発売から9年、あの紙ジャケアルバムBOXが再プレス!
南沙織デビュー35周年を迎えた2006年。ご本人監修のもと、完全生産限定でリリースされた紙ジャケアルバムBOX「Cynthia Premium(シンシア プレミアム)」。
百恵ちゃんで大ヒットを記録し、BOXブームを牽引したプレミアムシリーズへのラインアップとあって話題騒然となりましたが、新聞や週刊誌への広告なども功を奏し、オリコンではデイリーチャートで初登場26位を記録。ウイークリーでは84位をマークしました。
2000年の「CYNTHIA ANTHOLOGY」は62位だったので、それには及びませんでしたが、値段が3倍近くする高額商品でしたからね。シンシアクラスのアーティストとしては異例のヒットを記録したといえるでしょう。
あれから9年。このたび、なんと「 Cynthia Premium 【完全生産限定盤】 」として、アンコールプレスされることになりました!
意外にも復刻のリクエストが多かったらしいのですが、確かにオークションなどでは高騰していましたから、プレミア付きでやり取りされるよりはこうして定価で買えるチャンスができるのは、ファンとしてとても喜ばしい限り。これをきっかけにシンシアの音楽がまた再評価されていくワケですから。
ということで、あらためて紹介させていただきますと、このBOXは71年のファーストアルバム「17才」から78年の引退作「SIMPLICITY」までの19枚に、シンシア名義で出した92年の復帰作「MATURITY」と93年の「Art of Loving」を加えたオリジナルアルバム全21作をW紙ジャケット仕様で復刻。
これに、シンシア自身が最も残しておきたかったNHK紅白歌合戦での歌唱映像を集めたスペシャルDVDが付いた全22枚組というビッグスケールの商品です。
ボーナストラックも充実しておりまして、アルバム未収録のシングル曲が入るのはもちろん、収録済みのシングル曲でも、アルバム収録と完全に同一でない場合は全曲収録するというこだわりよう。
リマスタリングの際にはスタジオでシングルとアルバムのマスターを聞き合わせたといいますから、アルバム曲のみならず、33枚のシングル両面が聴けるというシンシア史上最大の企画となったんですよね。
特筆すべきは、名ばかりの監修ではなく、収録アルバムの構成はもとより、タイトルの書体、パッケージデザインに至るまで、ご本人の意向とアイデアが反映されたということ。
中でも156ページのブックレットは、ご本人からのメッセージや各アルバムに関する興味深いコメント(紅白出場曲への思い出はDVDに掲載)が満載なのです。それに手前ミソではありますがアルバム解説と、シングルのジャケ写や写真も入ったディスコグラフィーも入っておりますので、読み応えは十分にあるのではないかと思います。
当時、企画担当の加納糾プロデューサーにお聞きしたところによると、シンシアがここまで協力的だったのは「CYNTHIA ANTHOLOGY」を作った後お亡くなりになった山下鉄男プロデューサーが道をつけてくれたおかげとのこと。
なんてったって山下さんは90年代にシンシアが復帰した時の元々の仕掛け人とでも言うべき方。絶対復帰しないと固く決めていたシンシアをその気にさせた張本人が道をつけてくれたからこそ、シンシアの全面協力を得られたのだそうです。
ちなみに、シンシアのオリジナルアルバムのCD化は、91年と97年のCD選書シリーズに加え、受注生産のオーダーメードファクトリーで2005年に完結しておりますが、すべて廃盤。
2013年の名盤復刻シリーズ(こちらで紹介)で「 17才 」「 純潔・ともだち 」「 傷つく世代 」(こちらで紹介)の3枚のみがブルスペ2で再度復刻されておりますが、やっぱり細かく丁寧なつくりの紙ジャケで一堂にそろえておきたいもの。
再プレスされても限定数で完売必至のタイトルの場合、どうしても投機目的の人が後を絶ちませんが、いろんな事情で前回買い逃したという方や、新たにファンになった方にこそ入手していただきたいですし、それも定価でと思っています。
なお、シンシアの場合、ほかにライブ盤が3タイトル復刻されていますが、BOXにはご本人の意向で見送りになった模様。あれから9年、ファンも高齢化していることですし、タイミング的にもそろそろいい頃ではないかと思っています。
*市販品のアンコールプレスのため、 TOWER RECORDS ONLINE 、 HMV ONLINE 、 楽天市場 、 Neowing ほか SonyMusicShop 以外のショップでも購入できます。
2015年8月現在、WEBショップでは楽天市場・イーベストの18%OFF(「 【送料無料】南沙織/シンシア・プレミアム(DVD付) 」)が最安値のようです。
(2015.7.1)