ナツメロ喫茶店

 ビバ!旧譜の新譜。紙ジャケからBOXまで、ナツメロ復刻盤&再発盤、コンピ盤などのレビューコーナーです。

#1114
松田聖子 ライブ作品 Blu-ray Disc 3タイトル
LIVE VIDEO Super Diamond RevolutionMHXL-122)・Sweet Spark StreamMHXL-123)・Precious Moment1990 Live At The Budokan~(MHXL-124
*2022.9.21発売、各¥4,200<税込>

87~90年のライブ3タイトルが初ブルーレイ化!

 愛娘・神田沙也加さんの急逝から半年を経た6月、自らを奮い立たせるようにアリーナツアー「Seiko Matsuda Concert Tour 2022“My Favorite Singles & Best Songs”」をスタートさせた松田聖子さん。
 どの会場にも、一緒に悲しみを乗り越えようという思いを持った熱いファンが詰めかけ、ファンと心をひとつにした感動的なステージが盛況に繰り広げられていますが、その熱気はどんどん広がり、各地では追加公演が決定。聖子ファミリーの結束は一層深まっているように思います。
 
 ところで聖子のライブといえば、80年代からライブ映像をパッケージしたソフトは出ていて、メディアがベータやVHS、LDからDVD、ブルーレイへと変遷を遂げても、その都度リリースを繰り返してきました。
 
 2018年には、ソニー時代初期にして独身時代のライブソフト3タイトル「ファンタスティック・コンサート レモンの季節」「 Seikoland ~武道館ライヴ ’83~」「 SEIKO CALL~松田聖子ライヴ ’85~」( こちらで紹介)がブルーレイ化されましたが、ここに来てその続きとなる3タイトル、すなわち結婚出産を経てカムバックした後、87年から90年までの武道館ライブ「 LIVE VIDEO Super Diamond Revolution 」「 Sweet Spark Stream」「 Precious Moment~1990 Live At The Budokan~」のブルーレイ化が決定しました!
 
 この3タイトルがリリースされるのは、2005年の25周年記念DVD-BOX「25th Anniversary Seiko Matsuda PREMIUM DVD BOX」以来13年ぶり。この時が初DVD化でしたけど、何せBOXでしたからね。持っていなかった人に今回のブルーレイ化は待望の朗報でしょう。
 
 持っている人だって、聖子ママドル期の初ブルーレイということで買い増しする方も多いような気がします。
 
 内容を簡単にご紹介しますと、87年の「 LIVE VIDEO Super Diamond Revolution 」は、アルバム「Strawberry Time」を引っさげて行われた2年ぶりの本格復帰ツアーから、武道館での公演を撮影したもの。
 ママドルとしてメルヘンチックに元気いっぱいに復帰、というイメージでしたけど、実際は直前で声が全く出なくなり、名医によるのどへの注射で事なきを得たのだとか。この時の教訓が口パク音源につながっていったのかもしれませんが、伊集院静演出で本家ユーミンを意識した演出やセット、聖子の電飾コスチュームや、イライザ風縦巻きロール、モダンガールなど衣装とヘアスタイルも見どころ満載。
 バックは、後に音楽のパートナーとなる小倉良さんをはじめとするダンガン・ブラザーズ・バンド(シンシアの妹・ロージィーの夫君となる大谷幸さんも所属)で、メンバーとの絡みもありますが、汗だくの聖子のたたずまいや不安定なダンスとともに、妙になまめかしかったりして。ファンの歓声は今よりも何オクターブも高くて若いけど、当の聖子はこの時の方が大人っぽく感じます。
 
 「 Sweet Spark Stream」は88年のツアー。といっても同時期のデビッド・フォスターのプロデュースアルバム「シトロン」とは全く別の展開。
 ユーミンをお手本に、人海戦術から電子制御へ、照明や展開の洗練度もさることながら、今に生きるレーザー光線や男性ダンサーとのフォーメーションなど、技術の進化と共により魅せるステージへとアグレッシブに変化を遂げた聖子をご覧あれ。
 やはり、今日のコンサートにつながる黄金のヒットメドレーは衣装も含めて圧巻のひとこと。コーラスやメンバーとのコンタクト中心で、まだ客席とのコール&レスポンスはありませんけど、我を忘れるアンコールの「天国のキッス」など、今見ると新しい発見もありそう。そういえばデビュー当時の聖子のモノマネには必ずと言っていいほどO脚をネタにした動きがありましたが、あの動きはこの当時も健在です。
 
 そして90年の「 Precious Moment~1990 Live At The Budokan~」は、サンミュージックからの独立と海外進出を経た、記念すべきセルフ時代のスタート。
 単なるコンサート映像ではなく、ドキュメンタリータッチの構成で、合間には撮り下ろしのインタビュー映像も入っていて、新たなる旅立ちの決意が感じられます。
 ジャパンマネーが世界に物を言わせていた時代。インターナショナルな黒人ダンサーの起用をはじめ、演出や照明もそれまでとは一線を画す、本場アメリカのショービズを意識したハイクオリティですし、楽曲もまだセルフ作詞の段階につきバンドブームのいいとこ取り。聖子自身も世界に通用するアーティストへと修羅場をくぐり抜けた甲斐あって、腹をくくったというか、本当に一皮むけた感じがしますが、聖子になら何を言ったっていいとばかり“セイコガー”が増殖し、ひどいバッシングが始まった時代でもあります。
 それゆえに、心許せるファンだけに見せる聖子の表情といいますか、聖子ライブ特有の悪い人は誰もいない聖子ファミリーのホームという様相はここからだったのだと確認できることでしょう。
 
 という聖子の歴史上も大きな過渡期といえる3タイトル。
 ブルーレイ化にあたっては、新たにカラーグレーディング、デジタル・リマスタリングを施して商品化。ジャケットはBOXのDVDとは異なり、当時のVHSジャケットをリサイズし、可能な限り再現するとのことなので、BOXを持っていてもやっぱりブルーレイを入手したいもの。
 また、 Amazonではビジュアルシート、応援ショップではオリジナルポストカードと、対象となるショップでは先着特典も用意されているそうなので、お早めにご予約ください。
 
 
 

(2022.7.26)
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