好評のGOROタワレコ限定復刻、続編も続々登場!
それも歌謡曲ファンよりもフュージョンやAOR、ソフトロックなどの愛好者にうウケているといいますから、ますますウレシク感じますが、タワレコ良盤発掘隊・Tower To The Peopleからまた新たな3タイトルが復刻されることになりました。
それもすべて初CD化となる「 GORO IN ROCK/野口五郎ロックの世界 」「 GORO! LOVE IN LONDON/愛ふたたび +2 」「 FIRST TAKE 」。
ロンドン録音盤、ギターインスト盤と、ファン待望のタイトルが並びますが、この中では最も日が当たらなそうな「 GORO IN ROCK/野口五郎ロックの世界 」をピックアップさせていただきましょう。
73年7月発表で、スタジオ録音のオリジナルアルバムとしては3枚目。当時のアイドル、というか歌謡曲にカテゴライズされるアーティストでは珍しくロックと銘打ったアルバムです。
構成はA面が洋楽ロックカバー、B面がオリジナルと、一見ありがちな内容に思えますが、全然そうではありません。
カバー曲は日本語ではありますが、カーリー・サイモン「うつろな愛(You're so vain)」、スティーヴィー・ワンダー「迷信(Superstition)」、ポール・マッカートニー&ウイングス「ハイ・ハイ・ハイ(HI-HI-HI)」、ビートルズ「オー・ダーリン(Oh Darling)」、オズモンズ「クレイジー・ホース(Crazy Horse)」、エルトン・ジョン「クロコダイル・ロック(Crocodile Rock)」と今も名曲といわれるナンバーがズラリ。しかもビートルズ以外はすべて当時の最新ヒットとなっています。
一方、B面はお兄さんと馬飼野俊一さんによるオリジナル集ですが、シングル曲は1曲も入っていないのです。
当時のゴローは筒美京平作の大ヒット「オレンジの雨」を経て、ロンドン録音による話題の新曲「君が美しすぎて」をリリースしたばかりですから、売り上げを考えれば入れてもさそうなのに、トータルアルバムであることを優先したつくりになっています。
新御三家の中で最も音楽性を重視していたと称されるゴローですが、それは初期からだったことがこのアルバムで確認できるでしょう。
なお、「 GORO! LOVE IN LONDON/愛ふたたび +2 」は74年8月発表のロンドン録音盤。ロンドン・ポリドール・オーケストラをバックに絶唱するゴローの魅力がいっぱい。前年のロンドン録音シングル「君が美しすぎて/ぬれた瞳」をボートラとして収録とのことです。
ギター小僧・ゴローの面目躍如「 FIRST TAKE 」はゴロー自身のギターによるインスト・アルバム。ラリー・カールトン、デヴィッド・スピノザらの書き下ろし(?!)もプレイするという何とも贅沢なアルバムです。
というタワレコ・ゴロー復刻の新タイトル。ゴローの未CD化アルバムはまだまだたくさんありますので、次は筒美系アルバムで未CD化となっている72年のセブンティーン歌詞募集オリジナル・アルバム「青春の旅路 新しい汽車」の復刻に期待したいところです。
(2014.7.2)