配信限定!真理ちゃんカバーのチャリティーソング!
といっても復刻盤ではありませんが、東日本大震災復興応援チャリティーソングにして、ご存じ天地真理ちゃんが1972年に放ったNo.1ヒットを、太田さんやランちゃんたちがカバーするというのですから、これは絶対ご紹介せねばなりますまい。
5月25日から iTunesなどで先行配信がスタートしたばかり、Mプロジェクトが歌う「 ひとりじゃないの (feat. 石川ひとみ, 伊藤蘭, 太田裕美, 大島花子, 桑江知子, サエラ, ザ・リリーズ, ラヴァーズソウル, 広谷順子, 中尾ミエ, 松本明子, michiko, 山下久美子) - Single - Mプロジェクト 」です。
きょう6月1日からは、TOKYO FMを中心にJFN38局&被災地である東北地方のAM局などでOAが開始。ちなみにTOKYO FMでは午前10時すぎに1発目がかかったとか。ワタシも早速ユーミンの「(みんなの)春よ、来い」とともに、ダウンロードした次第です。
この歌、真理ちゃんのカバーということもそうですが、何より錚々たるアーティスト—石川ひとみ、伊藤蘭、太田裕美、大島花子、桑江知子、サエラ、ザ・リリーズ、ラヴァーズソウル、広谷順子、中尾ミエ、松本明子、michiko、山下久美子—をフューチャリングしているということ、特にランちゃんが久々に歌っていることで話題を呼んでいますが、そのメンツを見て、往年の渡辺プロ所属のメンバーが大多数を占めていることにピンと来た人も多いのではないかと思います。
このMプロジェクトのMとは、松崎澄夫プロデューサーのこと。そう、SASを筆頭に福山雅治ら飛ぶ鳥を落とすアーティストを擁するアミューズの社長さんだった方。アミューズ自体、キャンディーズのマネジャーだった大里洋吉さんが興した会社ですし、松崎さんが渡辺音楽出版でキャンディーズの担当プロデューサーだったことは、当時からのファンなら知らない人はいないでしょう。
実は松崎さんも、もともとは渡辺プロ所属で、キャンディーズの育ての親の作曲家であり、神田広美さんのパートナーでもある穂口雄右さんや、浜省ファミリーとしても知られ、ギタリストとしても作・編曲家としても有名な水谷公生さんらと、アウトキャストというバンドで活動していたミュージシャン。
ですから、タレントも絶大な信頼を寄せていたといい、今回の呼びかけにも、ゆかりのアーティストやミュージシャン、スタッフたちがこぞって賛同し、レコーディングが行われたのだそうです。
ランちゃんや太田さんのファンの方々は既にダウンロードなさったことでしょうが、まだの方は試聴もできますし(試聴部分は中尾ミエさんのボーカルが…)、収益は即義援金になるものですので、どうぞご協力いただければと思います。
それにしても、子どもの時にはテレビやラジオ、街角やお店、お隣のステレオから毎日のように流れ、その後もレコードやCDなどで、これまで何千回、いや何万回と聴いてきた「ひとりじゃないの」。飽きるほど聴きすぎてしまってたせいか、恥ずかしながら、このうたの本当の良さに気づいたのは大人になってからでした。
今回は途中、女優・伊藤蘭の声でランちゃんが朗読するサビの「ひとりじゃないって/すてきなことね」——まるで天地の真理を説いたような、小谷夏こと久世光彦さんの詩。そしてその言葉と同化したように知らず知らずに体にしみこんでいる森田公一さんのメロディー。
それは、当たり前すぎて気づかなかったことの大切さを実感させ、心からの感謝を想起させるようです。
このうたは、口ずさむことによって初めて真の魅力がわかる名曲だと思いますので、被災地でも流れ、一緒になって歌われ、1人でも多くの方の慰めや励ましの助けとなれば、どんなにかすてきなことだと思います。そして、そうなることを心から願っています。
(2011.6.1)
*2013.4.17にはMプロジェクトによるアルバム「 みんなの声~若いってすばらしい~ 」がCDとしてリリース。この「ひとりじゃないの」も収録されています。