永遠のポップス少女、薫ちゃんの紙ジャケ復刻!
杉サマが永遠のポップス少年なら、薫ちゃんは永遠のポップス少女。
というワケで、杉サマに続き、薫ちゃんの紙ジャケ復刻が決定いたしました。
一昨年に紹介しましたCITY POPシリーズの後が続かなかったので、残念がられた皆さんもいらっしゃったでしょうが、今回は80年のデビューアルバム「CHEF'S SPECIAL」から一時休業してしまう「DROPS」までの5枚を一挙発売。むろん完全生産限定盤となっております。
近年も杉さんとのコンビでコンサートも開いている薫ちゃん。
ホントに上質なポップスを届け続けてくれたのに、今一つ抜け切れなかったのは残念ですが、これを機に再評価が高まり、現在の活動が活発になることを祈って、簡単に軌跡を追ってみましょう。
薫ちゃんのデビューは79年。ユーミン&筒美コンビの手による平山三紀のカバー「やさしい都会」でした。ワタシはオリジナルを超えるほどしっくりくる仕上がりだと思っていますが、コレはプレデビューという感じでしたね。
デビューアルバム「 シェフズ スペシャル(紙ジャケット仕様) 」は一年後の80年。
杉さんや大滝さんの紡ぐポップン・ロールを見事に体現、今聴いても27年前とは思えないエバーグリーンな輝きを放っています。
セカンドの「 パラダイスツアー(紙ジャケット仕様) 」になると、ぐんと等身大の魅力も立ってきて、アメリカン・スクールガールの世界がさらに彩りを増してきます。
サード「 アメイジングトーイズ(紙ジャケット仕様) 」では、マンタさんだけじゃなくユーミン、杉さんとポップスのマエストロたちが、さらに脇を固め、名盤の名に恥じない出来栄え。
ユーミンファンには「SURF&SNOW」「REINCARNATION」なんかのコーラスや、杉さん、ユーミンと組んだワンダフルムーンなどがおなじみだったし、メジャー感はかなりあったんですけどね…。
この当時、太田裕美さんの休業中で、新譜の聴けないフラストレーションを解消するため、ワタシは薫ちゃんばっかり聴いていました。杉さんファンの友人の影響もあったし、同じソニーだしいいだろう、みたいに思ってた。
どれも名作ですが、ワタシが一番好きだったのは、ちょっと都会的なイメージも打ち出した「 プラネタリウム(紙ジャケット仕様) 」。
「エイミーの卒業」など従来のスクールガール路線も入ってはいますが、ぐんと洗練されたポップスが揃い踏み。売れ線というか、田舎のハイスクール生のシロウトが聴いてもコレは勝負に出たな、という印象でした。
美しくはかないのにスケールがでかい「心の中のプラネタリウム」なんて、何度リピートしたことだろう。同日発売の太田さんの復帰作「Far East」より聴いたかもしれない…。
そして、シティ路線をさらに押し進めた「 ドロップス(紙ジャケット仕様) 」は、オシャレなアーバンリゾート(死語だ)感たっぷり。つのだ☆ひろとのデュエットも小さな話題を呼びましたし、「クリスマスの扉」なんか、いまだによく聴きますね。
というのが今回紙ジャケ復刻される5枚。
この後、休業に入り、実家の果物屋さんを手伝っていたとかいうウワサもありましたが、CD時代になった87年に無事復帰、ソニーにはあと2枚のオリジナルを残しています。
こっちの方が入手困難度は高いような気もしますので、復刻されたらいいですね。
なお、今回の5枚にはそれぞれボーナストラックも入るとか!
シングルのみのリリースやリミックスなんかの別バも多い薫ちゃんですから、かなり期待できそう。
と言いつつ、選書もベストも一応全部持っている身としては、また買い直しか…という思いもあります。久保田さんの時と違って、下取りには期待できそうもないなあ…。
って、アルバムの内容は保証しますので、聴いたことのない方はぜひこの機会に。
(2007.6.6)