話題騒然のヒロリン復刻、完結第4期にはカラオケも!
ビクターの復刻ものに対する風評を覆し、各方面の辛口マニア諸氏も大絶賛しているヒロリンオリジナルLP紙ジャケット・コレクション。
いよいよラストの第4期ですし、今回のボートラは驚きの展開だし、やっぱし改めて紹介しちゃいましょう。
ラインアップは、デビッド・フォスターらが参加したプレミア再発となる「 I WON’T BREAK YOUR HEART+7(紙ジャケット仕様) 」をはじめ、太眉と裸一貫で心機一転、出直しヒットを実現させた「 戯夜曼(ぎやまん)+9(紙ジャケット仕様) 」、注目の新人作家・久保田利伸を起用した「月光」をフィーチャーし久々に黒っぽさものぞかせた「 cinema+9(紙ジャケット仕様) 」、濃ゆいシティポップスが好きにならずにいられない「 わがまま+9(紙ジャケット仕様) 」、沖中美樹の強がる笑顔を思い出してしまう「 よくばり+10(紙ジャケット仕様) 」、シネマパート2みたいだけど「さよなら夏のリサ」に泣ける「 Me too+7(紙ジャケット仕様) 」の6枚となっておりまする。
今回第4期のボーナス・トラックとしては、もちろんLP未収録のシングル曲(「泣きながら目覚めて」を含む)も入っておりますが、な、なんと驚くなかれ、「戯夜曼」以降の5枚には、珠玉の名曲オリジナルカラオケが全29曲、ゴッソリ収録されているのです!
中には「えー、カラオケ~?いらない!」という御仁も多いことでしょう。かくいうワタシもカラオケはあまり聴かないクチなのですが、今回は別物!
だって、初期シングルに関してはB面も網羅した筒美京平コレクションなんだもん! 「二重唱(デュエット)」から「霧のめぐり逢い」まではAB面、「さよならの挽歌」まではA面コンプリート。
まさに、あなたが唄う岩崎宏美ビッグ・ヒット! 岩崎宏美カラオケ決定盤!
もちろん以降の「万華鏡」「すみれ色の涙」「聖母たちのララバイ」「家路」といった代表的ヒット曲や、後期筒美作品「真珠のピリオド」「夜のてのひら」なども収録されております。
カラオケは筒美作品B面よりシングルA面コンプをという声もあるかもしれないけど、ワタシは初期B面カラオケの初CD化に涙いたしましたし、コレにつられて、後期復刻は買うつもりのなかった人たち(筒美先生が手がけているからヒロリンを聴くという人や、筒美先生の持ってない音源なら全部欲しいという皆さん)がワンサと押し寄せそうな気もします。
「戯夜曼」「cinema」あたりが突出して売れたとしたら、そういうコトだと思いますが…。
何故にそこまでという人に、ワタシが見てきた範囲内でちょっと解説を。
筒美フリークの間ではヒロリンの初期、すなわち筒美ディスコ作品は圧倒的な人気を誇りますし、再評価ブームの高まった前世紀末からは、ビクターから出てたヒロリンのオリジナルカラオケLPを探しまくってる人が多かったんですよ。
でも、その光景も、作家さんに関係なくヒロリンの歌が好きという類の皆さんにはマニアだけの嗜好だと映っていたようなんです。しかししかし、そんなことはないのですぞ。言うなれば、ヒロリンの初期における筒美作品はディスコ歌謡の傑作群というばかりでなく、音の宝石箱か、サウンドの玉手箱かというほど凝った音づくりがなされているのです。
もちろんヒロリンのボーカルも素晴らしいんですけど、不思議に思う人は、まずカラオケを聴いてみて。すみずみまでこだわった職人芸が堪能できるでしょうし、30年以上何万回となく聴いたおなじみの曲でさえ新たな発見がきっとあることでしょう。
コレさえあれば、わが家はディスコ、お茶の間はダンスフロア! ということで、第4期も目が離せないヒロリン復刻でした。
今回もうすいのさんとビクターさんに感謝。そして、早いうちにライブ復刻が実現することを祈ります、しつこく。
今回の連続リリースでフトコロが淋しくなってしまった方もいらっしゃるでしょうが、今がキメ時、積み立てしながらぜひともリクエストを。
だって、1期も2期も品切れ続出、バックオーダーの嵐(そこまでだったかどーかは知らない)というのは、メーカー側の予想をはるかに超える売れ行きを示したというコトだし(見極めが甘いなんて言っちゃダメですよ)、今回のセールス的成功でファンの意見はより通りやすくなるはずですから。
(2007.4.9)