新星堂70周年コンピ、第3弾は70～80年代J-POP集！

　1949年の創業から今年で70周年を迎えた新星堂。
　昔からレコード会社との連携で独自のオリ特を付けたり、キャンペーンや企画展開を行ったり、生産中止になっていたタイトルを流通復活させたり、ユーザーにとってとてもありがたいショップであったエピソードは、ちょっと指折り数えるだけでも足りないほど。
　自社レーベルのオーマガトキや、渡辺音楽出版と提携しレア音源の復刻を実現したPARADEレーベルなど、企画先導によるCD発売も数多く、マニアにもうれしい存在でしたよね。
　古くは「MUSIC TOWN」をはじめ「Pause」「DROPS」といったフリーペーパー欲しさに出向いていた人も多いのではないかと思いますし、往時に比べると店舗数が減ったとはいえ、昭和、平成、令和という時代に存在し続ける老舗レコードチェーンに違いありません。
 
　そんな新星堂ですが、9月から70周年を記念したオリジナルコンピレーションアルバムが登場。
　第1弾としてはサックスによる名曲集「My Favorite Saxophone」、第2弾としてはピアノによる名曲集「EVERGREEN」が既に発売されておりますが、このほど第3弾としてJ-POPの名曲集「 EVERGREEN J-SONGS＜3CD＞」がリリースされることになりました！
 
　内容は71年の南沙織「17才」から89年のプリンセスプリンセス「Diamonds 」まで、誰もが知っている1970～80年代のJ-POPの名曲を結集。CBS・ソニー、EPIC・ソニー、RVC、アルファレコード、ファンハウスと、現在ソニーミュージックから発売されているレーベルのナンバーから選りすぐりの50曲を収録。3枚組で税抜き3,000円ポッキリ、70周年お祝い価格とでもういうべき破格の廉価盤となっております。
 
　1曲あたり60円＋税と、ダウンロードがバカらしくなるほどの価格設定ですし、解説を新星堂スタッフが担当ということなので、音源を持っていない人は即買いすべきアイテムといえますよね。
　新星堂限定販売ですが、近くにリアルショップがなくても、楽天市場（ EVERGREEN J-SONGS＜3CD＞）やYahoo!ショッピング（ EVERGREEN J-SONGS＜3CD＞）内にある新星堂ネットショップで買えますのでご安心を。と言いつつ、店舗での展開を確認しての購入がイチバンではないかと思います。
 
　なお、来年1月には第4弾として50～60年代のアメリカンポップスを中心とした「A POPS COLLECTION OF OLDIES」が出るほか、70周年記念イベントとして、庄野真代、杉真理、麻倉未稀、堀江淳、丸山圭子というニューミュージック時代のアーティストが日替わりで参加する5夜連続ライブ「SINSEIDO Pops Night at BIRDLAND」が六本木バードランドで開催されるとのことです。
 
　レコード、テープ、CD、ＭDなどのパッケージから、ダウンロード、そしてストリーミングといった配信へとフォーマットが移り変わり、サブスクに代表されるように、もはやパッケージのみならず音源を所有するという概念も希薄になってきた今。
　70周年という歴史がある新星堂といえども厳しい状況に変わりはありませんが、やっぱりレコード店は本屋同様に町の文化のバロメーター。リアルな音楽コミュニティとして我々ユーザーの責任で残しておかねばならない、いや隆盛させていくべきものだと思うのです。個人的にネット通販に頼りきりの身でかく申すのもナンですが、子どもの頃からレコードを買っていたお店が全滅してしまった今、悔恨も含めそんな思いを強くしております。