太田裕美フォロワーの1st、ポニキャン圧巻の復刻に登場!
復刻にはもう慣れっこになってしまったワタシですが、今回は久々のショーゲキ。この感覚は、かつてCD選書のラインアップが玉石混淆なまでに増えた時以来ですから、かれこれ20年近くたちますね。
え? 何がオドロキかって? そりゃアナタ、今回のポニーキャニオンの快挙に接してのことですよ。
リンダから始まって、木之内みどり、奈々ちゃんのNAV3人娘(三木聖子は全音源復刻済みのせいか除外)に、良美、ひとみ、ちえみのポニキャン3人娘、斉藤由貴、おニャン子、乙女塾やBabeなどなど、70年代から90年代までを彩ったポニキャン+αのアイドルのオリジナルアルバムが、代表的シングル曲のボーナストラック付きで一挙復刻されるんです。それも36タイトル(オムニバスを入れると40)が同時発売!その名も「Myこれ!チョイス」シリーズなのです。
むろん持ち駒が少なかったポニキャンですから、7、80年代ものでも、ほとんどが単独またはBOXでCD化されているんですけど、中にはマニア諸氏待望の復刻もチラホラ。年代順に珍しいと思われるものを列挙しますと、生意気な子役の匂いがしてた林寛子「 Myこれ!チョイス 34 日暮れどき+シングルコレクション 」、シーちゃんの真骨頂・フォーク路線が結実したあべ静江「 Myこれ!チョイス 30 TARGET+シングルコレクション 」、ホントは百恵ちゃんカバーの1stが先のような気がする荒木由美子「 Myこれ!チョイス 35 PIN-UP GIRL+シングルコレクション 」、BOXが出て1年未満なんで何とも言えない金井夕子「 Myこれ!チョイス 33 チャイナ ローズ+シングルコレクション 」、83年組のファーストでは森尾由美「 Myこれ!チョイス 07 You & Me+シングルコレクション 」、小林千絵「 Myこれ!チョイス 08 涙☆GIRL+シングルコレクション 」、そして大器だったのに惜しかった宇沙美ゆかり「 Myこれ!チョイス 09 16ページめのとまどい+シングルコレクション 」といったところでしょうか。
中には、他社からデビューしたアイドルも含まれていますが、ここなのですよ!最大のオドロキは。そう、神田広美の「 Myこれ!チョイス 36 待ち呆気+シングルコレクション 」なのです。スタ誕出身ながら、松本隆作品を中心に歌ったことからニューミュージック路線の太田裕美フォロワーとして、根強い支持を受ける彼女。
野原理香のペンネーム等で作詞家として活躍した後、最近は歌手復活もしてるらしいのですが、この復刻を夢みてた人は多いことでしょう。何曲かコンピ盤でCD化されたものの、全曲が復刻されるのは今回が初めて。
まだ正式にアナウンスされていませんが、残りのシングル「ジャスミンアフタヌーン/メリーゴーランドの街」「薔薇詩集/アネモネの詩」「ドンファン/屋根の上の仔猫」もきっと入ることだろうと思います。アイドルファンにのみならず、松本隆フリークやハイトーン&アルト系ボーカルファンも、ジャスミン色の世界があなたを待っているというファーストにしてラストは必聴だと思います。
名企画だったぼくらのベスト、オニピー系のこのシリーズ。今後に期待したいものですが、CD化済みのものがどこまで動くか、というのが運命の分かれ道のよーな気がします。
大ファンのアーティストなら、迷うことなくダブりで買っちゃうんですけどね。とは言え、個人的に27年間、初夏には必ず聴いてるヨシリンの超名盤「 Myこれ!チョイス 04 Weather Report+シングルコレクション 」も今回のラインアップに入っていることだし、初CD化じゃないけどカタログに残ってほしい名盤もいずれ紹介できたらな、なんて思っています。
なお、このラインからは「タッチ」「奇面組」というポニキャン系アニメのベスト・コレクションのほか、ニューミュージック系では松山千春、松原みき、ゴーバンズ、FAIRCHILD、研ナオコらアーティスト別ベスト・コレクションが同時発売になるようです。
(2008.5.2)
*こちらのページでも大きな反響を呼び、Myこれ!チョイスシリーズでは抜群のセールスを記録した神田広美さん。往年のファンに朗報です!
2010年3月16日、“Hiromi Kanda”としてスタンダードジャズを歌ったアルバム「
Hiromi in Love
」が、アメリカ・ワーナーミュージックグループから全米に向けてリリースされるとのことです。収録曲は「That Old Feeling」「When I Fall In Love」「Unforgettable」「My Funny Valentine」など日本でもおなじみのナンバーを中心にした全13曲。しかも神田広美自身が作詞したオリジナル2作品(もちろん英語詞)も収録、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツで同時発売されるのだとか。日本でも輸入盤が入手可能ですので、円熟味を増した歌声をぜひお楽しみください! 詳しくはオフィシャルサイトで。(2010.3)