like a 不死鳥! PREMIUMとセットで持ちたい豪華書籍!
「蘇ると約束するわ/あなただけの胸に再び」(阿木燿子作詩「不死鳥伝説」より)…そう言い残して飛び去った、山口百恵という名のフェニックス。
あれから30余年、彼女の存在は本当に伝説や神話として語られるようになり、わずか7年半に残した歌やドラマ、映画の数々は復刻CDやDVDでいつでも見られるという、30年以上前に引退したアーティストとしては希有ともいえる状況が続いています。
まさにライク・ア・不死鳥! あの約束の通り、各人の心の中に蘇えり続けてくれる百恵ちゃんですが、なんと今度はビッグな書籍というジャンルで蘇ります。それも未発表写真をふんだんに盛り込み、百恵本決定版といえる豪華絢爛な装丁で!
それが、本日12月5日より予約開始の豪華書籍「 完全記録「山口百恵」 [書籍] 」(CDではなく書籍ですのでご注意ください)。思わずラララとスキップしつつ、タニスのグラスで乾杯したくなる気分ですネ!
書店では一切売られることのない通販限定で、完全予約限定本。仕様はA4変型(30×30cmのLPレコードアルバムサイズ)の3冊組で、それぞれ約204〜252ページというボリュームに収納用特製ケースがつくという豪華愛蔵版です。
しかも外見は百恵の赤い靴もとい赤い本といえる真紅で、2003年の豪華アルバムBOX「MOMOE PREMIUM」(現在は完全版「 Complete MOMOE PREMIUM 」として再発)と対をなす雰囲気。これはぜひとも隣に鎮座させたいですよね。
企画のコンセプトとしては、山口百恵をテーマにした音楽、文化論評書籍が多い中で、山口百恵の活動記録・軌跡に焦点を当てた唯一の全集であり、「山口百恵の活動記録をいつでも振り返りたい」ファン必携の永久保存豪華本とのこと。
アーカイブものって、当時を知っている人には、現在の視点などの余分な演出なしに冷静に淡々と振り返るのが一番でしょうから、これは願ってもない企画ですよね。今もなおアレコレ語られ、いろんな見解が分かれることの多い百恵ちゃんですし、コアなファンほど切望してたスタイルではないでしょうか。
しかし、日本中が百恵ちゃんの引退を惜しみ、書籍だけでも玉石混淆さまざまな百恵本が出版された80年ならともかく、引退から31年以上が経ってこんなスゴイ商品が出るなんて…百恵ちゃんがそこまでの存在である証しではありますが、何よりも百恵ちゃんを愛し続け、出せば売れるという百恵ビジネスを成立させてきたファンの強い念の結晶のような気がします。
肝心の構成はといいますと、まず1冊目の第 I 章(252ページ)は写真集と活動年表。
写真は約180ページ、レコードジャケット用に撮影した写真で展開されるということですが、デビューの立木義浩さんからスタートした百恵ちゃんの写真伝説。ここには、その立役者でもある篠山紀信さんを中心に、錚々たる写真家の先生方による計約330点、使われなかったアウトテイクも約200点以上掲載しているそうです。
時系列通りに展開され“誰も見たことがない「もうひとつのジャケットストーリー」”を再現するということですが、この構成による醍醐味は、既に「 GOLDEN☆BEST 山口百恵 コンプリート・シングルコレクション 」のオールカラーブックレットで実証済み。たったあれだけでも感激したのですから、今回のスケールではホントチビってしまうほどの恍惚感が得られるのではないでしょうか。
芸能活動年表はレコードリリース、テレビ、ラジオ、映画出演、コンサート、舞台などの活動記録を網羅したものだそうです。
続く2冊目、第 II 章(204ページ)は、ファン必携の完全ソフトカタログ。
アナログレコードからCD、カセットテープ、VHS、DVDまで、音楽だけでな映画やドラマに至るまで、2011年までに発売されたソフトを事細かく紹介。
PREMIUMのアップデートの際にセットされた精緻なディスコグラフィーに心底感激したものですが、今回はそれをまたまたアップグレードした精度になっているでしょうから、コレクターでなくとも眺めるだけで至福の時を過ごせそうです。本来カタログは手に入れるために見るものですが、手に入れるまでが一番楽しいですもんね。
今回は装丁も併せて、きっと歴史的資料として後世に受け継がれていくことでしょう。
そして3冊目、第 III 章(204ページ)は貴重資料集。
レコード販促用の告知ポスターや、LPの特典に付けられたポスターはもちろん、グリコをはじめとするCMの関連グッズやポスター、コンサートの記録、ゴールデンコンビや花のトリオの主演映画や、赤いシリーズドラマの完全紹介、写真集や関連書籍、表紙を飾った雑誌、そしてホリプロのファンクラブ会報まで。これだけでご飯が食べられそうな、ボリューム満点、ココロも満腹になる内容ではないかと思います。
かつてのCBS・ソニーとホリプロのタッグまで彷彿とさせるこの企画。引退時の百恵フィーバーの時は「明星」の集英社が百恵関連本の最高峰という感じでしたが、今回はソニー系のソニー・マガジンズからの発行ですから、より純正感が高まっていますね。
やはりアルバムBOX「 Complete MOMOE PREMIUM 」か、紙ジャケBOX「 山口百恵 22 Original Albums Collection 」を聴きながらじっくり堪能するのが、ベストな鑑賞方法といえるでしょう。
ところで百恵ちゃんの復刻企画は、毎回よくぞここまでと感心させられることばかりですが、その緻密なアーカイブスの背後には、権利を持つ関係各所や優秀なスタッフの方々はもちろんのこと、百恵ちゃん一筋で本当に熱心で情熱的なファンの皆さんの存在があることを忘れてはならないと思います。メーカーにさえ現存していない資料さえ、しっかり保存し続ける当時のファンこそ、神話の伝承に欠かせない人々なのですから。
ホント古代の財宝が発掘されたとしたって、いくら立派なミュージアムができたって、その公開を快く許可する人や、メンテし守り続ける人がいなければ、見ることすら叶わないですもんね。今日、我々もその恩恵を享受できること、こうして百恵遺産の数々を手にできることに、心から感謝したいものです。
なお、ソニー・マガジンの通信販売サイト・キャッチ本゛、ソニー・ミュージックの通信販売サイト・ SonyMusicShop (限定100冊)のほか、郵便振替や特設電話(03-3496-4061/2012年1月27日まで)でも予約受付中とか。百恵ちゃんのファン層の年代を考えると、昔ながらの予約方法も当然ですよね。
受付は2012年2月上旬まで、発行日は2012年3月16日とのことですが、書籍につき発送は2012年3月中旬以降の予定となっています。
個人的には、今はもういないけど百恵ちゃんが大好きだったあのひとに知らせてあげたかった。でも、心だけは永遠の生きものだから、もう知っているかな。この本が手元に届いても一緒に見たり、話し合ったりすることができないのが残念ですけど、きっとこの胸に蘇ることでしょう、百恵ちゃんの約束みたいに…。
(2011.12.5)
*詳細はソニー・マガジンズ・山口百恵スペシャルサイトをご覧ください