クリキンのファースト、紙ジャケで再発!
田中さんのビックリするほどの高音ボーカルと、ムッシュのシブイ低音のコントラスト。ホントにたまげましたよね、クリスタルキングの「大都会」を初めて聴いた時には。ざざーっと鳥肌が立って、すぐさまレコードを買いに走ったものです。瞬く間にナンバー1、118万枚の大ヒットとなりましたから、みんな同じ思いだったのでしょうね。
その本格デビューシングル(実は76年にシングルを出しています)「大都会/時流」を含む80年のファースト「 クリスタルキング 」が、今度は紙ジャケット仕様で再発されることになりました。クリキンって、どうしても一発屋的なイメージで語られることが多いのですが、それは大きな誤解です。
やっぱり「大都会」があまりにも衝撃的だったせいでしょうが、このLPが出た頃は第2弾の資生堂CMソング「蜃気楼」が大ヒットの真っ最中。この曲、TBSのザ・ベストテンではトップに輝いているのですぞ。ほかに、「北斗の拳」がらみはおいといても、「セシル」や「明日への旅立ち」など、スマッシュヒットは結構ありますしね。
このアルバムにしても、ヤマハの第18回ポピュラーソングコンテストと第10回世界歌謡祭でグランプリを獲得したほどの実力派ですから、ホント充実の仕上がり。クリキンきってのメロディーメーカー・山下三智夫さんや今給黎博美さんの楽曲を中心に、フォーク・ニューミュージックっぽいものから、ロック、フュージョンタッチのナンバー、ポプコンの名曲カバーまで、バラエティーに富んだ楽曲がテンコ盛りです。田中さんのボーカルもいろんな表情があるんですよね。
というファースト、今回はなんと「蜃気楼/朝焼けの街角」、「処女航海/Carry On」といった2枚のシングルがボーナストラックとして収録されるとか。赤地にロゴを入れたジャケットに時代を感じながら、じっくり聴き返してみたい…そんな思いにさせるアルバムです。
なお、発売はビクターからで、同日発売となる紙ジャケ復刻タイトルには、高木麻早さん(ワタシは昔、ユーミンとの区別が付かなかったことがあった。カスマプゲを歌った人にも似てますよね)の5タイトルや、アナーキーがラインアップ。そして驚くなかれ!昭和歌謡ファンが泣いて喜びそうな、いしだあゆみビクター時代の待望ベスト「 いしだあゆみ ステレオ・ハイライト 」も発売となるそうです。
(2008.10.30)