待望の名盤ファースト、オーダーメイドで再復刻へ!
廃盤再プレスの女王と呼んでしまおう! このたび81年のデビューアルバム「リトル・トウキョウ 」がオーダーメイドファクトリーの廃盤再プレス候補に挙がった河合夕子ちゃん。
これまでにセカンド「 フジヤマ・パラダイス 」とサード「 不眠症候群 」が無事復刻され、さらにはアンコールプレスもらくらくクリアするという人気ぶり(5月13日まで予約受付中!)。
デビュー以来のファンであるワタシとしては、喜ばしい気持ちとともに、なんであの時みんな応援してくれなかったのさ!という口惜しさがせめぎ合っておりますが…。
しかし、これほどまでに人の心に残り続けるなんて、河合夕子ポップスがいかに素晴らしいかを証明していると言えるでしょう。投機目的も多いとは聞きますけれどね。
で、今回復刻候補となったのは、81年5月にリリースされ、92年11月にCD化されていたファーストアルバム。
76年の第1回ホリプロタレントスカウトキャラバンで才能を認められ、同年の2月に「東京チーク・ガール」でデビューを飾った夕子ちゃんの、キンラメPOPS満開の名盤です。そう言えばこのジャケットで、でっかいビルボード広告(渋谷だっけか?)まで作られたりして、EPIC・ソニーもかなり強力にプッシュしていましたよね。
楽曲の方はと言いますと、デビュー曲以外、詞は売野雅勇さんと共作。売野さんがまだコピーのお仕事をされていた頃だと思いますが、それはまさにイマジネーションをかきたてるコトバのパッチワーク。夕子ちゃん自作のメロディーにのせると、さらにパワーを増しキンピカコーティングされたような輝きを放っていたものでした。今聴いても普遍的に思えるのは、コーラスで大活躍した町支寛二さんのお力も大きいのではないでしょうか。
東京、香港、ハリウッド。南へ回ってシンガポールと、世界各地をかけめぐる、エキゾチックでトロピカルな80'sの雰囲気。1chから12chまで、懐かしのアメリカンテレビの番組が交錯するような「テレビジョン・トリップ」をオープニングに、第2弾シングルとしてシングルカットされる「ジャマイカン Climax」、のちに大沢逸美もカバーした「チャイナタウンでスクールデイズ(香港街学校日々)」など、彼女のアルバム3作の中でもキャッチーなポップスぞろいです。
彼女の場合、派手な楽曲のイメージが強いと思いますが、バラードも秀逸。その代表格と言えるのが津村順天堂・クールバスクリンのCMソングに起用された「バスクリン・ビーチ」。タイアップは後から付いたというのも夕子ちゃんらしいですし、翌年シングルA面に昇格し、津村順天堂提供の「カックラキン大放送!!」の歌ゲストにもよく出ていましたっけ。
ホリプロ所属だったこともあって、テレビ露出もけっこうありましたし、明るい性格で鶴光のオールナイトニッポンでもケラケラと笑っていたし、タレント性も十二分に持ち合わせた才女だったのですね。そういやワタシ、テレビ公録の出待ちをしたこともあったなあ。
という夕子ちゃんのオーダーメイド。ボーナストラックとして、デビュー曲のB面だった「ルートB♭m」も収録予定だとか。これは唯一未CD化だったナンバーで、明るさと切なさのバランスが絶妙な名曲。なので、めちゃくちゃウレシイです。すぐに復刻されるでしょうが、前回復刻されたCDを持ってる人も含め、皆さんもリクエストの方、ぜひともお願いしますね。
(2009.4.15)