心優しき抒情歌人のオール・ソングス・コレクション
今は亡き、心優しき抒情歌人。村下孝蔵さんの突然の訃報から9年、今年が10回忌にあたるんですね。熱心なファンの方が大勢いらっしゃるのをよく耳にしますし、皆さん、きっとご本人に似て、静かな情熱を持って愛してやまない村下さんの音楽を聴き続けているのでしょう。
これまでにもベスト盤などがコンスタントに出されていますが、今年に入ってCMで「初恋」がリメイクされたり、再び注目されている矢先、ついにこの知らせが届けられました。DVD付きの11枚組、オール・ソングス・コレクションボックス「 哀愁浪漫〜村下孝蔵ALL SONGS COLLECTION(DVD付) 」、いよいよ発売と相成ります。(2009年6月、Sony Music Shop通販限定で再発売「 哀愁浪漫~村下孝蔵ALL SONGS COLLECTION【通販限定商品】 」)
初のBOXは、とても愛情のこもった内容になるようで、まずCDは、全作品を須藤晃プロデューサー(ハイ・ファイ・セットのファンには名作詩家・小泉亮さんとしてもおなじみですよね)が再構成。紙ジャケット仕様にした全10枚それぞれに新たなタイトルを付け、完全版アンソロジーとして編まれるそうです。そして初商品化となる特典映像のDVD。もちろん全曲リマスタリング、充実の別冊ブックレットという豪華版になっております。ジャケットも、紙ジャケにぴったりなあの切り絵とか、独特のアートワークになるんでしょうね。
いつも聴いてるワケではありませんが、時々無性に聴きたくてたまらなくなる。それが、ワタシにとっての村下さんなのですが、やはり聴きたくなる時は疲れていたり淋しかったり、とてもノスタルジックになったりした時が多いようです。歌の中には、よく知っている風景が出てきたり、ワタシが通ってた高校の後輩にあてられた曲もあったりと、いろんな縁を感じたりもしたりして。そして聴いた後は、何だかすがしく、おだやかな気持ちになったりします。きっと、レコードの奥には村下さんの人柄までが記録されているからでしょう。
昔、ワタシが十代の頃、村下さんを聴くのは想像できないとたいそう驚かれたことがありますが(もちろんワタシの音楽的嗜好を知らない人)、1回でもちゃんと聴いて、あの胸にしみ入る詩とメロディー、そして包容力に満ちた歌声に魅了されない人がいるとしたら、ワタシはその人のことを心から信用することはできない…、なんてずっと思っています。
と、また横道にそれましたが、このボックスはもちろん完全生産限定盤、締め切りは5月20日となっておりますので、ご予約はお早めに。
(2008.4.8)
*完売しましたが、2009年6月、Sony Music Shop通販限定で再発売( 哀愁浪漫~村下孝蔵ALL SONGS COLLECTION【通販限定商品】 )されました!