昭和の時代の春うたを、平成26年の春に映して…。
ナツメロ喫茶店より、初春のお慶びを申し上げます。
早いものでこのサイトも今春で15周年。あらためて振り返るとあっという間の出来事のようで、そんなに歳月が経ったのだと自分でも驚きますが、実際は生まれたての赤ちゃんが義務教育を終えるかという年頃に成長するほどの長い期間です。
その間、ネット上のコミュニケーションスタイルやツールも変貌を遂げましたし、スタートした15年前のネット黎明期とはまさに隔世の感があります。
思えば今日やめよう、明日やめようという日々の繰り返しだったような気がしますが、継続は力なりとはよくいったもので、いいこともそうでないこともマイペースで受けとめ、ただ淡々と重ねてゆくことで時は流れて、結果的にはこうして続けてこられたように思います。
それもひとえにアクセスしてくださり、叱咤激励してくださる皆さまのおかげと心よりお礼申し上げます。
さて、新春の凛とした雰囲気のもと、聴きたくなるのは季節感いっぱいのうた。それもやっぱり70~80年代の春うたです。新年早々手前ミソではありますけれど、お年賀のご挨拶がてら、こいつは春から縁起がいいわえとばかりに「 春うたベスト 」をご紹介させていただきましょう。
この春うたコンピには、アイドルポップスから歌謡曲、フォーク・ニューミュージックまで、ジャンルを超えた名曲が18曲。
80年1月1日発売とめでたい迎春リリースだった石野真子「春ラ!ラ!ラ!」、何もかも目覚めてゆく新春の船出を歌う松田聖子「チェリーブラッサム」というフレッシュなアイドルポップスから、“時間よとまれ、くちびるに。”というシンシアのメロウカラー・南沙織「春の予感 -I've been mellow-」、資生堂VSカネボウの薔薇戦争を制した布施明「君は薔薇より美しい」など、初春にぴったりの華やかなナンバーもバッチリ。
出会いと別れのシーズンならでは、キャンディーズ 「微笑がえし」や海援隊「贈る言葉」など希望に満ちた春のお別れの名曲もありますし、古風な昭和の恋愛に郷愁を駆り立てられる岩崎宏美「春おぼろ」や都会の舗道に咲く乙女チックな太田裕美「たんぽぽ」、阿久さんらしい壮大なスケールの野口五郎 「送春曲」といった春の筒美メロディーも、より通好みなものがそろえられています。
さらには、春一番が吹き荒れた後、百恵ちゃんの関西弁にドキッとする山口百恵「愛染橋」、雪解けを溶かすようなヒデキのぬくもりを感じる「遥かなる恋人へ」、森進一涙のレコ大受賞曲を作者の拓郎がセルフカバーした「襟裳岬」の何もない春まで、三寒四温の春のシーンがずらり。おなじみの曲であっても、こうして聴くと別の趣があるのは確かです。
それぞれに懐かしい昭和時代の春を、平成26年の新しい春に映しながら…本年もどうぞよろしくお願いいたします。
(2014.1.1)