40周年突入! 見て、聴いて、いとをかしユーミン豪華本!
昨年末、今春から約半年かけて全国40カ所を巡る久々のロング&大スケールのホールツアーを行うことを発表し、立春を迎えると恒例の「SURF&SNOW in Naeba」も開幕させたユーミン。
今回で31回目となる苗場は、昨年9月に東京ディズニーシーで開かれたプレミアムイベント「第一生命スペシャルナイト」を彷彿とさせる内容で、タイムスリップしてしまったシンデレラをテーマに、ディズニーナンバーとユーミンソングのコラボも披露されるなど、大きな話題を呼んでいます。
いよいよユーミンの冬が到来を告げた途端、テレビでは、最新シングル「バトンリレー」がイメージソングとなっている第一生命のニューバージョンCMがスタートし、YOUが出演しているコーセーのCMでは新曲「GIRL a go go」もオンエア。
そして2年ぶり通算36枚目となるニューアルバムのタイトル「 Road Show 」(初回生産分にはコンサートツアー2011 Road Show 先行抽選予約チラシ封入)も発表されるわ、堰を切ったようにビッグニュースが目白押しです。
さすが今年で40周年目のアニバーサリーイヤーに突入するユーミン。そう感心していましたら、まだまだありました!
なんと新譜と同時期に、フォトブック「 THE YUMING (仮) 」、最新セルフカバー1曲収録のCD付きコンプリート歌詞集「 371+1 (仮) 」、そしてそれらをセットにしカバー曲が1曲プラスされている上、スゴイおまけも付くという限定版・豪華5点セットBOX「 YUMING BOX (仮) 」が集英社から発刊されるというのです。
むろん雑誌には記事や広告がガンガン載っておりますし、なんだか、90年代の毎年クリスマス前に新譜が出ていた頃のような、壮大なスケールのプロモーションを思い出しますよね。あの頃は渋谷や銀座、新宿など街角というか道端でユーミンのCDが山積みされて売られていましたっけ。
正直、あの時は辟易とした感覚もありましたけど、あれが風物詩のようになったアーティストは後にも先にもユーミンしかいませんでしたから、やっぱり偉大な女王様なのですね。
と今回のプロモーションやご本人のやる気度に、かつてユーミンを中心に構築されていったメディアミックスのプロジェクトの原型を思い出した方々は多かったようで、熱心なファンの皆さんから、いろんなメールやリクエストが寄せられております。中には苗場から届けられるのもあったりして…。
当然、復刻盤でも純粋なCDでもないのでスルーするつもりでしたが、やっぱり紹介させていただこうと思います。一昨年ココにあれこれ書いてきちんと応援します!と言った手前もありますのでね。
やっぱりコアなファンならば、絶対手に入れておきたいのがシリアルナンバー付きのコレクターズ・アイテム、限定版・豪華ボックス「 YUMING BOX (仮) 」でしょう!
このセット、ユーミンソングのファンにとっての目玉は、“聴くユーミン”という趣のCD付き歌詞集「371+1」(豪華表紙版)。1973年のデビューアルバム「ひこうき雲」から、2011年のニューアルバム「Road Show」までの全歌詞と全ジャケットで構成したコンプリートブックです。
この本のために書いた未発表の詞も読めるそうですし、初期の目の覚めるような情景描写や絵画的表現から始まって、トレンディでありながら普遍的なアイテムをチョイスしたオシャレな小物づかい、幾多の時代と流行を映した恋愛模様など、詩としても味わい深い作品のすべてが詰まった歌詞集は、じっくり読むもよし、アルバムを聴きながら楽しむもよし。
そしてなんといっても気になるのが、最新レコーディングによるセルフカバーCD。単品の場合は荒井由実最後のシングル「翳りゆく部屋」という1曲だけなのに対し、BOXの方には松任谷由実最初のシングル「潮風にちぎれて」のセルフカバーもプラス。
オリジナルアルバム未収録であり、ライブでもほとんど歌ったことのない2曲を選んだことにもビックリですが、荒井と松任谷の境目に何か意味がありそう。ともあれ、これはなんとしてもBOXを買うべきだと思いますね。
一方“見るユーミン”と銘打ったフォトブック「THE YUMING」(豪華表紙版)は、デビュー当時からの秘蔵写真とインタビューでつづるもの。年代別に構成されたデビューからの秘蔵写真237枚だけでなく、語りは29,500字にも及ぶといいますから、読み応えもズッシリでしょう。
版元の資料では、デビュー、スッピン、結婚、小田和正、財津和夫らとの音作り、旅、コンサート…時代とともに変わってきたユーミンのかっこよさ、幸せ、苦悩、カリスマと言われてきた彼女の人生の深さが感じられるものになっているとのことです。
時代の予言者、巫女、ブームの創造主と呼ばれたようにいろんな名言を残し、各媒体の読者やレベルに合わせたクレバーな発言をしてきたユーミンですが、当時の御言葉の数々を読み返すのがいろんな意味で楽しみです。
そして、歌詞を訂正していたり作詞の現場(いわゆる鶴の機織り状態!)が垣間見られる「ユーミン直筆の作詞原稿(複製)」、なんと今話題のリンクス・オブ・ロンドン製、ウエスタンブーツとユーミンマークの「ユーミンセレクトチャーム付きブレスレット」も封入されているとのこと。こちらは、40代後半から50代が中心層となった女性ファン向けなのでしょうか。
昔は、林真理子がファンはどんどん入学して卒業しないユーミン学校にいるみたいと言ったものですが、いつからか大量に卒業してゆき、ここ十年ほどはコンサート会場を見渡してみても以前とは質が違っているような気もして、ちょっと残念に思いますが、こういう企画が往年のファンが戻ってくるきっかけになればいいですね。
なんとなく今年は強気な発言でスタートしているようだし、近年とはちょっと違った展開を期待しています!
(2011.2.5)