40周年第1弾は、全盛期のライブ盤再発！

　今年は“花の82年組”がデビュー40周年。40周年目に突入した昨年からいろんなアイドルが記念企画を立ち上げていますが、満40周年も目白押しの模様。デビューが早かった松本伊代さんの筒美作品集（ こちらで紹介）、小泉今日子さんのライブ開催と連動したDVD-BOX（ こちらで紹介）をはじめ、現役感いっぱいに趣向を凝らした新作やリイシューがある一方で、旧譜の復刻や再発にとどまっているのが中森明菜さん。
 
　40周年目に突入した昨年には、古巣のワーナーによる記念企画がスタート。第１弾としてアナログシングル盤の完全復刻BOX「ANNIVERSARY COMPLETE ANALOG SINGLE COLLECTION」（ こちらで紹介）、第2弾としてCD+DVDによる「Listen to Me -1991.7.27-28 幕張メッセ Live」のリマスター再発（ こちらで紹介）が実現しましたが、満40周年となる今年の記念企画第1弾が発表されました。
 
　それが、1989年11月にリリースされたライブアルバムを、ラッカーマスターサウンドで復刻した「 AKINA EAST LIVE INDEX-XXIII＜2022ラッカーマスターサウンド＞」。
　このライブ盤は、同年4月末に東京・よみうりランドEASTで行われたデビュー8周年記念ライブ「AKINA INDEX-XXIII The 8th Anniversary」を収めたもの。デビュー曲「スローモーション」から当時の最新シングル「LIAR／Blue on Pink」まで、全シングル曲をコンサートの曲順通りに収録したものですが、この後にあの事件が起こったわけですから、まさに明菜全盛期の集大成、伝説のライブなのです。
 
　初回リリースの後92年に再発。2011年にはゴールデン☆ベストシリーズにラインアップ（「 ゴールデン☆ベスト 中森明菜 AKINA EAST LIVE INDEX-XXIII」）され、現在もカタログで残っていますので、音源的には決してレアではないのですが、今回はそれよりもお安い上、昨年のライブ盤のDVDでも採用されたラッカーマスターサウンドになるとこのと。アナログレコードの原盤であるラッカー盤にカッティングし、カートリッジで再生した音を、デジタル化した音源だそうで、原音に限りなく近く、アナログレコードの持っているふくよかなサウンドを再現しているのだとか。
　解説も昨年に引き続き、大の明菜ファンであるクリス松村さんが担当。オリジナルリリース時のブックレットも復刻されるそうなので、ファンならば絶対コレクションしたくなってしまうことでしょう。第2弾にも大いに期待したいものです。
 
　なお、このライブは当時から映像ソフトも発売。CDとは曲順を入れ替えた構成で、何度も再発を繰り返していますが、今でも5.1オーディオのDVD「 中森明菜イースト・ライヴ インデックス23＜5.1VERSION＞」や、ブルーレイ「 中森明菜イースト・ライヴ インデックス23 （Blu-ray Disc）」が入手可能。
　85年の聖子休業以降、歌謡界の頂点に上り詰め、他の追随を許さなかった明菜の凄さをビジュアル的にも実感できるライブだと思いますので、併せてどうぞ。
 
　ファンクラブの会報でメッセージが届けられる以外、ご本人不在が何とも寂しい限りの40周年ですが、昭和ポップスの再評価が続く中、こういう再発をきかっけに明菜の新たなファンは増えることでしょうし、明菜にしかできない華麗なる復活を静かに待ち続けたいと思います。