紙ジャケ復刻第4弾は、ライブ盤続編！

　この3月、ついにデビュー50周年を迎えた我らがヒデキこと西城秀樹さん。デビュー記念日にはTBSでの歌唱映像を集めた7枚組DVD-BOX「THE 50 HIDEKI SAIJO song of memories」（ こちらで紹介）がリリースされたため、恒例となっていた全アルバムの紙ジャケ復刻は中断されていましたが、6月には予定通り発売が決定！
　第3弾（ こちらで紹介）に引き続きのライブ盤6タイトル「 HIDEKI LIVE '76 」「 わが青春の北壁 」「 バレンタインコンサート・スペシャル/西城秀樹 愛を歌う 」「 BIG GAME HIDEKI '78 」「 永遠の愛　第7章 」「 BIG GAME '79 HIDEKI 」のリリースが発表されました！
 
　日本の音楽シーンにスタジアムライブを定着させたり、武道館を制覇したり、前人未踏のコンサートを行い、毎年のようにライブアルバムをリリースしてきたヒデキですが、CD化はといいますと、1994年のライブベストBOX「HIDEKI SUPER LIVE BOX」や、2012年の通販BOX「絶叫・情熱・感激」でベストチョイスされた音源が聴けるものの、アルバム単位ではほとんど復刻されておりませんでしたので、今回も全て初CD化、まさにファン待望の復刻となっております。
 
　ライブはヒデキの真骨頂ですが、今回は、脂の乗った70年代後半の6タイトル。LPでは2枚組、3枚組だったものも、収録時間が短ければ、1枚物、2枚組に再編集して廉価になっているのもウレシイですよね。
 
　まずは76年11月、2回目となる日本武道館のコンサート「ヒデキ・イン・武道館」の模様を収録した「 HIDEKI LIVE '76 」。前田憲男さんを音楽監督に、ヒット中の「愛のフィーリング」などの洋楽カバー、トワ・エ・モワなどの「誰もいない海」や井上陽水の「GOOD, GOOD-BYE」といった邦楽カバー、そしてヒットシングルやアルバム曲、コンサート用などのオリジナルをバランス良く配分。ヒデキの振り付けでおなじみの一の宮はじめ先生の訳詞もグーです。
 
　次は77年7月、劇団四季の手を借りて日生劇場で行われた初主演の創作ミュージカル「 わが青春の北壁 」の実況録音盤。台本・作詞が阿久悠さん、楽曲が三木たかしさんという、当時のヒデキコンビに、浅利慶太御大の演出、音楽監督は渋谷森久さんという豪華な布陣。夏なのに雪山の衣装というのが大変そうでしたが、まだ四季の若手女優だった久野綾希子との抱擁シーンを含め体当たりの熱演。オリジナルは3枚組でしたが、スタジオ録音盤も出ていたので、今後の復刻でそのフォローアップがあるのか気になるところですね。
 
　続く「バレンタインコンサート・スペシャル 西城秀樹愛を歌う」は、78年のバレンタインデーに、日比谷公会堂で行われた小学館主催「プチセブン」創刊記念特別企画「 バレンタインコンサート・スペシャル/西城秀樹 愛を歌う 」の実況録音盤。
　服部克久先生指揮による新日本フィルハーモニー交響楽団との共演で、「マイ・ファニー・バレンタイン」や「夜のストレンジャー」といったスタンダードをはじめ、「ナタリー」「愛は限りなく」などのカンツォーネなどをしっとりと歌うヒデキに注目です。
 
　「 BIG GAME HIDEKI '78 」は、78年7～8月に行われた「全国縦断サマーツアー～BIG GAME ’78」から、合歓の郷、後楽園スタジアム、愛知勤労会館、大阪球場の4カ所の模様を収録したベストライブ盤といえる構成。
　大ブームとなった「サタデー・ナイト・フィーバー」の「ステイン・アライヴ」をはじめとした洋楽曲を中心に、ヒット曲コーナーやこの年ブレイクを果たした矢沢永吉ナンバーも入っています。
 
　偶然・おどろき・愛のふれあい・運命・苦悩・涙・別れで綴る「 永遠の愛　第7章 」は、78年11月の5度目の日本武道館でのコンサートを収録。1枚ものながら、当時の最新アルバム「ファースト・フライト」のナンバーをフィーチャーし、桑名正博「哀愁トゥナイト」、五輪真弓「さよならだけは言わないで」、因幡晃「わかって下さい」、アリス「帰らざる日々」といった邦楽カバーもふんだんに入っております。
 
　そして最後は、「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」のメガヒットで人気絶頂だった79年8月に後楽園球場で行なわれた伝説的ライブ「 BIG GAME '79 HIDEKI 」。当日は雷雨という悪環境だったにもかかわらず、それすらも演出のごとく逆手に取ったパフォーマンスで魅了したヒデキ。クイーンの「WE WILL ROCK YOU」「DON'T STOP ME NOW」から、キッスの「LOVIN' YOU BABY」、ビリー・ジョエルの「オネスティ」、ドナ・サマーの「ホット・スタッフ」、キング・クリムゾンの「エピタフ」、大ヒットをくれたヴィレッジ・ピープルに敬意を表した「I WANNA SHAKE YOUR HAND」「GO WEST」、ロッド・スチュワートの「セイリング」、サザンの最新ヒット「いとしのエリー」まで、ヒデキらしいロックの嵐が吹き荒れております。ライブ音源にノイズが入っているため、スタジオ音源に差し替えられた曲もあるそうですが、そのままでも良かったかもしれませんね。
　ちなみに、このライブのみ99年にCD化済みです。
　
　というヒデキのアルバム復刻第4弾。 Sony Music Shop では、今回も6タイトルまとめ買い特典（オリジナル缶バッチセット）もあるそうなので、どうせならセットでどうぞ。
　とはいえ、こうライブが続くと早くスタジオ盤にというのが人情ですが、いずれにしても70年代は一通り終わったことになりますので楽しみに待つことにいたしましょう。
 
　なお、5月13日にはBSｰTBSで特番「西城秀樹 歌声は永遠に　甦る情熱と汗の全軌跡」がオンエア。事務所の後輩で共演回数も多かった浅田美代子さんのインタビューもあるそうなので必見です！