50周年アルバム復刻、ワーナー時代が完結！

　香港でのデビュー50周年、日本でのデビュー50周年目に突入するタイミングで始まった、アグネス・チャンのアルバム復刻。対象はワーナー・パイオニアのみならずSMS時代にまで拡大、来年の春から夏にかけての完結を予定しているそうで、パッケージのみならず初のハイレゾ配信もスタートしています。
 
　CDの方はブリッジからの紙ジャケ復刻で、5月のライブアルバム3タイトル（ こちらで紹介）を皮切りに、オリジナルアルバム第1弾3タイトル（ こちらで紹介）、第2弾3タイトル（ こちらで紹介）、第4弾1タイトル（ こちらで紹介）、第5弾4タイトル（ こちらで紹介）とコンスタントに続いておりますが、今回は、前回飛ばされていたオリジナル＆ベストの「 カナダより愛をこめて」。
　これにてワーナー時代の全アルバムが完結と相成ります。
 
　1977年発売のオリジナルLPは2枚組で、初CD化となった1994年のQ盤・音泉シリーズでも2枚組でのリリースでしたが、今回のCDでは初期の短いシングル曲のおかげで1枚に収録。プライスも1枚ものと同じで、Q盤復刻より安く、シリーズ中、最もお得なタイトルとなっております。
 
　これは、アグネスがカナダ留学中の1977年、年末商戦向けに発売された企画盤。タイトルやハンチング帽のジャケ写でも分かるように、カナダから届けられたアグネスからのクリスマスプレゼントのような雰囲気のアルバムです。
　LP盤で説明しますと、1枚目（1～12曲目）がオリジナル曲集で、2枚目（13～24曲目）がシングルヒットを収録したベスト選集という構成。
　オリジナル曲集は同時発売のシングル「花のささやき」などの洋楽カバーを含み、全曲を船山基紀さんが編曲（オープニングのインストは作曲も）したトータルアルバム。作家陣には、松本隆、山川啓介、岩沢幸矢（ブレッド＆バター）、加瀬邦彦、梅垣達志という面々を迎え、ナベプロで歌い継がれてきたカンツォーネのスタンダード「花のささやき」をはじめ、渡辺音楽出版らしいアメリカンポップスやフレンチポップスのカバーも入っています。
 
　一方ベスト選集は、デビュー曲の「ひなげしの花」から「少し待ってて」までのシングルＡ面から、「美しい朝がきます」「恋人たちの午後」「冬の日の帰り道」「夢をください」を除いた12曲。
　翌年8月、「アゲイン」で日本の芸能界復帰を遂げるアグネス・チャンですが、その間をつなぐようなアルバムとなっています。　今回は1枚ものになったため、ボートラ収録はありませんが、最新リマスタリング音源、オリジナル盤を忠実に再現したダブル紙ジャケット仕様。やっぱりコレクションしておきたいですよね。
 
　ということで、お次はいよいよSMS時代に突入。待望の初CD化となる「ヨーイドン」、ゴダイゴとの出会いが実を結んだ「不思議の国のアグネス」と、オリジナルのリリース順に2タイトルが予定されているそうです。