40周年を記念してTBSの歌唱映像集が登場！

　今年デビュー40周年を迎えたのは松田聖子、田原俊彦、岩崎良美、柏原よしえ（芳恵）に代表される1980年組。コロナ禍に翻弄されながらも、それぞれができる形で記念のライブを行ったり新作を発表したり、精力的な活動を続けています。
 
　一方、彼らのように現役ではありませんが、ファン主導で40周年の盛り上がりを見せているのがカナリーガールこと河合奈保子さん。長らく表舞台に出ていない分、ファンの熱狂ぶりと純度は折り紙付きで、新しいCDやDVDが定期的に企画されてきましたが、40年目に突入した昨年からはタワーレコード限定でライブ盤やオリアルが紙ジャケ復刻（ こちらと こちらと こちらで紹介）。
　そして今回は、新たなDVD-BOX「 NAOKO ETERNAL SONGS 」のリリースがアナウンスされました！ なんと「ザ・ベストテン」「8時だョ！全員集合」「たのきん全力投球！」など、TBSに残る歌唱映像を厳選した4枚組です。
 
　彼女のテレビ番組での歌唱を集めたDVD-BOXというと、2017年のNHK映像集「 河合奈保子 プレミアムコレクション～NHK紅白歌合戦&レッツゴーヤング etc.～」（ こちらで紹介）以来３年ぶり。
　あちらも記念すべき「紅白歌合戦」や「レッツゴーヤング」など公開録画の映像を中心に充実した内容となっていましたが、今回は80年から89年までの映像を全27曲、放送113回分を網羅した充実ぶりです。
 
　ディスクは番組別に構成されていて、それぞれ年代順に収録。
　DISC1と2は「Naoko in ザ・ベストテン」。80年10月、10位で初登場を果たした第２弾シングル「ヤング・ボーイ」から86年の「ハーフムーン・セレナーデ」まで、「微風のメロディー」「THROUGH THE WINDOW～月に降る雪～」「刹那の夏」を除くランクイン曲19曲（放送56回分）を厳選収録。
　初登場は放送事故が起きた愛媛・道後温泉からの中継でしたが、今回は番組名物だった追っかけマンによる生中継はもちろん、ベストテンならではのさまざまなスタジオセットが楽しめること請け合いです。
 
　DISC3は「Naoko in 8時だョ！全員集合」。全国各地で公開録画されていた全員集合は、回り舞台や聖歌隊からの忙しないスタートや、あの時代ならではのプロフェッショナルな生バンドなど、臨場感あふれるステージが特長ですが、今回はデビュー曲の「大きな森の小さなお家」から85年の「デビュー～Fly Me To Love」まで19曲を収録（放送24回分）されるとのことです。
　コアなファン以外は、重複収録は視聴がツラくなりますが、このディスクは連続しても2曲が限度なので薄いファンでも完全視聴ができそうに思います。
 
　そしてDISC4「Naoko on TV」には、「たのきん全力投球！」を中心に「スター・ダッシュNO1！」「ピンキーパンチ大逆転」「ロッテ歌のアルバム 」など13番組での歌唱映像全23曲（放送33回分）ををセレクト。
　ザ・ベストテンのディスクではカットされてしまった「微風のメロディー」や「刹那の夏」も、惜しくも11位止まりだった「愛してます」、13位の「涙のハリウッド」、12位の「十六夜物語」もこのディスクで補完されています。
　余計なところは映るはずがありませんが、「笑ってポン！」「だぅもありがと！」といった個性的なバラエティーの歌ゲストの映像も楽しみなところですね。
 
　という4枚組のDVD-BOX。ナハハ笑い全開で屈託のない正統派アイドル（アイドル鳥越に空目しそう…）が、しっとり落ち着いたブリリアントレディへと華麗に変身していく軌跡。
　曲調でいうなら、振りも70年代を引きずったメルヘンポップスから、シンガー・ソングライターの提供曲でアーティスト性を帯びていったり、ビートポップスでイメチェンを図ったり、ピアノ弾き語りで自作曲を歌ったりと、音楽的成長の記録とも言えそうです。
 
　特に70～80年代のアイドルシンガーはテレビをホームグラウンドにして人気を博したワケですから、こういったテレビでの歌唱映像の右に出るアイテムはないと再認識。まだ出ていない他のアイドルにも波及していくのを願ってやみません。
 
　なお、全編デジタル映像レストア＆音声マスタリングで、32ページの特製ブックレット付き。 コロムビアミュージックショップなどでは缶ペンケース、 Amazon ではトートバッグがもらえるそうなので、予約時にはチェックをお忘れなく！