ナツメロ喫茶店/オススメ復刻盤484

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  ビバ!旧譜の新譜。紙ジャケからBOXまで、ナツメロ復刻盤&再発盤、コンピ盤などのレビューコーナーです。

#484

原田知世/TOMOYO 80’s Complete

(2011.6.29発売、DYCS-1197、¥25,000)*5/23→6/29に発売延期、Blu-spec CD&HQCD 13枚組

アイドル時代3社の全音源を、高品質CDでコンプ!

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 歴史に残る大物アイドルが生まれた80年代の中でも、最も豊作といわれ数多くの人気女性アイドルが登場した1982年。
 年度替わりの81年10月にデビューした松本伊代を筆頭に、小泉今日子、堀ちえみ、早見優、石川秀美、中森明菜らご存じ花の82年組ですが、今年はゾクゾクとデビュー30周年目に突入します。

 3・21戦争ではトップの期待度だった三田寛子や、新レコード会社・TDKのプッシュがハンパなかった新井薫子、知名度ではバツグンだったパンジーの3人(北原佐和子、真鍋ちえみ、三井比佐子)、レッツヤンのサンデーズでも活躍した川島恵に坂上とし恵、ナベプロ久々の逸材・水野きみこ、スタ誕からは期待の大型新人だった中野美紀や、おっとりタイプに見えて意外に前に出ようとしていた水谷絵津子、久世ドラマデビューで浅田美代子の再来かと思った川田あつ子、ようやく歌手デビューしたつちやかおりや白石まるみなどなど、花開かなかったけど今も熱狂的なファンがいる面々は枚挙にいとまがないほどです。

 それぞれの記念企画にも期待が高まりますが、この人を忘れてはいけません。歌番組や賞レースとは無縁で、群れた活動もしていませんでしたので82年組に挙げられることは皆無ですけど、デビュー年だけ見ればれっきとした82年組。
 真田広之主演の「伊賀忍法帖」ヒロイン選考を兼ねた角川・東映大型女優一般募集オーディションで特別賞を受賞し、ドラマ版「セーラー服と機関銃」に主演。その主題歌「悲しいくらいほんとの話」で歌手デビューを飾った詩的少女・原田知世その人であります。

 このたび、そんな知世ちゃんの80年代、すなわちアイドルだった時代の作品を集大成した完全生産限定コンプリート・ボックス「 TOMOYO 80's Complete Box  icon 」が登場!(当初はTHE CD CLUB NET SHOPで受付がスタートしましたが2012年6月よりSony Music Shopで数量限定で販売)

 知世ちゃんのアイドル時代というと、角川家の三女としてデビューした82年から、角川を離れた後いったん歌手活動を停止する88年までが一般的なとらえ方ですよね。今回はその期間にポニーキャニオン、東芝EMI、CBS・ソニー(社名はいずれも当時)の3社から発表された音源を網羅し、サントラや新録ベストを含むアルバムを紙ジャケット仕様で復刻した計11タイトル13枚組になるのだそうです。

 もちろんシングルのカップリングなどアルバム未収録のナンバーもボーナス音源としてプラス。さらにBlu-Spec、HQCDの高品質ディスクでの復刻という、原田知世80年代コンプリート・ボックスという名にふさわしい内容に仕上がる模様です。

 タイトル別に見ていきますと、オリジナルアルバムは83年、ブレイク後に東芝EMIより発売されたファースト・ミニアルバム「バースデイ・アルバム」から、84年にソニーへと移籍した後の「撫子純情」「パヴァーヌ」「NEXT DOOR」「Soshite」「Schmatz=シュマッツ=」というオリジナルアルバム、そして87年のバースデイ・アルバムとして出た新録入りベスト「From T」までの7タイトル。
 これに「時をかける少女」(ポニーキャニオン)、「愛情物語」(東芝EMI)、「天国にいちばん近い島」「早春物語」(CBS・ソニー)という、各時期の在籍レコード会社からリリースされた主演映画のオリジナル・サウンドトラック4タイトルをプラス。これらの総計が13枚組というワケです。

