かつてのトーラスや東芝EMIも、ユニバーサルから!
ソニー、コロムビア、ビクター、ユニバーサル、ポニーキャニオンの5社共同企画による「ゴールデン☆アイドル」シリーズ。
コロムビア編(こちらで紹介)、ビクター編(こちらで紹介)、ソニー編(こちらで紹介)、ポニーキャニオン編(こちらで紹介)とご紹介してまいりましたが、いよいよ大詰めのユニバーサル編。
花の82年組として現在も活躍する早見優の3枚組「 ゴールデン☆アイドル 早見優 」と、多彩な才能を開花させて夭折した本田美奈子の2枚組「 ゴールデン☆アイドル 本田美奈子 」という2タイトルです。
統合され今はユニバーサルミュージックになってしまいましたが、当時はトーラスと東芝EMI。長い時の移ろいを感じますが、やはり復刻に欠かせない純正感が薄いような気がしますね。
さて、美奈子さんの場合、デビューから筒美作品を歌ってきましたし、シングル自体アルバム未収録が多い彼女ですので、貴重なB面までもコレクションしたCDは筒美フリークにもオススメ。
しかしながら、2004年のBOXだけでなく、2011年の七回忌の際にはEMI時代の全シングル18枚のAB面を完全収録したDVD付き「GOLDEN DAYS」(こちらで紹介)がリリース済みなんですよね。ですから、SHM-CDといえども、歌番組の歌唱映像DVD付きという点からも、初めて買うと人はそっちの方がいいんじゃないかと思っています。
一方、優ちゃんも、AB面の音源は2002年のぼくらのベストBOXや、2012年の30周年記念BOX「 Thank YU~30th Anniversary Special Box~(DVD付) 」でそろいますし、個別にMEG-CDも出ています。しかし単独でのコレクションというと、A面集「Thank YU -30th Anniversary Single Best-」(こちらで紹介)しかなかったので、アナログ時代に限ってはいますが、今回が単独パッケージ初のAB面コレクションとなります。
よってピックアップは、やっぱり優ちゃんでしょうか。ペンタックスの鮮烈なCMで話題を集めた後、ハワイの潮風みたいな爽快シングル「急いで!初恋/潮風の予感」でデビューを飾ったのは82年4月。
ペンタックスCMの物憂げなかげりが強烈すぎたせいか、その後の資生堂CMで見せたアメリカンな明るさはなんとなく違和感があり、その後の曲調にも大きく影響した感じがありました。
そんなワケでスタートダッシュは出遅れたものの、翌年のアメリカの象徴、スカッとさわやかなコカ・コーラのCMで大きく巻き返し。CMソングにもなった歌をはじめ、これで優ちゃんのパブリックイメージは決まったように思います。
そのブレイクシングルがご存じ「夏色のナンシー/可愛いサマータイム」ですが、続く「渚のライオン/赤いサンダル」「ラッキィ・リップス/悲しいToo Many Rules」と、83年に出したシングルはいずれも筒美京平作品。
当時、近田春夫さんに「早見優を南沙織にさせようとしている」と指摘されたように、バイリンガルな優ちゃんの筒美ソングはいずれも名曲です。
そのほかにも、松本隆とのゴールデンコンビによるCM企画もの「誘惑光線・クラッ!/緑色のラグーン」、銀色夏生との組み合わせによる名作マイナー「哀愁情句/不意打ちのランデブー」といった筒美シングルも良い出来ですので、筒美フリークの皆さんもどうぞ。
と、駆け足で紹介してまいりました「ゴールデン☆ベスト」シリーズ。復刻封入されたドーナツ盤のジャケットブックを愛でながら、シングルAB面全曲を聴く醍醐味をぜひご体感ください。
この後、続編がドンドン出るかどうかは、この第1弾の販売成績いかんであることは間違いありませんので、今回のラインアップ以外のお目当てがいるマニアの方は、先行投資と考えて、まずは今回のラインアップでの予約を検討してみては。それがイチバンの近道ですからね。
(2014.5.28)
*ビクター編のみ2014.8.27に発売延期となりました。ご注意ください。