ナツメロ喫茶店

 ビバ!旧譜の新譜。紙ジャケからBOXまで、ナツメロ復刻盤&再発盤、コンピ盤などのレビューコーナーです。

#956
ビクターアイドル 激烈レアトラックス<1980年代編>
2019.8.28発売、VICL-65237、¥2,778+税)

超絶から激烈へ!マニアックコンピ第2弾!

 今年初めにリリースされ、マニアやフリークを狂喜乱舞させた「ビクターアイドル超絶レアトラックス<1970年代編>」( こちらで紹介)。
 
 まさにビクターの蔵ざらえといいますか、なんとも濃く、顔すら知らない人も含む究極のマニアックコンピでしたが、評判は上々だったようで、続編となる1980年代編「 ビクターアイドル 激烈レアトラックス<1980年代編>」のリリースも決定しました!
 
 超絶から激烈へ、タイトルはより過激になっていますが、マイナーであってもファンが多く復刻も進んでいた80年代アイドルだけに、そこまでのレア度はないようです。
 と言いますのもビクターの場合、86年の「宝石箱 アイドル伝説」や、それをひな形に95年にTWIN BESTシリーズとしてリニューアルした「アイドル宝石箱」、2003年に初回発売された「デビュー!~ビクター・アイドルPOPS デビュー・シングル・ヒストリー~」、2014年のTWIN BESTシリーズの1つとして突然出た「アイドル・ポップス黄金時代」( こちらで紹介)というように自社アイドルの歴史的コンピ盤企画も昔から盛んでしたし、マイナーアイドルに特化したコンピ「スーパー・おたく・バイブル-永遠のアイドル編-」なども出ていましたし。
 また、P-VINEの「お・し・え・てアイドル」シリーズや、Hotwaxの「Girls,It ain't easy」シリーズ( こちらで紹介)など持ち込みの企画にも対応し、そこでの初CD化も多かったですからね。 
 
 ということで、コアで財力のあるファンであればあるほど厳しめに見られているような気がしますが、今回の収録曲は全21曲。やっぱり濃く、顔すら知らない人も含むマニアックコンピとなっているようです。
 年代順に簡単に紹介しますと、まずは82年組の資生堂モデドル、シャワー。MCシスターの人気モデルだった村上理佳子(村上里佳子、RIKACO)をはじめ、矢野有美や尾上千昌、秋山エリ子(絵梨子)らが在籍。何気に作家陣が豪華なことで知られますが、「DO UP・愛ING/ 恋のバカンス NO.1」「あっ!という間にビーチ・ラブ/DO UP A-GO-GO」という2枚のシングル両面をコンプリートしています。
 
 続いてはスタ誕出身の実力派、番組的にはキョンキョンより推されていた中野美紀。デビューシングルのB面「愛・未満」と第2弾「破れたダイアリー/白と黒」の3曲で、以前は確かに激烈レア扱いでしたが、「破れたダイアリー」は2014年の「アイドル・ポップス黄金時代」に収録されましたし、いずれのシングルも2017年にMEG-CD化済み。なのでレア度は低くなっている感じですネ。
 
 ひかる一平の相手役に決まってからレコードデビューまでにちょっと間の空いた坂上とし恵は、80年代にことごとく迷走するナベプロの代表格。大御所感もあってなんとなく82年組感が薄いのですが、ロリ声を生かしたクオリティはこの中では傑出しているのではないでしょうか。
 今回はセカンドからラストシングルまで、3枚のB面曲「ト・シ・エ」「恋のディクショナリー」「キッスのお時間」がセレクトされていますが、「恋のディクショナリー」以外は新星堂とナベプロのフラワー・ポップスシリーズでCD化済みだったように思いますので、これまたレア度は低いかも…。
 なお、82年組はもう1人、大型タイアップでデビューした安田純子。デビューシングルは「50 MOONS/涙はパステル」ですが、こちらもMEG-CD化済みです。
 
 続く84年デビューは、キララとウララ。デビューシングルのB面にしてEPO作品の「恋のアドリヴ」と、第2弾「多感期のフラミンゴ」がセレクトされていいますが、既にVIVIDからアルバム復刻済み。ビクターものはソニーのOMFでも候補に挙がりましたが頓挫したほどなので、ニーズは低くなったのかもしれません。
 
