なごみーずファンも必聴!ボーカルのカバーアルバム
近年は太田裕美さん、伊勢正三さんとともに“なごみーず”としてライブを続けたり、そのダイジェストCD「 伊勢正三・太田裕美・大野真澄(なごみーず)/アコースティックナイト 」をリリースするなど、ユニットでの活動も盛んな大野真澄さん。言わずと知れたガロのボーカルとしておなじみです。ソフトロック、喫茶ロックのブーム以来、再評価され続けるガロはBOXも即完売したほど大人気ですが、その中心はやっぱり最大ヒット「学生街の喫茶店」でもリードをとったボーカルだったのではないでしょうか。
ワタシの場合、ガロの曲ではマークとトミーがメインのシングル「ロマンス/二人だけの昼下り」が子どもの頃からイチバン好きなのですけど、ボーカルにはやはり素敵な声とファッションセンスに憧れたものです。それは子守りをしてくれたイトコの影響がかなり大きかったと思いますが、帽子とメガネ、ロン毛とヒゲも相まって、とにかくオシャレな人という印象がいまだに残っています。
そんなボーカルも、デビュー40周年を迎えるそうで初のセルフ・カバー&名曲カバーアルバム「 VOCAL’S VOCALS 」を発表することになりました。ボーカルのボーカルがとことん楽しめるこのCDは、なごみーずはもちろん、猫、おケイこと四角佳子さん、そしてこの前「 Dear FriendsIV 」でハイ・ファイ・セットの「フィーリング」をデュエットした岩崎ヒロリンら、ゆかりの豪華ゲスト陣を迎えて贈る、“大人による、大人の為の、夢のカヴァー・アルバム”なのだとか。
復刻盤ではありませんが、どれも懐かしい曲ばかりですし、なごみーずファンとして応援させていただいておりますのでご紹介いたしましょう。
収録されるのは、「学生街の喫茶店」の完全リメイクバージョンをはじめ、70年代から80年代にかけてのフォーク・ニューミュージック系の名曲がずらり。甲斐バンドの「裏切りの街角」、ジュリーの「時の過ぎゆくままに」、上田正樹の「悲しい色やね」、ブレッド&バターの「あの頃のまま」、矢沢永ちゃんの「時間よ止まれ」、バンバンの「いちご白書をもう一度」、チューリップの「青春の影」などなど、あのボーカルのボーカルで歌われることを想像するだけで、シビれてしまいそうです。
極めつけは、太田さん、正やんとのセッションによるガロのナンバー「地球はメリーゴーランド」。ガロ時代からこの曲を好きだという人も、なごみーずのライブで聴いた人も、もちろんこの曲を最高峰に挙げ続ける喫茶ロックファンも、今回のバージョンも必聴ですぞ。
ところで、最近よそんちのアルバムにレコーディング参加することの多い太田さん。聞いたところによると、今夏すごい人選と楽曲の組み合わせで話題を呼んだ阿久さんのトリビュートアルバム「 歌鬼(Ga-Ki)~阿久悠トリビュート~ 」の第2弾、「歌鬼(Ga-Ki)2」に呼ばれ、なんとモリケンの「友達よ泣くんじゃない」を歌っている模様。なごみーずのライブで3人で歌ってもいい名曲なんじゃないかと思いながら、こちらの方は2月だという発売予定日を楽しみに待つことにします。
(2008.11.27)