待ってました！演歌歌手による隠れカバーコンピ！
70年代ヒットを集めた「 エンカのチカラ-SONG IS LIFE 70’S
」、80〜90年代の名曲がテンコ盛りの「 エンカのチカラ-SONG IS LOVE 80’S&90’S
」という２タイトルです。演歌歌手の皆さんは、昔からアルバムでその時々のヒット曲やさまざまな名曲をレコーディングしていますので、当然といえば当然なのかもしれないけれど、ココに着目したのが素晴らしい。とにかくメンツと選曲がスゴくて、おっかなびっくり早く聴いてみたいラインアップなのです。
で、収録予定曲をひもときますと、70年代編は、都はるみの「シクラメンのかほり」、新沼謙ちゃんの「季節の中で」、森昌子の「想い出まくら」、島倉千代子の「神田川」、ひばりお嬢の「時には母のない子のように」、八代亜紀の「いとしのエリー」とオリジナルを言うまでもないフォーク・NMヒットがテンコ盛り。さらに大川栄策の「わたしの城下町」、石川さゆりの「ペッパー警部」のほか、比較的新しいメンツでは、伍代夏子の「わかれうた」、長山洋子の「硝子坂」が収録されております。頭の中でおなじみのメロディーにそれぞれの声をあてはめてみると、なんとなく雰囲気がつかめると思いますけど、いかがでしょう。ワタシが聴いたことのある中では、ちあきさんの抑えた狂気にゾクッとする陽水の「氷の世界」、大好きな香西かおりの百恵ちゃん「夢先案内人」がオススメです。
一方80〜90年代は、都はるみの唸りヒロリン「聖母たちのララバイ」、吉幾三のあなたが欲しい高橋真梨子「for you…」。新しめでは五木ひろしのサザン「TSUNAMI」、曲提供も受けたことがある川中美幸の広瀬香美「Dear…again」 などなど。全体的にスケールの大きなバラードが多いせいか、70年代より濃ゆい感じがしますよね。
この中でワタシが大好きなのは、小林幸子のユーミン同学年対決「破れた恋の繕し方教えます」と、前川清のGLAYにシビれる「HOWEVER」ですね。特にサッちゃんは10年以上前、なぜか拝見したディナーショーでも「真夏の夜の夢」なんかのユーミンソングを歌っていましたが、コレが振りも含め意外なくらいにバッチリ決まっていて、感動したほど。ユーミンとは同志感が強いサッちゃんならではのアブダカダブラは、笑っちゃうほど絶品ですぞ。
という、クセになりそなアイデア抜群のカバーコンピ盤2タイトル。プロデュース＆選曲は、ファン思いのきめ細かい分析力と企画力に定評のあるうすいのたかしさんと聞いて納得です。演歌勢だけでなく、70年代アイドルのほとんどはLPでヒット曲のカバーをしておりますから、今後もこういうセンスによるコンピ盤に超期待ですね。
（2008.9.28）
