中島みゆき「夜会」作品を含む45周年ライブ！

　渡辺真知子さんが「迷い道」でデビューしたのは1977年11月1日。
　74年の太田裕美さん、76年の清水健太郎さんという同じ11.1デビューで大成功したレコード会社の先輩たちにあやかり、「'78 CBS・ソニー第三の切り札」というキャッチフレーズで颯爽と登場したことを今もハッキリと覚えておりますが、早いものであれから45年。
 
　45周年に際しては、記念シングルとして、なんとポプコン同期であり「夜会」出演も果たした縁で中島みゆき作品を歌う両A面シングル「二雙の舟／カナリア」（ こちらで紹介）を発表。夜会のステージと同じく圧倒的な歌唱でうるさ型のみゆきファンをも黙らせたまっちゃんですが、続いては記念のライブアルバム「 花束をありがとう～45th Anniversary」がリリースされることになりました。
 
　このライブ盤は、昨年の11月23日、東京国際フォーラムで行われた「デビュー45周年記念 渡辺真知子コンサート2022～青空に誓って～」の模様をたっぷり収録したもの。
　デビューからの3連続ヒットや、近年また再評価の高まった「 唇よ、熱く君を語れ」とおなじみのナンバーも当然入っていますが、コアなまっちゃんファンも納得の選曲となっております。
 
　オープニングであっと言わせたサードアルバム収録曲「自然の中に」や、30周年時に亡きお母さんへの思いを歌った「それでもI love you」もさることながら、圧巻は、女性の成長を表現したという「究極(9曲)のメドレー」でしょう。
　オリジナルはLA録音でシングルカットの予定もあった「Feel Free」から始まって、ナンシールーがカバーした「涙の音」、ファーストアルバム収録の佳作「片っぽ耳飾り」、横須賀回帰の「Sailing Night」、コモリタミノル作品「ベイサイドカフェ」、「Overseas Call」、かつてバンマスだったウォン・ウィンツァン（江夏健二）の曲にまっちゃんが詩をつけた「白夜」、ボサノバタッチの両A面シングル「寒い夏」、そしてライブでこそ本領を発揮するまっちゃんの素晴らしさがつぶさに表現された20周年記念曲「歌って歌って恋をして」まで、新旧取り混ぜたメドレーは、感動すること請け合い。
 
　ほかにも「夜会」から生まれたみゆき作品「カナリア」「二雙の舟」の披露もありますし、ライブ盤のタイトルにもなった40周年記念曲「花束をありがとう」、コンサートタイトルにもなったアンコール曲にしてプレステゲームのテーマ曲「青空に誓って」などのレア曲もありますし、まさに45周年にふさわしいライブが堪能できます。
 
　バッキングは、石塚まみ、コモブチキイチロウ、加納樹麻、馬場孝喜というまっちゃんファミリー・Kamome Flyersの面々に加え、かつてのバンマスだった光田健一さんがゲストアーティストとして参加。
　息のぴったり合ったアットホームな雰囲気の中、コロナを吹き飛ばすまっちゃんパワーに引っ張られるようにパワフルな演奏で盛り上げています。 
 
　なお、まっちゃんのライブは近年はよく音盤化されていて、2020年のライブ盤「唇よ、熱く君を語れ2020 渡辺真知子コンサート～明日へ～」（ こちらで紹介）をはじめ、2019年の「渡辺真知子コンサート2019～現在・過去・未来～」のダイジェストとオリジナルで構成した２枚組「明日へ」（ こちらで紹介）、2018年にビッグバンドと共演した「コンサート2018～MACHIKO FES～」のゴージャスな実況録音盤「Amor Jazz 3 ～愛しのBIG BAND～」（ こちらで紹介）、2018年の40周年記念コンサートの音源も収録したアルバム「私はわすれない ～人生が微笑む瞬間(とき)～」（ こちらで紹介）などで聴けますので、これを機にさかのぼってみるものいいでしょう。
 
　映像も見たいなら2013年にDVD「 渡辺真知子コンサート'Amor & Smile'Special」が出ていますし、30周年にはCD＆DVD「渡辺真知子コンサート／それでも I love you ～横須賀より愛をこめて～」（ こちらで紹介）もリリース済み。
　98年に出た最古の20周年記念ライブ盤「歌祭～歌って歌って恋をして」もOMFで復刻（ こちらで紹介）されていますので、深掘りしてみてください。
 
　そこまではできないという人には、自選のオールタイム・ベストにして超お買い得な3枚組「いのちのゆくえ ～My Lovely Selections～ 」（ こちらで紹介、解説を担当させていただいております）にも貴重なライブ音源がセレクトされていますので、そちらをどうぞ。
 
　なお、解説を担当させていただいたOMFのオリアルBOXもアンコールプレスを重ねてきましたが、現在入手可能なのは後編の「Machiko Premium 1983-2011」（ こちらで紹介）のみとなっておりますので、まだ入手されていらっしゃらない方は、今のうちに併せてお求めください。