PLの紙ジャケ12タイトル、アンコールプレス!
巷ではキャンディーズのビッグな企画が話題沸騰の兆しを見せているようですが、予約開始までまだ間があるようですので、ここは人知れずアンコールプレスが決定したPLをピックアップいたしましょう。
今回アンコールプレスが決まったのは、2006年夏にリリースされた紙ジャケット・コレクション全12タイトル。もちろん完全限定盤で発売時にも紹介しましたが、やはりこの「 ピンク・レディー・イン・U.S.A(紙ジャケット仕様) 」が真っ先に品切れになった模様。それにつられるように、オリジナルアルバムのほかライブ盤なんかもメーカー欠品が続き、限定だったしもうムリかと思っていましたらこの知らせ。最初は売れ筋だけみたいな流れだったのが、ここに来てそれ以外も一挙にアンコールプレスが決まったようです。
ホンネはカタログに生き続けるのが理想ですが、このご時勢ですから、再プレスされるだけでも喜ばしいことだと思います。限定だから買ったのに、という皆さんもここはひとつ、ご理解いただければ次につながることでしょう。
特にコレは超オススメ。VIVID、そして本家ビクターのBOX収録&オリジナル紙ジャケと復刻と繰り返しているので、もう何度も紹介していますが、アメリカ制作英語盤にして世紀の傑作です。
以下、手を抜いて前のをコピペしますが、世界的なディスコ・ブームの真っ最中に制作されたこのアルバム。内容はディスコ・クラシックといいますか、懐かしいソウルの響きを堪能できる名作。プロデュースは、レイフ・ギャレットをやってたマイク・ロイドですから、あのへんのノリが好きな人ならトリコになること請け合いです。とゆーか、レイフなんかメじゃない仕上がりですよ。
デビューシングルでビルボード37位を記録したヒット曲「 Kiss In The Dark」をはじめ、ソウル&ディスコのオンパレード。レフトバンクのカバー「Walk Away Renee」や、セカンドシングルにしてイケメン双子デュオ・アレッシーのカバー「Dancing In The Halls Of Love」、80年の解散発表時に日本語盤のシングルとなった「Strangers When We Kiss」(「うたかた」)、トム・ジョーンズのカバー「Love Me Tonight」、当初の全米デビュー予定曲「 Love Countdown」(全米デビュー曲「恋は秒読み」なんて紹介されてました)、映画「HAPPY」の曲をリメイクした「Deeply」(コレ、2人が大好きだと言っていた)などなど、ハズレなし、大国のエンターテインメイントそのものを感じる出来です。ワタシが最初に聴いたのは小6の頃でしたけど、「Show Me The Way To Love」のコーラスにシビレまくったものです。
ピンクの話ではとにかく英語に苦労したり、唱法を強制させられたり、アメリカで売るための養成ギブスをつけられちゃった感がありますけど、やはり日本でイチバン働き者で、誰にもマネできないほど努力を重ねていた2人。あの姿勢って、戦後復興の象徴だったような気がします。いま多大な奉仕の精神を持ってしても誰も不可能でしょうね、2人のやってきたことを成し遂げるのは…。
未聴の方がいましたら、とにかく騙されたと思ってお聴きください。ワタシは特にPLの音楽性を認めてない、っていう人に聴いてもらいたいな。なお、全米の3大ネットワークのひとつであるNBCでの冠番組、日本では視聴率低迷による打ち切りとか、日本をおとしめるピンク芸者だったとかヒドイ報道がなされておりましたけど、ホントはそうじゃなかったんですよね。内容は正直ショボイし、ピンクの2人もワケわかんない風だし、酷評されても仕方なかったかもしれないけど、そんな風に全米で番組を持った日本人なんて後にも先にもいないワケだし、そこんとこをきちんと認めたいですね。
という名盤のアンコールプレス。もちろん他のオリジナルには名盤も多いですし、ライブの熱狂もあの時代の雰囲気をしっかり記録してます。阿久さんの名作もたくさんありますので、この機会をお見逃しなきように。
ただ、旧譜に強いレコ屋さんは問題ないでしょうが、型番も同じなのでショップによっては「品切れです」「限定盤だったので発注できません」「廃盤です」とか平気で言うお店もありそうな予感がするので、どうぞしつこいほど確認のうえ確実な方法でご入手ください。ネットショップでも対応はマチマチみたいなのでご注意を。
(2008.4.5)