甦るひたむきな歌声、カナリーコンサートの集大成BOX!
昨年暮れにリリースされ、大好評を博したという河合奈保子のオリジナルアルバム紙ジャケBOX「 NAOKO PREMIUM 」。あれから1年、今度はその第2弾となる「 NAOKO LIVE PREMIUM 」の発売が決定しました。
ライブアルバムBOXというタイトル通り、今回はライブ盤4タイトル5枚を紙ジャケ復刻した上、レアトラック集CDに加え、シリーズ化されたミュージカルのCDとDVD、そして貴重映像集のDVDをプラスした7CD+2DVDの9枚組となるそうです。
前回のBOXは基本がCD化済みのものでしたが、今回は初CD化が中心。さらにライブにありがちなLP未収録のカセットテープ音源もボーナストラックとして追加収録されるといいますから、奈保子ファンにとってはたまらない新春のプレゼントといったところです。
個人的には奈保子さんに特別な思い入れはないワタシも、友人に熱心なファンがいて全盛期はライブ盤もよく聴かされたものですが、河合奈保子ライブといえば、やっぱりカナリーガールのカナリーコンサート。
初のライブ盤「LIVE」は、80年10月に東京・芝の郵便貯金会館で行われたファーストコンサートの実況録音ですが、当時は「ヤング・ボーイ」が初のベストテンヒットとなって、トシちゃんや聖子のいた新人トップグループに仲間入りした頃。ですので、持ち前のひたむきさに加え、周りもウナギのぼりに盛り上がっていく様子までがつぶさに記録されているよう。
デビューしたての新人さんですからオリジナル曲は少ないけど、洋楽曲や「不思議なピーチパイ」や「翼をください」など本人が好きなナンバーも収録されていて、何よりも歌が大好きな少女の思いが伝わってくる感じです。
デビューからわずか4カ月のコンサートがライブ盤になること自体、実力派の証しと言えますね。なお、カセットに収録されていたという涙と感動のミニミュージカル「パパとふたりだけにして」がボーナストラックとして入るということです。
81年には名実ともにトップアイドルとなった奈保子さん。舞台で不運な事故に見舞われてまいましたが、その怪我も癒えた82年、新春ライブを収めたのが「NAOKO IN CONCERT」。
オリビア・ニュートン=ジョンの「そよ風の誘惑」やマーティ・バリンの「ハート悲しく」、百恵ちゃんの「秋桜」など、お気に入りを含む洋邦のヒットナンバーから、「愛してます」「ラブレター」「スマイル・フォー・ミー」といった自身のヒット曲まで、抜群の歌唱力をいかんなく発揮させた構成は、当時の事務所の先輩だった岩崎宏美リサイタルみたいな印象がありますね。
そして同じく82年の「ブリリアント〜レディ奈保子イン・コンサート〜」。思い出したのは、この頃の奈保子さんってブリリアントがテーマでしたよね。しっとりしたまりや作品へとシフトして、ナハハ笑いも控えめになってすっかり女性らしいブリリアントな魅力にあふれていましたっけ。
ここでは、オリビアナンバーは「ザナドゥ」、百恵ちゃんは「いい日旅立ち」と、ステージでは必ずチョイスしていたフェイバリット・アーティストはもちろん、ヒット曲を巧みに絡ませたメドレーなど、全盛期の自信に満ちあふれた仕上がり、と言えるのではないでしょうか。しかし、この年だけとはいえ、1年に2枚もライブを出すなんてスゴイ。ピンク・レディーか河合奈保子か、という雰囲気ですね。
次はかなり時間が空いちゃっていますが88年の「NAOKO THANKSGIVING PARTY」。コレは聴いたことがないのでよく分かりませんが、曲目を見る限り感謝祭というよりも、メルヘンチックなかわいさ全開のアイドル時代、「エスカレーション」でイメチェンしたハード時代、「ハーフムーン・セレナーデ」で開眼したアーティスト時代、それぞれの河合奈保子がたっぷり詰まった集大成コンサートのようですね。
なお、プラスされる特典盤は、泣く子も黙るレアトラック集に加え、シリーズ化されたミュージカル「THE LOVER in Me」 のサントラCDとその1つを収めたDVD、そしてお楽しみの貴重映像集のDVDだそうですから、圧巻のボックスに仕上がること請け合い。河合奈保子ファンでよかったことを、きっと確認できることでしょう。
しかも、前回同様、コロムビア直営の コロムビアファミリークラブ で予約すれば、さらなる特典ももらえるのだとか。DVD付きなので、ショップによってはオフプライスの可能性もあり。さあ、どっちで予約するか、また迷ってしまう人も多そうですね。
(2008.10.20)