千秋による80年代聖子の名曲カバー、完結の秋編!
先日、竹内まりやとのコラボシングル「 特別な恋人 」のニュースが大きな話題を呼んだ松田聖子。
この新曲は昨年のデビュー30周年を機に制作されたということですが、これがセルフ時代の終焉となるのか、それとも20周年時の原田真二との関係みたいに一過性のものとなってしまうのか、試聴しつつ固唾を飲んで見守るファンは多いと聞きます。
個人的にはボーカリストとしてのまりやさんが好きでありますし、新曲の世界観は従来のセルフ聖子に近いような気もしますので(カップリングのマイナーさにはゾクッと来ますがね)、もちろんCDは2つとも買いますがなんとなく静観していようと思っております。
実は、ソニー時代の黄金期80年代ベスト(こちらで紹介)が新曲と同時発売され、11・23が聖子ちゃんまつりになることを喜んでいたもので、さらなる延期の知らせを受け、ガッカリしてるもんで…。ツアーDVDとの同時発売じゃ、ショップも一大コーナーは設置できないだろうに…。
ということもあって11・23の聖子は、カバーに期待。四季をテーマに繰り広げられてきたこの千秋監修の聖子オフィシャルカバー・アルバム、MemorieSシリーズの新作をスイセンしちゃいましょう。
昨年12月のスタート以来、季節ごとにリリースを重ね、冬(こちらで紹介)、春(こちらで紹介)、夏(こちらで紹介)と発表されてきましたが、はや第4弾。
この秋編「 MemorieS〜The Last Leaf〜 」でいよいよ完結となります。
初のオリコン1位を獲得したシングル第3弾「風は秋色」以外はすべて松本隆さん作詞。サブタイトルは、松本さんが太田裕美に書いた「最後の一葉」を示唆しているのでしょうか。
気になる選曲は、のどの調子が荒れてしまっていた時期の大瀧詠一作品「風立ちぬ」、当初ついていた曲が気に入らなくてユーミンを地方まで追いかけて作ってもらったという「秘密の花園」、YMO絶頂期のホソノ作品「ガラスの林檎」、二谷友里恵のデビュードラマ「青が散る」の主題歌「蒼いフォトグラフ」、聖子本人も出演したカネボウ・バイオ秋のキャンペーンソング「ピンクのモーツァルト」と、純粋な秋うたではないものもあるような気がしますが、おなじみの名曲がずらり。
アルバム曲としては、83年の「ユートピア」から今もライブの定番曲となっている「セイシェルの夕陽」、結婚休養中に制作した86年の「SUPREME」から歌い継がれる名曲となった「瑠璃色の地球」、そして出産後初のアルバム「Strawberry Time」から「チャンスは2度とないのよ」と「ピンクの豹」という珍しい2曲がチョイスされています。
これら黄金期の聖子のナンバーをカバーするのは、今回も超個性的なガーリーアーティストたち。松本さんが構築した80年代の聖子ワールドが、いかに普遍的なものであったかが如実に分かる組み合わせと言えましょう。
千秋以外には、リツカ、実谷なな、鹿乃、ChemmyKillerのHammerら、ニコニコ動画などネットで人気のアーティストを中心に、アニメ界で人気だという結城アイラ、大阪のシンガー・ソングライター・梶有紀子、echoのソロユニット・Yumeiroechoらということですが、個人的にはこのカバーアルバムだけでのお付き合いになりそう。
なお、前回に続き2回目となる第一興商の通信カラオケ・LIVE DAMによるオーディションで選ばれた2名も参加しているとのことです。
といっても、黄金の名曲がとても新鮮でイマドキの感じにお色直しされていますので、ぜひお聴きください。ニューアルバムよりヘビロテになること間違いなしですよ。
(2011.11.4)