麻世と哲平のカバーも聴ける!ぜ〜んぶジンギスカン!
前に全編「MY WAY」だけで構成したコンピ盤(もっか発売延期のまま)を紹介したことがありましたが、今度は全部がジンギスカン!その名も「 ジンギスカンだらけ 」です。
ヨーロピアンディスコといいますか、ミュンヘンサウンドの雄・ジンギスカンのおなじみの大ヒット曲です。大流行したのは忘れもしない小学6年生の時。ウ・ハ・ウ・ハのかけ声とともに、キャッチーで分かりやすくなんとも怪しげな魅力を持っていたこの曲はクラスでも大人気で、後には運動会なんかのBGMとしても使われるほどでした。ワタシはボニーMの方が好きだったんですけど、このシングルは買ったりして…。
この年は、ヒデキの「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」やPLの「ピンク・タイフーン(IN THE NAVY)」など邦楽によるディスコカバーも多くて、さまざまなディスコソングがお茶の間にまで浸透したんですよね。
そのせいか終焉も早くて、特にこのナンバーなんかはすぐダサい曲扱いされるよーに…。しかし、前世紀末あたりからのミュンヘンサウンドの再評価がきっかけになってか、モーニング娘。の曲のモチーフになったり、CMソングになったりして、今の若い世代にもかなり知られている模様。今年になってからはハロプロのBerryz工房がカバー、オリジナルと抱き合わせたシングルも企画されるなど、イヤハヤスゴイことになっています。
その流れからの企画なんでしょうが、このコンピにはオリジナルはもとより、当時なぜか本命盤と謳われてたマルコポーロといった外国版をはじめ、テレビでもヘンなパフォーマンスを見せた原たかし&バットマンズのバージョン、2006年のワールドカップのサポーターソングとして、ワッキーやレイザーラモンHGらが歌ったバージョンなどなど、洋邦レアなカバー版もたっぷり収録されているようです。
と、コレだけなら別に…というところでしょうが、なんと驚くなかれ、冷遇されている70年代男性アイドルファン待望のバーションも入っているのです。レッツヤンのサンデーズのメンバーとしてもおなじみだった2人、ジャニーズの花形だった川崎麻世と、スタ誕出身の渋谷哲平であります。
マヨのことはお茶の水のマンモスおばばにも教えてあげなきゃ!という感じですが、2人の「ジンギスカン」は、それぞれレイフ・ギャレットやヴィレッジ・ピープルのカバーシングルを出した時期のアルバムの収録曲。マヨは玉石混淆の「MAYO SELECTION」から、哲平くんはEW&Fなどのディスコカバー集「ヤング・セーラーマン」からとなっています。
コンピ盤の真意としては珍カバー扱いというか嘲笑目的の匂いがプンプンで、とっても残念な感じがしますが、この2人の「ジンギスカン」がCDで聴けること自体ウソみたいなことだし、ヨシとするべきでしょうかね。70年代アイドルマニアにとっては、これだけで十分に価値のあるコンピでしょうし。
話はコンピ盤から離れますが、新御三家とたのきんに挟まれて肩身の狭い感じだったお2人。人気はかなりあったにもかかわらずレコードはちっとも売れなかったんですよね。でもベストCDはマヨが2枚も出てるのに対し、哲平クンはゼロ。レコード会社の差と言ってしまえばそれまでだし、勝算が見込めないのは分かりますが、デビュー30周年の今年、「DEEP」だけじゃなく名曲は多いし、シングルもアルバムもBOXができるほどタンマリあるんだし、そろそろ出していただけないもんでしょうか。
あ、同じサンミュージックだった太川陽介クンは30周年の昨年にベストCDがリリースされましたし、もしかしたら哲平くんもサンミュージックに残ってれば…。
(2008.9.8)