クリス松村の選曲・監修コンピ第２弾！

　ニュー・キッズ・ オネェ・ザ・ブロックというユニット（？）もあったように、世間ではオネエタレントというイメージが強いクリス松村さんですが、芸能人になる前からピンク・レディーのファンにはよく知られた存在で、音楽家（おんらくか）と称する通り、ジャンルを超えた音楽評論やアイドル評論でもおなじみ。 
 
　その造詣の深さと膨大なコレクションは、かの山下達郎＆竹内まりや夫妻にも認められておりますし、ラジオのレギュラーや歌謡ポップスチャンネルの「注文の多いレコード店」をはじめ、ベストセラーになった著書「 「誰にも書けない」アイドル論 (小学館新書 213) 」などなど、各方面から一目置かれる存在です。 
 
　そんな音楽への徹底した審美眼を武器に、今年5月には初の選曲・監修を務めたコンピレーションアルバム「Chris Music Promide（クリス・ミュージック・プロマイド）～あの夏のカセット～」（ こちらで紹介）が満を持してリリースされましたが、業界内外から大好評を博したそうで、早くもシリーズ第2弾「 クリス ミュージック プロマイド 第2弾 」が発売決定しました。
 
　全18曲の収録が予定されているそうですが、今回も前作同様、山下達郎＆吉田美奈子がらみも多くチョイスされている模様。
　思わずうなってしまう和モノ中心の曲になるようですが、現在発表されているものとしては、達郎プロデュース、クールスのピッピこと水口晴幸の筒美京平作品「Drive Me Crazy」、朱里エイコとタワー・オブ・パワーの共演作にして達郎のお気に入り曲として知られる「愛のめざめ」、美奈子自身の「LIGHT'N UP」や、彼女が参加した西城秀樹の隠れた名盤「TWILIGHT MADE…」収録の堀川まゆみ作品「ワインカラーの衝撃」など。
 
　みんな大好き松本隆＋筒美京平作品からは、まず桑名正博で傑作サードアルバムから「キャディラック」。太田裕美は再評価の高まったサードから「銀河急行に乗って」が収録されておりますが、後者に関しては個人的には達郎がシュッシュッポッポ言って、美奈子＆ター坊が“Go to the THE MILKY WAY”といると確信しておりますので（制作した白川ディレクターにはあっさり否定されましたが）、今回クリスさんがそのあたりを解明してくれれば思い残すことはありません。
 
　ほかにも、以前からクリスさんが推している「コードナンバー108 ７人のリブ」のオープニング曲にして和モノファンキー歌謡として人気の植田ひとみ「3度目のカラッ風」、同じく和モノ人気の高い大橋純子82年の「ポストカード・ファンタジィ」、知る人ぞ知る入道の大村雅朗作品「アンビシャス・レディ」、南佳孝の初期ナンバーのセルフカバー「風にさらわれて」、近藤マッチがカバーした織田哲郎「Baby rose」、AMAZONＳの１人として知られる大滝裕子のデビューアルバムから圧倒的な歌唱力の洋楽カバー「ミスター・スモウク」などなど、レア音源や初CD化作品も含まれるようで、大喜びするマニアは多そうです。
 
　前作のジャケットは、50年代のホイットマン・チョコレートの広告を模したユーミンの「SURF&SNOW」ジャケットを手がけた浅沼テイジさんが担当。ペーター佐藤チックなクリスさんのポートレイトでしたが、今回はどうなることでしょう。正式タイトルの決定とともにそちらも楽しみですね。