 なお、87年に最後の角川映画主演作となった「黒いドレスの女」のサントラが知世ちゃんのジャケットで出てはいますが、内容は歌なしですしアルファ・ムーンからのリリースなので除外。
 また、80年代終盤、バブル時代の象徴とされるホイチョイ映画「私をスキーに連れてって」や「彼女が水着にきがえたら」は知世ちゃんのトレンディー女優としての人気を高めたヒット作ですが、それぞれユーミン、サザンの名曲たちが使用されていたためか、サントラは出てないと思いますのでハナから対象外のようです。

 いずれにしろ、知世ちゃんのこの時代のアルバムは全部CD化され、CD選書で復刻されたものもありましたが、現在はベスト盤も含めほぼ廃盤や生産中止。2008年に企画されていたG☆Bでさえ延期の末、発売中止になりましたし、久々の復刻に胸躍るモノがあります。

 さて、知世ちゃんとは全くもって同い年のワタシ。あの頃の知世ちゃんを思い浮かべていると何だかラベンダーの匂いが漂ってくるようですし、ここはひとつ、土曜日の実験室へと時をかけるみたいに、知世ちゃんのアイドル時代を駆け足で振り返ってみましょうか。

 角川春樹事務所所属し、薬師丸ひろ子の轍を歩んだものの、当初はどちらかというと廉価版みたいだった知世ちゃん。なぜなら「セーラー服と機関銃」「ねらわれた学園」と、薬師丸主演で大ヒットした映画のテレビ版で主演を務め、歌手としても薬師丸さんの成功をなぞった主題歌というスタイルで展開していったのですから。ちなみに薬師丸主演作とは反対の順番であり、髪型も薬師丸さんとは逆にロングからショートへと変遷していきます。
 ドラマがフジテレビ系だったからなのか、最初のレコード会社こそポニーキャニオンでしたが、デビュー曲と第2弾の楽曲は薬師丸さんの歌手デビューを手がけた来生姉弟が担当していましたしね。

 と、二番煎じ的な感覚は否めず、滑り出しは順調とは言えない感じでしたが、きっと角川商法の方程式では勝算を見込んだ序章だったのでしょう。
 次作となったのは、筒井康隆原作によるSFジュブナイルの傑作「時をかける少女」。満を持して映画主演を果たし、主題歌には松任谷由実を起用します。そう、角川+薬師丸効果で返り咲いて以来、怖い物ナシだったユーミンパワーで知世ちゃんの真の魅力である少女性が大きく開花されたのです。線が細く不安定な歌声もまた、ホンネの時代には消えかけていた、恥じらいと節度を持った少女のソレでありました。

 むろん同時上映「探偵物語」の薬師丸パワーこそが、知世人気を大きく牽引した最大の原因でしょうが、映画のヒットとともに歌も見事オリコン最高2位をマーク。ついに大ブレイクを遂げたワケです。

 これらポニーキャニオン時代のシングル「悲しいくらいほんとの話/恋のヒント教えて」(オリコン最高41位)「ときめきのアクシデント/魔法をかけて」(67位)、そしてヒットに合わせてジャケが変わってった「時をかける少女/ずっとそばに」は、オリジナルアルバム未収録。よって、今回は「時をかける少女」のサントラのボーナストラックとして収録されます。
 なお、このサントラはオリコンのアルバムチャートで9位をマークするヒットとなりましたが、もう1曲、映画で歌った歌がそのまま収録されています。それが大林監督が作った「愛のためいき」。桃栗三年柿八年、映画を見た人ならおなじみ、深町クンとのデュエットです。

 深町クンとは、最初から知世ちゃんとゴールデン(?)コンビを組んだ高柳良一クン。彼も薬師丸さんの相手役募集オーディションでデビューしたのでお下がりのような印象もありますが、知世ちゃんとのコンビは「少年ケニヤ」も含め「天国にいちばん近い島」まで続いていきます。
 でも、あの高柳クンの地味だけど誠実な雰囲気があったからこそ、知世ちゃんの昭和少女的イノセントな魅力がグーンと引き立ったのではないかと思っています。

 さて、知世ちゃんの場合、リリースはこれまた薬師丸さんと同様、角川らしく変則的。新曲発表は、あくまで主演ドラマのオンエアや主演映画の公開に合わせたオマケみたいなもんだったもんで、初期はレコード会社もコロコロ変わっていくのでした。

