筒美作品12曲収録のG☆BがUHQCD化！

　 こちらで紹介したように、来年早々、２ヶ月連続で20タイトル近くがゾクゾク発売されるコロムビアの「ゴールデン☆ベスト」UHQCD化。１月がニューミュージック、ロック系9タイトル、２月が歌謡曲、フォーク、アイドル系10タイトルということですが、続いてピックアップしたいのがコレ。
 
　2005年に発売されたタイトルのUHQ-CD版ですが、筒美フリーク必携の2枚組「 庄野真代 ゴールデン☆ベスト コロムビア・シングルス+筒美京平作品集 」です。
 
　今も太田裕美さんと渡辺真知子さんとの3人娘的なユニットによる青春ポップスコンサートで全国巡業したり、さまざまなジョイントライブやソロコンサートを開いている真代さんですが、ボーカルの安定感はピカイチ。さすがはアマチュア時代から関西のヤマハで活躍していたキャリアの持ち主。
　かの風コーラス団に在籍したり、ポプコンにはソロの譜面歌手として出場したり、第11回グランプリ受賞曲「グッバイ・モーニング」をゆいまことのペンネームで作詞したり、若き日から才能を発揮していた才女ですからね。
 
　76年にはシンガー・ソングライターとしてデビューしましたが、最初に注目されたのはユーミンの「中央フリーウェイ」のカバーであり、トップ10入りを果たしたのは筒美京平作品「飛んでイスタンブール」でありと、いずれもボーカリストとしての魅力だったのですね。
 
　ということで、このG☆Bは、1976年のデビューシングル「ジョーの肖像／エイトマン」から84年の「不在証明（シャドー・ポイント）／テーブルのDon Juan」まで、コロムビア時代の15枚のシングルAB面全曲を収録したシングル・コレクションに、筒美作品をプラスした構成となっております。
 
　ちなみに追加分の筒美作品は、ブレイクアルバム「ルフラン」から「昨日に乾杯」「X」「Don't let me down」「渚のモニュメント」「街に疲れて」、自作の「マスカレード」から「夜明けのヒーロー」という6曲。
　シングル曲の「飛んでイスタンブール ／潮風のサーファー」に、連続トップ10ヒットを達成した「モンテカルロで乾杯／ターキッシュ・ムーン 」、スマッシュヒットの「マスカレード」「ジャングル・コング／しのばず草子」と合わせて12曲の筒美作品がコレクションできますが、いずれもブレイクを果たした世界旅行シリーズ。であるからして、エキゾチックでスタイリッシュな“翔んでる女”だった真代さんが堪能できます。
 
　ほかにもポーラのCMソングにして最後のトップ10ヒットとなった「Hey Lady 優しくなれるかい」や、中森明菜が大好きでカバーした「アデュー」、ラジオでヘビロテされていた中村行延＆べーヤンコンビの「ラスト・チャンス」などなど、多彩な名曲多し。音源を持っていない人はぜひとも入手してほしい1枚、もとい2枚組です。
 
　なお、2013年にはLight Mellowシリーズの一環で、前述の「 ルフラン [+1] 」や「 マスカレード [+1] 」を含みオリアルも復刻されていますので、併せてどうぞ。
 
　また、真代さんの筒美作品集としては、セルフカバーを含むファンハウス時代の音源をまとめた「 GOLDEN☆BEST 庄野真代 愛情 」（ こちらで紹介）もオススメ。こちらのブックレットには真代さんのインタビューやワタシの拙い解説も収録されておりますので、未入手の方はこの機会によろしくお願いいたします。