3度目の再発!筒美系名盤、またまた紙ジャケ復刻!
94年のQ盤ブームに出た音蔵シリーズ、2003年に紙ジャケ復刻された必聴名盤シリーズに続いて3度目の復刻となるのが、筒美系の名盤として知られる、つなき&みどりの「 愛の挽歌(紙ジャケット仕様) 」。
例のEMIミュージック・ジャパンの紙ジャケ復刻は60年代を中心にオトナの歌謡曲が満載で、ワタシ的には由紀さおりさんの「 夜明けのスキャット(紙ジャケット仕様) 」ぐらいかなとスルーしていたのですが、このつなき&みどりの名盤は何度復刻されてもいいアルバムであることに変わりありませんし、紹介させていただくことにしました。しかも今回は、ボーナストラックが収録されますしね。と言いつつ、流れからすればホントはセカンドの筒美集「雨の軽井沢」(今回のボートラはココから)が復刻されるべきとは思うんですがね。
つなき&みどりは、ご存じブルー・コメッツの三原綱木さんと、「パイナップル・プリンセス」でおなじみの少女歌手だった田代みどりさんの夫婦デュオ。三原さんは幼児期からなじみ深い人でしたが、田代さんの全盛期はもちろん知るよしもないワタシ。でも、このコンビのムードにはなぜだか惹かれていましたね。アルバムのジャケはスゴイけど、テレビで見たお2人はホント素敵な感じだったので。後に離婚と聞いた時はけっこうショックを受けたことを覚えています。後のつなきさんのプレイボーイぶりも…。
で、このファーストアルバムはA面が橋本淳+筒美京平コンビの作品。デビュー曲の「愛の晩歌」を筆頭に、平山三紀のカバー「フレンズ」「いつか何処かで」といった名曲も入っていますが、流行りのソウルあり、デキシー調ありと、今となっては和モノ・ソフトロックファンのツボという感じです。そうじゃなくっても、音楽の楽しさを満喫できる内容だと思いますね。マイベストは自己紹介ソング「ミュージック・イズ・マイ・ライフ」で、ホント昔から大好きなのです。
一方B面は英語による洋楽カバー集で、田代みどり時代を彷彿とさせるであろう60年代カバーポップス「ハロー・メリー・ルー」も入っていますが、シカゴ「サタデー・イン・ザ・パーク」、ギルバート・オサリバンの「アローン・アゲイン」、サイモン&ガーファンクルの「早く家に帰りたい」など今でもおなじみ、スタンダードとなった名曲がそろっています。通して聴いても、筒美フリークなら満足の仕上がりだと思いますので、未聴の方はぜひどうぞ。
なお、筒美先生関連では、98年のウルトラ・ベスト・トラックスシリーズの中でもイチ早く生産中止になって、買いそびれたマニアが血眼になってた三紀さん編の魅嬉環劉嬲「 平山三紀/筒美京平ウルトラ・ベスト・トラックス MIKI WORLD+4 」がオーダーメイドファクトリーの候補になったとか。ワタシは当時即買いしたので今回は見送りますけど、今回は、今の方がずっとチャーミングだと思う吹田明日香や緒方直人夫人の仙道敦子などのラインアップではなく、ワーナー系だということに注目してます。マニアックな復刻やオリジナル企画も順調で、ようやく定着してきたようだし、今後もソニーレーベル以外への拡大が期待できるオーダーメイドファクトリー。目が離せませんね。
(2008.7.24)