 85年組では、モモコクラブ出身の佐藤弘枝「蒼い感傷」。こちらも近年MEG-CD化済みで、もう1名、河内りえの「もぎたての恋/きまぐれ天使」はアニメ「きまぐれオレンジ☆ロード」関連でCD化済みとのこと。
 
 変わり種ではありますが今回の目玉の一つということでいえば、86年、SMSからビクターへ移籍してきた渡辺めぐみ。よめきんトリオも経た後なので、もうアイドルではなかった感じですが、タレントとしての知名度はこのラインアップではダントツでしょう。
 2枚のシングルA面であり所ジョージ作品がセレクトおりまして、深夜番組「いきなりフライデーナイト」エンディングテーマの「Friday」と88年の「LAST NUMBER」がそれ。88年ということもあり「LAST NUMBER」のオリジナル盤がCDシングルとしても発売されていたようです。
 
 そして最後は87年デビュー。とはいうものの、産経民謡大賞をきっかけに演歌デビューした経歴も持っている関西ロコドル、夏川真梨 。「ドリームハンター/MISTAKE」というシングルですが、実は今回、好事家から最も注目されるナンバーではないでしょうか。
 なお、選曲・監修は、前回に引き続き鈴木啓之さん。今回はスペシャル対談の読み物はなく、解説を昭和TVワンダーランドのチェリーさんがボリュームたっぷりに行っているそうです。
 
 という第2弾の80年代編。以前からのコレクターにとっては70年代ほどのレア度は感じられないでしょうし、お値段はちょっと張りますけど、第3弾に期待するためにもやっぱり購入必至。毎度申しておりますが、こういう企画を望む方は、とにもかくにも早めのご予約が大事ですぞ! 
 
 

(2019.7.23)

#1000〜
#999:岩崎宏美 SACDハイブリッド盤4
#998:ピンク・レディー/阿久悠 作品集
#997:イルカ/原石時代
#996:南沙織/CYNTHIA ALIVE
#995:西城秀樹 IN 夜のヒットスタジオ
#994:オフコース/コンプリート・シ…
#993:須藤薫/ハミングバード イヤ…
#992:渡辺美里/harvest
#991:矢野顕子 & 宮沢和史/二人の…
#990:高橋真梨子/高橋千秋楽
#989:岩崎宏美 SACDハイブリッド盤3
#988:野口五郎/Debut 50th Ann…
#987:渡辺真知子/明日へ
#986:松田聖子/40th Anniversary Bible
#985:大滝裕子/恋のウォーミング…
#984:ふきのとう オリジナル・アル…
#983:河合奈保子 オリジナルアルバム
#982:薬師丸ひろ子/2019コンサート
#981:岩崎宏美 SACDハイブリッド盤 2
#980:南沙織/シングルコレクション
#979:ピンク・レディー アルバム配信
#978:河合奈保子 オリジナルアルバム
#977:ビクターアイドル 男気レア…
#976:麻丘めぐみ/Premium BEST
#975:エバーグリーン・Jソングス
#974:トワ・エ・モワ/FOLK & POP
#973:矢野顕子/オーエスオーエス…
#972:大貫妙子/A Slice of Life・Pu…
#971:アン・ルイス/グレイテスト…
#970:久保田早紀 PREMIUM
#969:岩崎宏美 SACDハイブリッド盤1
#968:矢野顕子/SUPER FOLK SONG
#967:浅田美代子/美代子の新しい世…
#966:松田聖子/Christmas Songs
#965:岡田有希子/Mariya's Songbook
#964:松任谷由実 ハイレゾ配信
#963:岩崎宏美 90年代アルバム
#962:有馬三恵子作品集
#961:太田裕美/ヒロミ☆デラックス
#960:岡田有希子/贈りものIII
#959:ビクターアイドル必殺レアト…
#958:河合奈保子 ライブ・アルバム
#957:大貫妙子/copine.・Comin' Soon
#956:ビクターアイドル激烈レアト…
#955:編曲家 大村雅朗の軌跡
#954:桜田淳子 ライブアルバム<配信>
#953:岩崎宏美/Dear Friends VIII
#952:昭和歌謡・復刻盤シリーズ
#951:松田聖子/SEIKO STORY
#950:南沙織/Cynthia Premium
 

Yahoo! JAPAN

  • このサイト内を検索
  • ウェブ全体を検索