一年でいちばん寒いのは春になる直前のような気がする。
だから、こんなしんと冷え込む夜は、
早めにベッドに入って、目を閉じる。
あのうたを奏でるのは、
エデンの若者と天使たちだろうか。
毛布にくるまっていると、なぜだかまぶたが黄色く見えて、
まるで暖炉のそばにいるように、あたたかくやさしい光に包まれる。
このうたが教えてくれた、
幸せな、幸せな、とっておきの眠り方。
からだもこころも凍てついた夜だから、
オサムグッズのカップにホットミルクを注いで、
久しぶりに、このうたを聴く。
20年以上も前の、あの冬の夜みたいに。
(2008.2.8)
note:12inch EP「Bedtime Stories」1986.12.1発売
オリコン13位をマークした、千里クン初の12インチシングル。ジャケットのせいか、クリスマスソングとしてとらえる人も多いようだし、確かに聖歌のような凛とした趣はありますが、こんな名曲をクリスマスだけにしておくのはもったいない。希代の音楽家であり、真の詩人である千里クンの才能と、優しくて真面目な人柄がにじみ出ていますよね。何度聞いても飽きることなく、愛と信じることの強さをいつも実感してしまう。それがひとりぼっちの夜であっても…。杉並児童合唱団のみんなも、とっても素晴らしいですね。
◎いまCDで聴くなら… SLOPPY JOEII