クリス松村の選曲・監修コンピ第３弾！

　世間のオネエタレントというイメージとは裏腹、音楽家（おんらくか）と称する通り、ジャンルを超えた音楽評論やアイドル評論でもおなじみのクリス松村さん。
　その造詣の深さと膨大なコレクションは、かの山下達郎＆竹内まりや夫妻にも認められておりますし、ラジオのレギュラーや歌謡ポップスチャンネルで人気を博した「注文の多いレコード店」をはじめ、ベストセラーになった著書「「誰にも書けない」アイドル論 (小学館新書 213) 」などなど、各方面から一目置かれる存在です。  
 
　現在レギュラーでホストを務めるTOKYO MXの「ミュージック・モア～今夜、僕たちはきっと音楽を聴く。」ではメイクがどんどん濃くなっている印象がありますが、番組では第一線で活躍する往年のビッグネームのほか、金井夕子や大滝裕子らめったにお目にかかれないゲストを招くなど好事家ファンをも喜ばせています。
 
　そんな音楽への徹底した審美眼を武器に、昨年からマイカセットを作るように選曲・監修したコンピレーションアルバム企画がスタートしましたが、第１弾「Chris Music Promide（クリス・ミュージック・プロマイド）～あの夏のカセット～」（こちらで紹介）、第2弾「Chris Music Promide～あのドライヴのカセット～」（こちらで紹介）に続き、第3弾「クリス ミュージック プロマイドクリス ミュージック プロマイド～あの空と旅のカセット～ 」（特典のオリジナル・カセット・インデックス付きは「【メーカー特典あり】 クリス ミュージック プロマイド～あの空と旅のカセット～ (オリジナル・カセット・インデックス付) 」）のリリースが決定しました！
 
　今回のテーマは空と旅。村田和人の代表作となったマクセルカセットテープのCMソング「一本の音楽」をオープニングに、全18曲が収録されていますが、みんな知ってるメガヒットは79年のJALキャンペーンソングとなったサーカス「アメリカン・フィーリング」のみ。知名度の高さでいえば、93年にJALのキャンペーンソングとなった米米CLUB「DAY DREAM」が次点でしょうか。
 
　ちなみに航空会社のＣＭソングとしては、惣領智子が在籍した女性デュオ・ティナ「シャイニング・スカイ」（全日空）、ゴダイゴのそのものズバリの「CATHEY」（キャセイパシフィック航空）がセレクトされていますが、コレだけでもわかるように、今回もしっかり通好み。
　クリスさんならではの選曲が光っていて、伊藤銀次が大貫妙子と共作した「風になれるなら」、渡辺真知子meetsザ・スクェアによる「Espressoでお別れ」、角松敏生プロデュースによる布施明御大の「AROUND THE WORLD」、寺尾聰「飛行少年」などなど、ビッグネームであっても渋めのシングルがずらりと並びます。
 
　さらにアルバム曲では、達郎も歌った吉田美奈子「雲のゆくえに」、松任谷マンタプロデュースでーミン作詞の桐ヶ谷仁「DEPARTURE」、稲垣潤一「バハマ・エアポート」、八神純子「夜間飛行」に加え、松本隆作詞作品となる南佳孝「夜の翼」、大滝詠一「銀色のジェット」、セルフ松田聖子の高評価作「時間旅行」もセレクトされています。。
 
　その中で今回の目玉といえるのが、海と風の匂いを都会に運ぶ男性ロックデュオ、ホライズンのデビューシングル「風のエンジェル」。83年発売、ポカリスエットのイメージソングに起用されたナンバーでおそらく初CD化。しかもBORO＋筒美京平という異色の組み合わせが手がけており、筒美フリーク垂涎のコレクターズアイテムではないでしょうか。
 
　というワケで今回もレア音源満載、初CD化作品も収録と、1曲だけのために買う人も少なくないであろうクリスセレクション。基本シティポップ系ですが、次はアイドル特集などにも期待したいものですね。
 
　余談ですが、最近はお忙しいようで「5時に夢中！」にも出演されていませんが、ハコちゃんとの掛け合いはホントに楽しいのでまた近いうちに出演希望です。更年期シスターズの「淋しい深海魚」もしつこく待っております…。