EP達成! 現・いとうまい子のDVD付き全曲集!
2004年、アイドル・ミラクルバイブルシリーズの第2弾にラインアップされ、オール・ソングス・コレクションによる全音源復刻が実現した伊藤麻衣子(現・いとうまい子)。
それが3枚のCDにDVD1枚をセットした4枚組の「 アイドル・ミラクルバイブルシリーズ 伊藤麻衣子 All Songs Collection 」で、83年のデビュー曲「微熱かナ」から87年の「Love Shooter」まで、12インチ「不良少女と呼ばれて」を含む14枚のシングルにプラスして、「夢の入口」「麻衣子・ほほづえ」「CALENDER」「ちいさなドラマ」の4枚のアルバムを完全収録。
さらに、ボーナストラックや、カセットに入ってたおしゃべり「麻衣子のひとりごと」、デビュー時のビデオクリップ「1億人のクラスメイト」の映像までを網羅していて、彼女の歌手としての実績を鑑みてもホント夢のような企画だと評判を呼んだものです。
また、パッケージもマルチケース入りというコンパクトさもさることながら、ジャケ写はもとより本人が当時を振り返ったメモリアルエッセイも掲載されたオールカラー写真集付きのブックレット、スーパーピクチャーレーベルなど、低価格で超充実の仕様。大仰なBOXリリースには及ばないアーティストにとっては理想的なスタイルとして人気を呼びました。
当然、完全生産限定盤でしたが、結構長く3年以上はカタログに残って完売しなかったような気がします。しかし、その時は入手しなかった方々が後になって欲しくなったらしく(確かにこういうことってありますね)、熱心にリクエストを続けたようでオーダーメイドファクトリーのアンコールプレス候補に挙がりました!
第1回ミス・マガジンの麻衣子さん。すでに高校を卒業しちゃってたというちょっと遅いデビューではありましたし、「高校聖夫婦」「不良少女とよばれて」など、歌よりも大映ドラマの常連女優だったイメージが強いようですが、歌に対してマジメにひたむきに取り組む姿勢には胸キュンです。実績を見ても、ほとんどの新人賞にノミネートされ、レコード大賞以外は最終選考まで残った気がしますし、83年組の中では人気、クオリティともにトップクラスといえます。
独特の湿度をもったボーカルで、せつな系の名曲も多いんですよね。
「微熱かナ」はホントに名曲だと思うし、アルバムのジャケットの美しさにビックリした「夢の入口」は、今聴いてもスリリング。
オール・ソングス・コレクションであるがゆえシングルB面、アルバムの2バージョン収録(といっても、違いは最後の素人クラスメイトの台詞だけ?しかもリピートだし…)されておりますが、ファンの間では当初から名曲扱いされてた「キミたちにグッドラック」も大好きでした。今聴いてもお姉さん目線の感じにドキッとしますよね。
ユーミンの「最後の春休み」のカバーや玉置浩二、大貫ター坊や南佳孝、珍しい長渕剛や飛鳥涼らの提供曲もありますが、個人的なベスト1は2年目の「さよならのカレンダー」。初期の伊藤麻衣子が展開した、ワルぶるのがカッコ良かった80年代・せつな系すくうるでいず青春路線の最高峰と呼べるでしょう。ドラマの役柄とかぶるような歌を歌ったり、次第にいろんな方向性の歌が混在していきますのでね。
そんな伊藤麻衣子の代表曲と言えば、その後の出世作ドラマ「不良少女とよばれて」のイメージが強いでしょうが、同名曲はドラマ終了後にリリースされたもの。
セールス的には、その次のドラマ「婦警候補生」のテーマ「見えない翼」が一番売れたようですが、この頃はもう女優の歌という位置づけになっていますね。主演ドラマや映画の世界の延長として歌を歌うとはいっても、彼女の場合は、黒いルージュでチェーンを振り回す不良少女も、白装束で五寸釘を打ち付ける丑の刻参りの女も難なくこなしていまいしたから、女優歌ならではの醍醐味も感じられるはずです。
という伊藤麻衣子のオール・ソングス・コレクション。既発盤のアンコールプレスだけに、OMFにしてはとってもリーズナブルなのも魅力です。前回入手しそびれて地団駄を踏んでしまった方は、ぜひご予約をお忘れなく!
なお、同時に「 アイドル・ミラクルバイブルシリーズ 伊藤美紀 」もアンコール プレスの候補に挙がっていますよ。
(2010.12.2)