歌は世につれ、旅の道づれ、厳選コンピ新発売!
国内はもちろん海外に行くときも、旅の道連れはやっぱりうた。
たとえ知らない土地へのひとり旅であっても、耳になじんだ歌詞やメロディーがあれば、勇気百倍。また気心知れた仲間たちと旅するときは、一緒に歌えば絆や思い出も余計に深まります。
旅先に合わせ好きなうたを選んだり、訪れる場所のご当地ソングを集めたりしてカセットを作り、道々聴きながら行き帰りしたことも今は昔。とはいえ、それはカセットのウォークマンがスマホのiPhoneに代わっただけですけどね。
今ならいろんな旅うたのコンピをはじめ、聖子(こちらで紹介)や明菜(こちらで紹介)の旅うたベストも出ていて、あちこちから音源を集めていた時代がウソのように重宝しておりますが、来月頭に発売となる「 旅の唄 BEST~世界編+日本編~ 」も手前ミソながら旅のお供にぴったり。
タイトル通りDisc 1は世界各地、Disc 2は国内各地の旅うたをまとめたという構成で、いずれも70年代から80年代にかけての大ヒットを中心に41曲を厳選。
以前国内編、世界編とバラバラで出ていた「旅のうた」シリーズをまとめた感もありますが、ゴージャスな世界旅行から、さすらいのひとり旅、自分探しの旅に、インナートリップ、恋人から逃れるための旅、卒業や進学など人生の旅路まで、いろんなシチュエーションの旅うたが選ばれていて、旅という定義自体も広がっている感じ。
世界編は各地の民族楽器もフィーチャーした華麗な歌謡ポップス、日本編は叙情的でしみじみとしたフォークという印象で、各ディスクともちょこちょこと珍しいヒット曲や名曲が入っているのも見逃せません。
その筆頭といえるのが、コンピ盤に収録されたことがないんじゃないかと思える西城秀樹の「南十字星」。東宝創立50周年記念映画の主題歌ですし、当時のヒデキですから当然のごとくベストテン入りしていますが、今となっては埋もれてしまった感のあるヒット曲なので、こういう再評価の機会はファンならずとも喜ばしいことですよね。
また、一時は自粛封印されていた百恵ちゃんの「謝肉祭」と、スマッシュヒットにもかかわらずいまだに口ずさまれる淳子の「サンタモニカの風」の同時収録もウレシイし、よく耳にしているのに新鮮に聞こえるのも、コンピならではの魅力といえそう。
部屋で聴いているだけでも旅気分にどっぷり浸れますが、やっぱり旅のお供にするのがオススメ。そろそろ夏休みの旅行を確定させる時期ですし、旅の栞としてぜひ手にとってみては。
中には、加山雄三「旅人よ」、西郷輝彦「星のフラメンコ」、ヴィレッジ・シンガーズ「バラ色の雲」など、一部60年代から歌い継がれているナンバーもいいアクセントだし、二世代、三世代連れだってのドライブ旅行なんかにもいい感じです。一家そろってお盆の帰省とか、その道中で流しても喜ばれる気がしますよ。
(2014.6.13)