話題の「唇よ～」も！新録ベスト&ライブの2枚組！

　もう2カ月近くが経とうとしていますが、2020年の新年早々から大量オンエアされたカネボウのCMにビックリした人は多かったことでしょう。そう、1980年の幕開けにカネボウ・レディ'80のCMソングとして大ヒットした「唇よ、熱く君を語れ」が、現代版コーラスアレンジでカバーされたのですから！
 
　あのキャッチーなフレーズとメロディーラインのリピートは、商品ターゲットである今の若い女性の耳もガッチリとらえたようで、オリジナルの方にも再注目が集まったそうですが、当然と言えば当然。なんてったって、我らがまっちゃんこと渡辺真知子さんが80年代という新時代に放った会心作ですからね。
　思えばあの年もオリンピックイヤー（モスクワでしたが日本はボイコット）で、40年もの歳月が経ったことにオドロキですが、あの曲でぐんと明るくパワフルにイメチェンし、軽快なステップで歌い踊ったまっちゃんの元気なイメージが今日まで続いているのにもオドロキです。
  
　何せ昨年は活動の幅が一層広がり、あの中島みゆきサンの夜会VOL.20「リトル・トーキョー」に抜擢（DVD「 夜会VOL.20「リトル・トーキョー」(DVD) 」＆ブルーレイ「 夜会VOL.20「リトル・トーキョー」(Blu-ray Disc) 」も発売中、なんと6月には劇場版が全国公開されるとか！）され、大成功。
　ノーベル化学賞を受賞した吉野彰先生がまっちゃんのデビュー曲「迷い道」の歌詞を引用して指導されていたエピソードが話題を呼んだり、話のスケールもどんどん巨大化し、かもめがラドンになる（カーテンコールでのトークのネタ元になれたことは光栄です！）ほど飛躍したまっちゃんですが、今年もマッハで飛翔。
 
　太田裕美さん、庄野真代さんとの3人娘で全国各地を沸かせている「オーケストラで歌う青春ポップスコンサート」は3月で一区切りということですが、終了までは全力投球。
　各種ジョイントライブも精力的にこなしていますし、4月には個人事務所の設立10周年を記念した「コンサート2020～Amor Jazz～Kamome Music 10th Anniversary」も開催する上、なんと6月には“久保田早紀1日限りの復活”で話題沸騰の「ミュージック☆モア otonanoコンサート」にも出演決定（まっちゃんは早紀さんの事務所＆レコード会社の2年先輩デス）。
　もはやラドンを超えてモスラ、もといキングギドラになりそうな勢いですが、音盤でもうれしいニュースが飛び込んできました。
 
　それが、カモメミュージック10周年コンサート開催のタイミングに合わせた新録ベスト&ライブの2枚組「 明日へ 」（amazonでは限定メガジャケ付きの「 【Amazon.co.jp限定】明日へ (メガジャケ付) 」も販売）！
　復刻盤というワケではありませんが、お祝いですし、やっぱりプッシュさせていただきましょう！
 
　まず、セルフカバーベストの方は、まっちゃんのレパートリーの中から元気な曲や心に響く曲が新録されるそうで、再注目の「唇よ、熱く君を語れ」以外の収録曲はまだ発表されていませんが、コアなまっちゃんファンならタイトルに使用された「明日へ」だけでピンとくるはず。 
　ご存じ79年のアルバム「メモリーズ」のラストに収録された雄大なバラードですが、80年代の若者たちへの応援歌であり、すぐ後の「唇よ～」に連なるパワフルでメッセージ性の強いナンバーですからね。この曲がタイトルであるならば、東京五輪の開かれるオリンピックイヤーにふさわしく、アルバム全体からまっちゃんの力強いエールを感じられることでしょう。 
 
　一方ライブの方は、恒例の東京国際フォーラム公演として昨年10月に行われた「渡辺真知子コンサート2019～現在 過去 未来～」の模様を収録。
　新旧取り混ぜた豪華な選曲だったコンサートで、真知子サウンドを構築したアレンジャー・船山基紀さんがゲスト出演。代表曲やメドレーのストリングスアレンジを手がけただけでなく、タクトも振られたそうですから、いつにも増して貴重なライブ音源といえそうです。
 
　ということで、COVID-19の恐怖が叫ばれるこの頃ですが、ただ不安におののくよりも、このニューアルバムを聴くべし！
　ラテン系ビッグママのような強さと日本のアマテラスみたいな優しさが絶妙にブレンドされたまっちゃんのボーカルに包まれれば、歌って歌って恋をして、情熱の花もときの華も咲いて、かもめならぬ舞い上がる炎の鳥になって、ガクブルする気持ちを吹き飛ばせること請け合いですぞ！
  
　なお、過去曲のベスト盤ばかりで近年の渡辺真知子をちゃんと追ってなかったという人は、2018年にリリースした２タイトル、新曲のみならず貴重な蔵出し音源やライブ音源などがバランス良く入った40周年記念アルバム「私はわすれない ～人生が微笑む瞬間(とき)～」（ こちらで紹介）と、ビッグバンドと共演した東京国際フォーラム公演「コンサート2018～MACHIKO FES～」のゴージャスな実況録音盤「Amor Jazz 3 ～愛しのBIG BAND～」（ こちらで紹介）もこの機会に併せてどうぞ。