ナツメロ喫茶店/うたノートvol.27


ナツメロ喫茶店

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  こころに残るあのうたを、力をくれるそのうたを、ちょこっと綴っておきました。

vol.27

若いふたりに何が起る/フォーリーブス

(作詩・安井かずみ/作曲、編曲・川口真 EP「大人への階段/若いふたりに何が起る」1973)


それはまだ私が3才にも満たぬ、
物心つくかつかないかの頃だったといいます。

生まれて初めて、意識したスターがいました。

歌手とか、芸能人とか、きっとそういう言葉すら
満足に知らない時に、とても気になって、
こころ惹かれたスターがいました。

それが、フォーリーブスでした。

きっかけは、メンバーの1人、4人の中で最も凛としていた青年と
同じニックネームで呼ばれていたことからでした。

フォーリーブスに黄色い声援がつきものだった時代。
テレビから聞こえる彼の愛称がお茶の間にこだまするたび、
私はいちいち反応していたといいます。
最初は、自分が呼ばれていると思い込んでいたといいます。


そんな私が少しだけ成長して、歌手という職業の存在も
グループの名前が四つ葉から来ているということも知った後、
大好きになったのが、このうたでした。

「ついておいで その代りに 僕はベストつくすだろう」

♪ウォウ ウォウ ウォウ ウォウと、コーラスを口ずさむだけで、
彼らのようにカッコよく、頼もしく、勇敢になったような気がする、うたでした。

「長い道には 悲しいことも つらいことも
 越えられる 恋ならば」


あれから、ずいぶんと時が流れました。

いつの間にか、あのニックネームが似合わない歳になり、
そう呼ばれることもほとんどなくりましたが、
テレビなどで見かけるたびに、あのうたを口ずさむたびに、
彼への親しみだけはずっと感じていたものです。


あの光り輝いていた、清潔な七三分けの青年。
あこがれていた、フォーリーブスのター坊。

彼のことは、これからもずっと忘れないでしょう。
この大好きなうたとともに。



青山孝(孝史)さんのご冥福を心よりお祈りいたします。

(2009.1.28)

note:EP「大人への階段/若いふたりに何が起る」1973.11.1発売
 新進の外資系レコード会社、CBS・ソニーの国内契約アーティスト第1号がフォーリーブス。ジャニーズらしい歌って踊れるグループとして、安定した人気を誇っていました。コレは73年、南沙織と共演したミュージカルのテーマ「見上げてごらん夜の星を」に続くシングル。両A面扱いということで、同年の紅白歌合戦では「若いふたりに何が起る」が歌われています。オリコン最高15位をマーク、06年のBOXで初CD化。近年再結成し、コンサート活動を続けたフォーリーブスですが、ター坊は最期まで闘志を燃やしていたと聞きます。いまあらためてフォーリーブスの存在を振り返ると、GSや青春歌謡の流れを受け継ぎながら自然に新たなアイドルポップスを生み出した立役者と言えますね。

◎いまCDで聴くなら… フォーリーブス 1968-1978


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