 ブレイク後、83年の夏休みに上演された初主演ミュージカル「あしながおじさん」の主題歌として発表されたのは、前作と同じくユーミン作品「ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ/守ってあげたい」。パンフとセットの限定10万枚があっという間に完売しました。
 レコード屋さんでもちゃんと売られていたのに、角川レコードからのリリースというインディーズ扱いで、当時のオリコンではカウントされていなかったんですよね。よって、同時期のユーミンのセルフカバーシングルのヒットが印象に残っているという人が多いようです。
 ちなみに、知世ちゃんのレコード=クリスタルカラーという図式はここからスタートし、86年まで続くことになります。

 このシングルを含むのが、本格的に東芝EMIへと移籍し16歳の誕生日にリリースされた「バースデイ・アルバム」。カラーレコード、外付け予約特典のポスター付きで1500円という廉価でしたし、オリコン2位の大ヒットを記録しました。そういえばM白いベレーにニットスーツのポスターを貼って、毎日眺めていましたっけ。
 純粋な新曲は、大貫妙子が往年のフランス名画を知世ちゃんに重ねて描いた「地下鉄のザジ -Zazie dans metro-」だけですが、レコード会社移籍のため「時をかける少女/ずっとそばに」を新録音。アレンジは当時ユーミンのバックバンドのバンマスをやっていた新川博さんですから、マンタさんアレンジを忠実になぞった感じでナットクの仕上がりです。

 84年4月には、赤川次郎原作の主演映画第2作の主題歌シングル「愛情物語/CURTAIN CALL」(3位)を発表。公開直前の7月に出た同名サントラは2枚組にもかかわらず最高13位をマークしました。
 ロリータっぽい一面をクローズアップさせ、クラシカルな雰囲気は出ていますが、ローズマリー・バトラーなどの歌入り挿入歌はいかにも角川的ですし、「地下鉄のザジ -Zazie dans metro-」「ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ」が収録されているのもご愛敬ですね。
 薬師丸さんの場合もそうでしたけど、知世ちゃんも主演作が決まればまず原作本(むろん表紙も知世ちゃん)を読むのが常でしたが、これは角川文庫ではなく新書サイズのカドカワノベルズ(書き下ろしだとか)でした。

 そして84年冬休みの次回作は、森村桂さん原作の「天国にいちばん近い島」に決定。いよいよ、CBS・ソニーへと移籍します。
 すわ、角川さんと酒井さんという鬼才プロデューサー同士の激突かと、インパクト重視の勝負作を連想してしまいますが、そうではありませんでした。
 実際の制作を担当なさった吉田 kaku 格ディレクターのもと、ボーカリストとしてきっちりと質の高い音楽に取り組んでいくことになるのです。

 結果、10月に出た移籍第1弾にして主演映画第3作の主題歌シングル「天国にいちばん近い島/愛してる」は初のオリコンNo.1を獲得。知世ちゃんらしいピュアなイメージと、さりげなさにあふれた名曲です。
 シングル、アルバムともに1位は最初で最後(今のところ)となってしまうのですが、歌手・原田知世の船出にふさわしい栄誉でしたね。

 続いて11月28日の誕生日には、坂本龍一サウンド・プロデュースの「撫子純情」を発表。“永遠なる少年少女たちよ、知世 拾七歳をありがとう。バースデーアルバム。”というキャッチコピーの通り、体裁はファーストと同様のミニ・アルバムだったのですが、なんとアルバム書き下ろしが5曲もあるという豪華さ。歌に力を入れることを宣言したような記念碑的アルバムに仕上がっています。
 オリコンでは2位をマークする大ヒットとなりました。なおCDは1曲(「愛してる」)多かったのですが、今回はLP復刻が基本だと思いますので6曲です。

 そして12月には新曲「草冠の姫君」を含む同名映画サントラ(13位)も発売と、ソニーへ移籍した途端、怒濤の3カ月連続リリースを行うわけです。

 翌85年7月には4作目の主演映画の主題歌シングル「早春物語/星のデジャ・ヴ」(4位)をリリース。
 映画公開の9月にはサントラ(19位)発表と、お約束のカタチでレコードは出たのですが、「愛情物語」よりもファザコン気味が強まっていたのと、どことなく精彩を欠いていたようで、何だからしくなさを感じたのは事実でした。

