35周年記念の配信コンピ・80年代編がパッケージ化!
EPIC・ソニー。今では社名が変わってしまいましたが、その名前に触れるたびに胸熱の人は多いんじゃないでしょうか。
1978年の発足以来、国内制作部門では日本のロックに大衆性を持たせ、ミュージックシーンの主流として確立させたイメージがあります。
母体のCBS・ソニーをもっと先進的、革命的にしたような社風のなせるワザといいますか、特に80年代半ばの代表的アーティストは、斬新かつ心に響くナンバーで実に多くの人の青春を鮮やかに彩っていました。
そんなEPICですが、レーベルの創立から35年。今年の年頭にはそれを記念し、配信限定で80年代から2000年代までのコンピレーションアルバムをディケイド別に連続リリース(iTunesでは「 黄金の80'sベストヒッツ35曲!~Epic35~ - Various Artists 」「 青春の90'sベストヒッツ35曲!~Epic35~ - ヴァリアス 」「 情熱の2000'sベストヒッツ35曲!~Epic35~ - ヴァリアス 」、amazonでは「 黄金の80'sベストヒッツ35曲!~Epic35~ 」「 青春の90'sベストヒッツ35曲!~Epic35~ 」「 情熱の2000'sベストヒッツ35曲!~Epic35~ 」)。
35曲も入って¥1,900という破格のプライスで大きな話題となり、いずれもiTunes Storeをはじめ配信サイトのチャートではTOP10にランクインするなど、圧倒的な支持力を見せつけました。
とはいえ25周年の時には、EPIC・ソニーの祖であった丸山茂雄さん(CBS・ソニー時代には太田裕美さんの初代宣伝担当でもあった方)の退職を記念した大がかりなライブイベントも行われ、その映像ソフトや、周年記念コンピ盤に各アーティストのベスト盤CDなども発売されましたので、どうしても隔世の感があります。
そんな風に思っていましたら、リアルタイムで聴いていたリスナーたちは、やっぱりパッケージを求める世代。第1弾の80年代編がパッケージ化されることになりました!
それが最新マスタリング、Blu-specCD2による2枚組「 Epic35~黄金の80'sベストヒッツ! 」!
CDなのでさすがにお値段は上がりますが、それでもお買い得なプライス。シャネルズ(ラッツ&スター)、佐野元春、大江千里、TM NETWORK、大沢誉志幸、岡村靖幸、小比類巻かほる、THE STREET SLIDERS、BARBEE BOYSら、80年代のEPICを代表するアーティストたちのヒット曲や名曲35曲がギッシリ収録されています。
パッケージならではのCDブックレットは、“平成生まれの昭和クリエイター”として話題のイラストレーター・MEMOが手掛けたジャケット(80年代という触れ込みですけど、感覚的には70年代後半っぽい絵柄なんですけど…)のほか、オリジナルのシングルジャケット写真も掲載されるとか。パッケージ世代にとってはジャケ写掲載は非常に重要なポイントですから、やっぱり配信よかCDですよね。
個人的なEPIC邦楽の思い出としては、CBS・ソニーのEPICレーベル・浅田美代子からスタートしていますが、EPIC・ソニーとなって初めて買ったレコードは、シングルがバンバンの「SACHIKO」、アルバムが河合夕子の「リトル・トウキョウ」。後は大江千里クン以降、怒濤の小坂洋二ファミリーへと続きます。高校時代には、EPIC・ソニーのアーティスト応援プロジェクト「Bee」の会員として、主催のビデコンや新譜試聴会にしょっちゅう参加してました。
まさに、EPIC・ソニーのアーティストにハートをぶち抜かれた80年代のティーンエイジャーという感じでしたっけ。
そういう意味では、佐野元春「ガラスのジェネレーション」「サムデイ」「Young Bloods」、大江千里「十人十色」「おねがい天国」、渡辺美里「My Revolution」「悲しいね」「恋したっていいじゃない」、TM NETWORK「Get Wild」「SEVEN DAYS WAR」、岡村靖幸「イケナイコトカイ」「だいすき」などが入った今回のコンピにはまさに青春のアルバムですが、EPIC・ソニー初のトップ10ヒットとなったばんばひろふみ「SACHIKO」から始まって、初のナンバー1ヒットとなったシャネルズ「ランナウェイ」といった記念碑的なナンバーもいっぱい。
百恵友和、聖子俊彦に続くグリコのゴールデンコンビを小泉今日子と組んだ渡辺徹の「約束」、ソニーとのCMタイアップのもと国内制作で仕掛けた洋楽・TERI DESARIOの「オーヴァーナイト・サクセス」、おニャン子の中では唯一センスあふれるリセエンヌ的展開を見せた渡辺満里奈の「深呼吸して」、時任三郎のCM変名・牛若丸三郎太による「勇気のしるし~リゲインのテーマ~」などなど、バラエティーたっぷりの内容になっております。
というタイムスリップ感満載のパッケージ。やっぱEPICといえばMTV時代に先がけた映像ソフトの雄でもありましたから、当時のプロモーションビデオも見たくなってきました。千里クンの「Senri Video Clips」(こちらで紹介)をはじめイロイロ出ておりますので、EPICティーンエイジャーだった皆さんもぜひどうぞ。
(2014.7.22)