キミも百恵ちゃんになれる?! 決定版ベストのオリカラ登場!
ファン悲願、真打ちとして登場した「ザ・ベストテン 山口百恵 完全保存版 DVD BOX」（こちらで紹介）や「山口百恵 in 夜のヒットスタジオ」（こちらで紹介）という２大映像商品はホントに圧巻でしたし、NHKの「SONGS」では２週にわたり特集が組まれるなど、さすがは天下の百恵ちゃん。
DVD-BOXには大感嘆したものでしたが、昨今巨大化してしまった再評価のスゴさには正直空恐ろしさも感じたりして。
かつて気軽に「百恵ちゃ〜ん」と呼んで声援を送ったり、部屋にLPの特典ポスターを貼って四六時中眺めたり、授業中でさえセシルチョコレートの下敷きでいつも目が合ったり、そんな風にして親しんだあの人とはもはや違う人なのではないか、なんてちょっと不思議な感覚を覚えたんです。
しかし、テレビモニターを通じて見るDVDの百恵ちゃんは、やっぱりあの頃なじんだ百恵ちゃんのままで、ホッと胸をなで下ろしたりして。
普段ならマニアックなアイドル話にドン引きしてしまう人だって、百恵ちゃんとあらばたちまち相好を崩すものですから、一緒に口ずさんだり、熱唱したり。百恵ちゃんのおかげで、それはそれは楽しいひとときを過ごせたのでした。
さて、百恵ちゃんのヒット曲は日本だけでなくアジア諸国でもよく知られ、多くの人々の体に染みついてるでしょうが、ビギナーの方も、コアなファンのいずれも満足できるベストの決定版といえば、昨年出た２枚組シングルコンプ「GOLDEN☆BEST 山口百恵 コンプリート・シングルコレクション」（こちらで紹介）。
73年の人にめざめるデビュー曲「としごろ」から、引退後の結婚式当日に出た「一恵」までの全シングルＡ面32曲はもちろん、引退後、ベスト盤で蔵出しされ宣伝用にプレスされたシングル「あなたへの子守唄」や、リアレンジアルバムからのシングルカット「美・サイレント」「惜春通り」までを網羅。
さらには「ありがとう あなた」「赤い運命」といったドラマ”赤いシリーズ”のテーマ曲や「曼珠沙華」など、両Ａ面っぽい扱いでよく知られたＢ面曲も追加収録され、全38曲のボリュームの文句なしの決定版でした。
充実ブックレットなどの“懐刻盤”仕様も大好評でしたけど、今回、なんとこのベストのオリジナル・カラオケ盤「 ゴールデン☆ベスト orikara 山口百恵 コンプリート・シングルコレクション
」が登場することになりました！百恵ちゃんの場合、昔からカセットのオリカラ集がよく出ていたように思いますし、CDへと移行した後でも94年の「百恵クライマックス」には10曲、96年の「百恵神話」にはオリジナル・カラオケ・ベスト20（ワタシはコレをよく愛聴してますが欠落が気になっていたので、今回のリリースがウレシイ）、2003年の「MOMOE PREMIUM」にはファン投票で選ばれたシングルA面を除く人気ベスト10というように、それぞれコンセプト別のオリカラ・ディスクが付いていました。
また、04年からアルバムがハイブリッド復刻された際からには、紙ジャケ初回盤のオマケとしてシングルカラオケの8センチCDが付き、最終的には完結しましたので、シングルのオリカラはすべて揃えているというファンも多そうですけど、今回はシングル曲が発表順に一堂にそろうわけですし、待望のリリースといえそう。
何よりリーズナブルなプライスで入手できますから、気軽にコレクションできるというものです。。
ヘッドホンをかけ、ブックレットを眺め、歌詞を追いながら口ずさめば（譜面が必要なら明星ヤンソンのバックナンバーをお手元に）、ブースに入ってディレクターからの歌唱指導を受ける、なんていう疑似レコーディング体験も楽しめそう。
百恵ちゃんはキーが低いので、男性ファンも違和感なく歌えるという人も多いでしょうしね。うん、コレさえあればキミもアナタも百恵ちゃんになりきれる！ 百恵ちゃんがレコーディングに臨んだ時のキブンが妄想できる！ そんな楽しみ方もできそうです。
なんだかこう書いただけでも、昔明星で見た百恵ちゃんのレコーディングシーンが目に浮かんできましたからね。
そして何より、燃え尽きる前に次のろうそくに火を点すように、このカラオケで百恵ちゃんの歌を練習して歌い継いでゆくことこそ、蒼い時が伝説へと変わる瞬間に立ち会ったリアル世代の義務なのではないでしょうか。特に忘れられがちな初期の名曲群も大切にしたいな。
なお、オリカラのコレクターの方って意外とたくさんいるようですし、そういう人にも待望の１作と言えそう。
また、うたの伴奏という概念を超え、いろんな仕掛けが楽しめるのもオリカラの醍醐味だと思いますし、百恵ちゃんの場合、萩田さんの緻密なアレンジも素晴らしいと思いますから、それを確認しつつ純粋にインストとして楽しむのもオツなものではないでしょうか。
神話が神話である限り、今後もいろんな商品が期待できそうな百恵ちゃん。復刻市場でもトップに君臨するスーパースターですから、コレがヒットして他のアーティストへと続いていくよう、大いに応援したいものですね。
（2010.12.2）
