ヒデキもカンゲキ!? ブックが楽しい懐刻盤シリーズ!
なんてったって長身でスタイルが良くって、野性的なのに優しくって男らしくて、アクションも歌もシビレるほどにダイナミック。まさに70年代的カッコよさを体現したような存在でしたよね、ヒデキって。
女の子を夢中にさせた新御三家の中でも、男の子のファンもずば抜けて多かった感じがするヒデキですが、かつてワイルドな17才だった彼も、今や56才。
昨年暮れには2度目の脳梗塞を発症、治療に専念しリハビリの成果は順調だったそうですが、春先の段階ではまだ右半身まひの後遺症が残っていて、ワイドショーではつえをつきながら歩く痛々しい姿がオンエアされるなど、日本中のファンが心配したものでした。
特に若い頃の元気いっぱいのイメージが焼き付いているだけに、ホント動揺してしまいましたが、前の時も乗り越えて完全復活を遂げたヒデキですから、今回も回復する日が早く来るよう祈っております。
と、そういう気持ちでおりましたら、デビュー40周年にあたる今年、ヒデキの全快を願うかのように、とっても素敵なベストが出ることになりました!
むろんヒデキの場合、BOXで全シングルがとっくにコンプリートされていますし、ソニー発のG☆Bをはじめベスト盤もたくさん出てはおりますが、これは全部所有している人でも持っておきたい1枚。
なにせ、今回のベストは全ページ歌本テイストあふれるオールカラーブックレットで大好評、ご存じ復刻を超えた“懐刻盤”シリーズに仲間入りとなるのですから!
それが「 ゴールデン☆ベスト 西城秀樹 シングルコレクション 」!
2009年の百恵ちゃん(こちらで紹介)を皮切りに、ソニーのおニャン子(こちらで紹介)、シンシア(こちらで紹介)、キャンディーズ(こちらで紹介)、太田裕美(こちらで紹介)、松田聖子(こちらで紹介)と続いてきたシリーズの最新作なのです。
特筆すべきは、やはりオールカラー・ブックレット。往年の芸能誌の付録歌本のテイストで、当時のシングルジャケットの別テイク写真などをふんだんに掲載。当時からのファンを狂喜乱舞させてきましたが、一度でもこのシリーズを手に取った人なら、それも納得済みのことでしょう。
しかも今回男性では初めてヒデキが加わったのですから、ファンならばブックを見ずにはおれないのではないでしょうか。
個人的にも、幼なじみでアイドルのイロハを教えてくれた3つ上の女の子が大好きだったのがヒデキ。ワタシがまだ年長さんだった時代から、新曲が出るたびにレコードを聴かされまくったものです。
ヒデキの歌で初めて好きになったのは「青春に賭けよう」ですが、「情熱の嵐」からはアクションをマネさせられた想い出もあります。ヒデキが初めて1位を獲得した「ちぎれた愛」なんか、その子が読んでた漫画「美季とアップルパイ」で振り付けを覚えさせられましたもんね。
そういえば、寺内周平や太賀誠というヒデキも大好きでしたっけ。
「傷だらけのローラ」「薔薇の鎖」「この愛のときめき」あたりもソラで歌えますし、セクシーな路線のナンバーも、底抜けに明るいポップな青春行進曲も大好きではありますが、やっぱり70年代後半の阿久悠作品、それもケールの大きなバラードがずば抜けていますよね。
「若き獅子たち」「ラストシーン」「ブルースカイ ブルー」…一連のバラードを聴いてると、いつもヒデキにしかない凛とした一陣の風を感じます。
ひたむきに生きていくことを大きく肯定する歌こそ、ヒデキの真骨頂。それって、ヒデキ自身の人間的魅力によるところがイチバンだと思うのです。今度の大病もきっと乗り越えて、いつまでもみんなの大好きなヒデキとして歌い続けてくれることを信じています。
(2012.4.26)