ハッチャキでシャカリキ! 往年のマチャアキ入門ベスト!
ハッチャキ、マチャアキ! 昭和40年代の子どものほとんどがそうであったように、ワタシもお茶の間のアイドルというかスターだったマチャアキの大ファンでした。
キャラクターもルックスも、声も歌も大好きでしたが、最もお気に入りは「時間ですよ」のトリオ・ザ・銭湯。それも第3シリーズでした。2階のマリちゃんこと天地真理がデビューした第2シリーズは9時まで起きていられず歌しか記憶にないのですが、第3シリーズからはバッチリ。大の浅田美代子ファンということもあり、ケンちゃん、ハマさん、そしてミヨちゃんの掛け合い見たさに、夜更かしをしたものです。
しかしウチのPTAはよくあのドラマを見せたものだなあと、今さらながら感心しますけど…。
モチロン歌手としてのマチャアキも大好きですが、基本、歌では二のセンのカッコよさが満載。特に筒美京平先生がメイン作家だったソロの初期は名曲ぞろいで、何千回聴いても飽きることがありません。
マチャアキのベストはこれまでいくつかのタイトルが出ておりますし、イチオシはやはり日本ポップス史上、屈指の名盤「サウンド・ナウ!」の全曲CD化が実現した2004年の2枚組「 しんぐるこれくしょん 」ですけど、今回G☆Bシリーズにラインアップされましたので、やっぱりご紹介しておきましょう。コロムビア時代の代表的ヒット作が、お手軽に楽しめる「 ゴールデン☆ベスト 堺正章 」!
スパイダースのボーカルから始まって、歌手としても大きな実績を残してきたマチャアキ。紅白にも何度も出場していますし、71年のソロデビュー曲にしてレコ大大衆賞受賞曲「さらば恋人」なんて、今さら説明の必要がないでしょう。
オススメはやはり筒美先生が全曲を手がけ、モータウン、フィリーソウルとマチャアキの見事な融合が楽しめる「サウンドナウ!」からのシングルなんですけど、それがメロウな「幸福への招待」とポップな「運がよければいいことあるさ」。
いずれもマチャアキの個性にサウンドとメロディーがぴったりとハマり、歌のオーダーメイドと呼べる傑作です。この2曲が気に入ったなら、絶対2枚組の「 しんぐるこれくしょん 」へと進んでください。
また「時間ですよ」から生まれたヒット曲もありますが、まずは第2シリーズで真理ちゃんとデュエットした大ヒット「涙から明日へ」。素朴なフォークタッチのナンバーですけど、ホントに縁側や窓辺で弾き語りしたい佳曲です。ドラマを演出した久世光彦さんが小谷夏のペンネームで作詩、音楽担当の山下毅雄さんの作曲ですが、「さらば恋人」に次ぐ大ヒットとなりました。
そしてもう1曲が、第3シリーズの「街の灯り」。ミヨちゃんのデビュー曲にしてメガヒットとなった「赤い風船」に次ぐ劇中歌です。「赤い風船」の影に隠れた感はありますが、ロングヒットしましたし、今となってはこちらの方が名曲として誉れ高いような気がします。レコ大では作曲の浜圭介さんが作曲賞を受賞されていますが、阿久悠さんの詞が心にしみます。
2008年にはビクターから主演ドラマの主題歌のシングルや21年ぶりとなるアルバムもリリースされましたが、若き日のマチャアキの輝きの前にはどうしてもくすんでしまうようです。
コロムビア時代を未聴の方はぜひ一度、騙されたと思ってお聴きください。
なお、今回のコロムビアのG☆Bは幅広く「 ゴールデン☆ベスト 梶光夫 」「 ゴールデン☆ベスト 風間杜夫 」「 ゴールデン☆ベスト ジュディ 」が同発。
また、後発で参入したポニーキャニオンの3月発売のG☆Bには、ずうとるびの1枚モノ「 ずうとるび ゴールデン☆ベスト~エレック・シーズン~ 」もラインアップに挙がっていて、すわ東芝時代も!とぬか喜びしましたが、残念ながらエレックレコードのシリーズだそうです。でも、この前の2枚組(既に廃盤)を買い逃した人はお忘れなく。
(2011.1.19)