 しかし、ここからなのです。シンガー・原田知世は。
 18歳バースディ・メモリアルは、初のオリジナル・フルアルバム「パヴァーヌ」。ルノワールの少女の肖像画のようなジャケットも相まって、中世のヨーロピアン令嬢のように気品高く、知的で狡猾でコケティッシュ。そんな真の少女性を持ったネオ知世の誕生です。
 LPらしくWater side、Light sideとコンセプトを分け、それぞれ萩田光雄さん、井上鑑さんに委ねた丁寧なアルバム作りを実現。「天国〜」から続き、リリックス・プロデュースを担当した康珍化さんの世界観もピッタリでした。
 それにしても“光を跳ね返す硬い水の表面に、細い雨が降って来ました。少女から女性へ、知世という名のリボンが束ねた歌のブーケを贈ります。”という帯コピーの美しさよ。
 大貫ター坊、トノバン、かしぶち哲郎、大沢誉志幸、レイミーなどなどとにかく豪華な作家陣でしたが、「姫魔性」のプロモーションがスゴくて、独特の佐藤隆メロディーが耳にこびりつく感じでした。あの曲の印象が強すぎるのが玉にきずですが、個人的には最も好きなアルバムです。オリコン7位。

 見事紅白にも初出場を果たし、86年の春には高校を卒業。
 社会人となった知世ちゃんは主演作の主題歌という呪縛から逃れ、ニッセイのCMソング「どうしてますか」(7位)でイメチェンを図ります。B面では尾崎亜美作品で「もう妖精じゃない」と宣言。歌番組の出演、アルバム制作、コンサートツアーと、音楽をメインに積極的で本格的な活動が続いていくことになるのです。
 「どうしてますか」でバックコーラスを従えて、軽やかにダンスする知世ちゃんはホントにまぶしかったです。

 続くシングルにして、しばらくキャラクターを務めることになるトヨタ・カローラのCMソング「雨のプラネタリウム/赤いパンプス」(12位)では、秋元&ゴッキーというおニャン子コンビを起用。といってもおニャン子とは対極へと向かい、さらに力強いパフォーマンスを見せます。
 そして、たたみかけるようにブランニュー・アルバム「NEXT DOOR」(4位)を発表。
 このツアーを拝見しましたが、レコードとは比べものにならないほどとにかく迫力がスゴかった。今CDを聴いてもやっぱしスカスカでツライので、今回のBlu-spec化で音がどう高品質化されるか、それが最も楽しみであります。

 そして86年、“そして…彼女は再び新しいフィールドに立った。”という「Soshite」(10位)。
 ジャケットもテクノデリックでお洒落な19歳のバースデイ・モニュメントです。レコードは12インチシングルとの2枚組でしたので、今回はそれに忠実な復刻になることでしょう。
 カローラのCMソングとして先行シングルとなった「空に抱かれながら」(11位)や「雨のプラネタリウム」の別バージョンを含み、サウンド・プロデュースは引き続きゴッキーですが、吉川晃司作品あり、小室哲哉作品あり、知世ちゃん自身の作詩作曲ありという面白さ。
 秋元さんの詩もありますが、当時新進の川村真澄、戸沢暢美という両氏の新鮮で素晴らしい詩や、湯川れい子先生の詩と比べてしまうと…どうしても薄っぺらさが目立ちますが、それもあの時代ということで。

 続いては、87年のオール・ロンドン・リミックス「Schmatz=シュマッツ=」。
 ロンドン・レコーディングで新境地を見つけ出した知世のティーンネイジ・ラスト・メモリーという通り、とってもバブリー。ジャケットが圧巻、アイドル時代最後のオリジナル・アルバムです。
 しかし、残念ながらオリコン最高14位と初めてトップ10入りを逃してしまうなど、20歳を機に角川も離れることになる知世ちゃんにとって、一つの時代が終焉を迎えたことを物語るような仕上がりです。

