各700枚限定、ヒロリンのSACD復刻第２弾！

　タワーレコード日本上陸40周年の記念企画として、ステレオサウンドの協力を得てスタートした岩崎宏美さんのSACDハイブリッド盤。
 
　11月リリースの第１弾（ こちらで紹介）に続き、１月には第２弾３タイトル「 飛行船 (+2)＜タワーレコード限定/完全生産限定盤＞」「 思秋期から……男と女 (+1)＜タワーレコード限定/完全生産限定盤＞」「 二十才前… (+2)＜タワーレコード限定/完全生産限定盤＞」の発売が決定しました！
  
　90年代の“YOUNG POPS FOR YOUNG ADULT”２ in One定番コレクション（一部タイトル）やＱ盤・定盤COLLECTION、2007年のオリジナルアルバム・紙ジャケットコレクション、MEG-CD、そしてタワレコ限定の紙ジャケ再発と復刻を重ねてきたアルバムではありますが、今回のシリーズは待望のSACDハイブリッド盤。
　天まで響くヒロリンの美声がより美しく響くとあって、ぜひとも入手したいアイテムとなっております。
 
　せっかくですので、今回のタイトルもカンタンにご紹介いたしましょう。
　まずは76年7月発売、日本テレビ音楽祭金の鳩賞受賞曲となった大ヒットシングル「未来／夏からのメッセージ」をフィーチャーし松本隆作品も収録されたサードアルバム「 飛行船 (+2)＜タワーレコード限定/完全生産限定盤＞」（オリコン最高３位）。
 
　スカイミントな切り貼りジャケのチープさにやっぱり苦笑してしまいますが、デビュー２年目に突入しディスコサウンドのみならず、落ち着いたバラードもお手の物となったヒロリン。タイトルに引用されたメインナンバー「愛の飛行船」では、スウィングのトリートメント効果が出たようなしっとり感が出色です。 
　Ｑ盤の「定番COLLECTION」シリーズでは早々に廃盤になっていたため、紙ジャケが出るまではプレミアが付いていたアルバムとして記憶している人も多いのでは。
　ボートラは、アルバム未収録のシングル「霧のめぐり逢い／感傷時代」。初期ヒロリンの筒美作品としては最高峰といえる「感傷時代」1曲のために買っても損はないでしょう。 
 
　お次は77年10月発売、初期の転機となったロングヒット「思秋期」を軸に展開した「 思秋期から……男と女 (+1)＜タワーレコード限定/完全生産限定盤＞」（オリコン３位）。全編を阿久悠さんが作詞。造語でもある「思秋期」や「恋夏期」、オビに記された青春期や感冬期と合わせ、阿久さんが四季の移ろいとともにヒロリンを大人へと成長させた感じです。
　作曲は筒美先生と交代して直近のシングル３枚を手がけた大野克夫、川口真、三木たかしの各先生が担当。筒美先生とはまた違った洗練された世界が広がっています。SEを多用したサウンドドラマは、19才とは思えないほどの濃ゆさで、情感もたっぷり。百恵ちゃんに匹敵するほど成熟した印象もありますね。個人的には、肩の力が抜けた歌唱で、サウンドも歌もすべてが洗練されている「BOO BOO」がオススメです。 
 
　最後は、ジャケットでどっしり安定したヒロリンの下半身が拝める「 二十才前… (+2)＜タワーレコード限定/完全生産限定盤＞」（オリコン10位）。
　当時の最新シングル「二十才前／ザ・マン」と、２個前のシングル「熱帯魚／夏のたまり場」を収録してはいますが、阿久さんの作詞は片面のみとなり、丸山圭子作品で流行のニューミュージックにも挑戦した意欲作となっております。ただ、ヒロリンには手を抜かなかったイメージのある阿久さんですが、なんだかここでは詞のクオリティが低い感じで、「ニッカ・ポッカ」なんてちょっとビックリするほど。 
　ボートラは、 次のシングル「あざやかな場面／いちご讃歌」となっております。 
 
　なお、今回のシリーズは、監修が音楽評論家の湯浅学さん、サウンド・スーパーバイザーとして、オリジナル盤のレコーディングエンジニアだった梅津達男さんも参加し、新マスタリングはビクタースタジオFLAIRの袴田剛史さんが担当。オリジナル・アナログ・マスターテープからの2019年最新リマスタリングで、時のサウンドをよりリアルに再現するSACD層はもとより、CD層でもこれまでのCDとは比較にならない高音質を実現しています。 
 
　仕様はステレオサウンド発のタイトルとは異なり、通常パッケージですが、特別解説書付きなので、やっぱり買い増し決定ですよね。 
　各タイトルたった700枚の生産限定ということですので、今回もお早めにどうぞ！