ナツメロ喫茶店/うたノートvol.26


ナツメロ喫茶店

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  こころに残るあのうたを、力をくれるそのうたを、ちょこっと綴っておきました。

vol.26

恋ひとつ雪景色/森昌子

(作詩・阿久悠/作曲・井上忠夫/編曲・馬飼野俊一 EP「恋ひとつ雪景色」1976)


ゆうべの吹雪もおさまって、窓を開けたら銀世界。
新雪きらめく、晴れやかな青空の朝です。

それはまぶしい、とてもすがしい新年の幕開け。

初春の光はどこかしら頼りないけれど、
胸の奥までしっかりと差し込んで、
かじかんだ心を温め始めています。

凍った雪つぶての欠片も、刺さった氷柱(つらら)も
やがて溶け出すはずだから…
そのぬくもりを確かめて、歩く支度をしましょうか。

向かい風は冷たくて、重荷もまだまだあるけれど、
背負い直して踏み出しましょうか。

ああ、このうたのようにまっさらで、
足跡ひとつついてない、まばゆいばかりの雪道へ。

(2009.1.4)

note:EP「恋ひとつ雪景色」1976.10.10発売
「スター誕生!」初代グランドチャンピオンとして「せんせい」でデビューしたマコの5周年記念曲。阿久さんの詞は演歌的な小物づかいがあるものの、どこか印象派みたいだし、元ブルーコメッツの井上忠夫(大輔)さんのメロディーはマコ本来の魅力をぐっと引き出しているようです。当時流行していた素朴なフォークっぽさも感じられる仕上がりですが、何より希望あふれる青春賛歌というのがいいですね。花の高3トリオの1人として面目躍如、この年のレコード大賞候補ベストテンに滑り込み、紅白歌合戦の出場曲にも選ばれましたが、そのワリには世間の印象はすごく薄いみたい。こんなに爽やかで清々しいマコの歌はそうないと思っているので、ちょっと残念です。オリコン最高32位。

◎いまCDで聴くなら… 森昌子 ベスト・コレクション  


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