 このアルバムでは、新生鉄道誕生記念キャンペーン「いい町へ いい人へ」大賞受賞作品・新鉄道唱歌という鳴り物入りだったシングル「逢えるかもしれない」(24位)も収録されていますが、やはりリカットされた「彼と彼女のソネット」(19位)を超えるモノはないでしょう。
 アイドル時代いや現在までの歌手・原田知世にとっての代表作になったわけですし、初期に発表してきた作品の中で、今日に至るまで、知世ちゃん自身が大切に歌い続けてきたナンバーって、これだけではないかと思えるほど。「時かけ」などの代表曲を封印していた時代は長かったわけですしね。

 モノホンのフレンチカバーですが、リセエンヌ的魅力を見抜いていたター坊の日本語詩も素晴らしいですし、少女特有の移り気でアンニュイな世界といいますか、ルイス・キャロルのようなロリータ趣味の雰囲気といいますか、そういうおフランスの耽美的な少女の味わいは知世ちゃんならでは。大貫さんのセルフカバーにはない趣だと思います。
 知世ちゃん自身も原語で歌ったり何度もセルフカバーをしていますが、正真正銘、少女だった時期のこのバージョンが最高だと思います。

 アイドル時代のフィナーレを飾るのは、“20歳を迎えた原田知世、初のベスト企画!”というバースデー・ベストアルバム「From T」(23位)。
 「時をかける少女」と「愛情物語」を新録音し、知世作曲の新曲「ブーケの冬」まで全10曲が収められています。ソニーのコンピなどで聴ける「時かけ」は、このバージョンです。

 今回は、ボートラとしてソニー時代のアルバム未収録のシングル曲、すなわち「もう妖精じゃない」「赤いパンプス」「麝香猫のサンバ」「泣いているのは星屑」というB面曲と、ソニー時代のラストシングルにしてカローラのCMソング「太陽になりたい/本日晴天」(17位、「本日晴天」は「時かけ」を鑑賞して大泣きしたという林真理子原作のNHK銀河テレビ小説のテーマ曲)が入っています。
 この際だから、CBS・ソニー創立20周年特別企画の1枚として出たミニCD「MY FAVORETES」のおしゃべりとかも追加されますように。

 この後、90年代からはフォーライフに移籍。渋谷系というかタワレコ系というか、おしゃれなスウェーデン・ポップスに傾倒したり、音楽的趣味もぐんと広くなり、今やディーバとしてのイメージを確立した知世ちゃん。女優としても大成し、確固たる地位を築いています。

 近年、ヘアスタイルを前髪ぱっつんにしていましたが、あれで黒髪だったらホント未来の芳山和子そのままでしたよね。同い年のワタシなどは、ミセスになってもあの少女性を保っていることに驚愕してしまいますし、ソロやpupaで聴かせる音楽の格好良さにもしびれてしまいます。

 というように今は今でとっても素晴らしいですが、あのか細かったノンビブラートが次第に完成していき、表現テクニックをしっかりと身につけている様がつぶさに記録された80年代の原田知世も必聴。
 まだ自らの意思でやりたい音楽をしていないからこそ、このBOXには上流の紳士の手ほどきによって、華麗な変身を遂げる少女の物語が刻まれているのです。

 ある時には白いブラウスとプリーツスカートにカーディガンがよく似合う昭和の少女、またある時はセシルカットでコムデギャルソンな魅力をたたえたリセエンヌ。そしてまたある時には耽美でデカダンな貴族たちの寵愛を受けるロリータ…。
 そんな知世ちゃんの変幻自在な少女的魅力を楽しみ尽くせるBOX。ぜひお早めにご予約ください!
 アイドル時代を知らない、若い今の原田知世ファンにもお聴きいただきたいな、なんて思っています。

(2011.3.4)

*DISC12の『Schmatz』に「サヨナラのない町」のシングルバージョンが収録されることになりました!
*DISC13の『FromT』はオリジナルを新編集し、88年のミニアルバム「MY FAVORITES」に収録されていたCHAT(おしゃべり)と、シングルB面でアルバム未収録だった6曲をボーナストラックとして追加。さらに、未CD化だったBIRDS(原田知世、渡辺典子、原田貴和子、野村宏伸)名義の「二代目はクリスチャンのテーマ」も入るスペシャルディスクとなります!


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