K25プロジェクト、第2弾は紙ジャケ復刻!
微笑少女のデビュー25周年を記念して立ち上がった、K25プロジェクト。
リクエストベストに続く第2弾として、LP時代のオリジナル&一部のベストアルバム17タイトルが、紙ジャケ復刻されることになりました。
今回再発されるのは、ファーストアルバム「マイ・ファンタジー」から、リニューアルベストにして最後のアナログ盤の「Ballad Classics II」までの17枚。
オリジナルLPの復刻といいつつ、バージョン違いなんかが目立つ企画ものコンセプトベスト3枚も含まれてます。それを2期に分け、2ヵ月連続リリースの完全生産限定盤。
K25プロジェクトとは言え、封入物まで完全復刻の紙ジャケ、全タイトルにアルバム未収録のシングルB面曲などをボーナストラックとして収録するなど、やはりヒロリンの成功に大きく後押しされたような印象です。
永らくCDで出てなかったあんみつ姫ファンの皆さんにもうれしいニュースですね。
さて、中身はと言いますと、キョンキョンという人のファン以外にとって、LPはどうなんでしょ。
ワタシの場合、近くに熱狂的ファンのおかげで、最初からずーっとLPも聴いておりますが、手放しでオススメできない…。
やっぱ通して聴くと無理があるっつーか、特に初期は、品質面の問題もあるような。そのへんも踏まえて第1期を簡単にご紹介しましょう。
最初は、本人も大ファンだったという石野真子の亜流路線からスタートしたキョンキョン。
ファーストの「 マイ・ファンタジー+2(紙ジャケット仕様) 」とセカンド「 詩色の季節(うたいろのとき) +1(紙ジャケット仕様) 」の2枚は、まさにそういう感じ。
「せっかち」に代表されるように、なんだか乙女チックというか、あの時代の主流とは全然異なるダサくて、ヘンにメルヘンじみてて、内気というよりゃネクラっぽいナンバーがいっぱいでした。
82年のLPとは思えないほど異質で、ワタシは森まどかのストックではなかろうかと疑っておりました。特に同じビクターの伊代ちゃんと比べてしまうと、ねえ…。
やっぱ、あの少女マンガのイメージイラストの世界とゆーか。ファン人たちは、あれこそが“キョンキョン気分”のように思ってたのかもしれないけど、ワタシは、スタ誕に出た時のクラスのあんまし良くない子グループの中心ではないけどその一味…みたいな雰囲気と全く違ってたので、よくわかんない違和感を抱き続けていました。
ただ、カンコをカバーした「素敵なラブリーボーイ」はとてもマッチしていたので、あの路線を続けたら、もっと早くブレイクしたかもしれませんね。大化けはしなかったでしょうが。
結局、無理が出たのか、開き直った感じでイメチェンするワケですが、あれはやはりメーカーを挙げて伊代ちゃんの後追いをしたことが勝因でしょう。
ワタシは伊代ちゃん派だったので、取って代わられたようで残念でした。スタッフの皆さんも乗り換えたみたいに思えたし、ビクターの広告とか、シングルの仕様とか、一気に逆転されましたもんね。
そんなヒガミも大いにありますが、アルバム楽曲のクオリティ面では伊代ちゃんがはるかに高いと思っております。ブレイク後の「 Breezing +2(紙ジャケット仕様) 」や「 WHISPER +2(紙ジャケット仕様) 」にしても、まだまだ中途半端な印象でした。この2枚の中では、かわいいアイドルポップ「白いブーツのシンデレラ」が好きですね。
そして、女子がみんなマネしたストレートな部活カット「 Betty +5(紙ジャケット仕様) 」は、全曲筒美作品。
銀色夏生の詩もマッチしていましたし、時代の先端をホンネでゆく不思議感覚少女として確固たる地位を築き上げましたね。コレをきっかけに、アルバムのクオリティもグンとアップしたように思います。
「 Today's Girl +7(紙ジャケット仕様) 」に入ってる銀色夏生+大沢誉志幸の「青い夜の今ここで」なんて、詩も曲も素晴らしいし、キョンキョンの魅力が全開になるウイスパー唱法が素敵です。
アシンメトリーなカリアゲもへっちゃら、何でもアリになってゆく「 Flapper +3(紙ジャケット仕様) 」や、アイドルとしての小泉今日子を面白がってた「 今日子の清く楽しく美しく +2(紙ジャケット仕様) 」になると、もう文句を言う人はいないという感じのアーティストパワーが全開。
キョンキョンってずっと歌が下手だとか言われ、きっとかなりなコンプレックスがあったと思うけど、ある意味神格的な存在になってって、「 Liar +2(紙ジャケット仕様) 」や「 Hippies +2(紙ジャケット仕様) 」あたりともなると、そんなことは関係ないという風格が漂っていますね。これがコイズミの歌なんだぞ、と、とでもいうような何やっても許されるという自信。
ポパイ少年からオリーブ少女まで、みんなを味方につけたオピニオン&ファッションリーダーとして頂点を極めていますね。
この時代の一曲を挙げるとなると、やっぱりオールナイトニッポンでもおなじみだった「One Moon」でしょうか。
とにかく、社会も時代も、みんなが小泉今日子という希有な素材で遊びまくっていた時期だったように思います。
(この項、第2期に続く)
(2007.5.25)
*応募特典として、10枚以上購入者に17枚収納スペシャルボックスがプレゼントされるそうです。