聖子が選んだ50曲!最新曲を含むオールタイムベスト!
今年でデビュー35周年を迎え、先週には、往年の松本隆+呉田軽穂(松任谷由実)コンビが31年ぶりに書き下ろした記念シングル「永遠のもっと果てまで/惑星になりたい」をリリースした松田聖子。
さすがは永遠のアイドル、CD+DVDの 初回限定盤A のほか、ドーナツ盤サイズでブロマイド&ポスターという特典付きアイドル仕様の 初回限定盤B 、カセットテープの 初回限定盤C 、CDのみの 通常盤 という4タイプをリリース。
往年のファンからも大好評で、配信チャート(レコチョク)では初の1位を記録したほか、CDはオリコンデイリーで8位、ウイークリーでは11位をマークするという好発進となっています。
そしてこのタイミングで、初の自選オールタイムベストにして3枚組50曲入りの「We Love SEIKO -35th Anniversary 松田聖子 究極オールタイムベスト50 Songs-」も決定しました!
こちらも3CD+DVDの 初回限定盤A 、LPサイズでポスター特典付きアイドル仕様の 初回限定盤B 、CDのみの 通常盤 という3タイプが用意されています。
振り返れば1980年のソニーから始まって、96年にはユニバーサル、2002年にはまたソニー、そして2009年からはまたユニバーサルと移籍を繰り返してきた聖子。
CBS・ソニーのTHE BESTシリーズの1枚にラインアップされた81年の初ベスト「聖子・fragrance」以来、シングル曲のみのベストのみならず、未発表曲入りや企画もの、リクエストベスト、バラードベストにクリスマスベスト、シーズンベストにシチューションベスト、旅うたベストや作家縛りなどなど、BOXも含めとにかくたくさんのベストアルバムがリリースされています。
レーベルをまたがったベストも、97年の「Dear」から2000年の20周年記念新曲入り「LOVE」やバラードベスト「Ballad」など、リクエストベストを含め数多く出ていますし、自選ものも2005年の25周年記念「Seiko Smile」がありますが、オールタイムの自選かつ3枚組というスケールは今回が初めて。
“究極の50曲”という気になる収録曲ですが、既に決定しているそうで、80年のデビュー曲「裸足の季節」から最新曲「永遠のもっと果てまで/惑星になりたい」まで、シングル曲を中心にセレクトされています。
順不同で羅列しますと、「裸足の季節」「青い珊瑚礁」「風は秋色」「チェリーブラッサム」「夏の扉」「白いパラソル」「風立ちぬ」「赤いスイートピー」「制服」「渚のバルコニー」「小麦色のマーメイド」「秘密の花園」「天国のキッス」「ガラスの林檎」「SWEET MEMORIES」「瞳はダイアモンド」「蒼いフォトグラフ」「Rock'n Rouge」「時間の国のアリス」「ハートのイアリング」「天使のウィンク」「瑠璃色の地球」「抱いて…」「大切なあなた」「あなたに逢いたくて~Missing You~」「明日へと駆け出してゆこう」「LET'S TALK ABOUT IT」「I'LL BE THERE FOR YOU」「さよならの瞬間」「私だけの天使~Angel~」「あなたのその胸に」「Gone with the rain」「眠れない夜」「恋する想い~Fall in Love~」「Touch the LOVE」「哀しみのボート」「櫻の園」「20th Party」「Unseasonable Shore」「いくつの夜明けを数えたら」「30th Party」「『ありがとう』」「特別な恋人」「上を向いて歩こう」「LuLu!! 」「夢がさめて」「I Love You!!~あなたの微笑みに~」「Bibbidi-Bobbidi-Boo」「永遠のもっと果てまで」「惑星になりたい」。
目立つのはやはり黄金の80年代、初婚前のナンバーでしょう。シングルA面で漏れているのは「野ばらのエチュード」「ピンクのモーツァルト」「ボーイの季節」のみですからね。
特定の年代が抜けているのはイヤな思い出があるのか、思わずいろんな回想をしてしまいますが、多いだろうと予想していたセルフ曲は過半数に満たず、意外にもバランスが良かったことにホッとしたりして…。
しかも「LET'S TALK ABOUT IT」や「I’LL BE THERE FOR YOU」(ロビー・ネヴィルとのデュエットバージョンでしょうか?)という96年の2度目の全米本格進出時の英語曲や、気に入ってないとウワサされていた99年の松本隆復活作品「哀しみのボート」、さらにはセルフで名曲の部類に入るワリにステージでは発表時以外ほとんど歌われなかった「Gone with the rain」「恋する想い~Fall in Love~」「Unseasonable Shore」といったナンバーも入っていたりしてビックリ。
コンサートで「(私が歌いたい曲というよりも)皆さんが聴きたいと思っている曲をたくさんお届けします」という常套句を口する聖子ですが、このチョイスを見ていたら、もしかしたらあれは真実だったのかもしれないという気にさえなってきます。
今回の選曲は、黄金期しか知らない風街系の方や、若いビギナーが手にとっても、聖子が35年にわたって楽曲のクオリティを維持していると思われるような結果になっていることに、素直に拍手を送りたいと思います。
と、何だかんだ言ってもファンの声がちゃんと届いているように思えてきますが、ファンの間からは「ここまで分かっているんだったら何故…」とか、「ファンの気持ちをちゃんと知ってるんなら、もっとねえ…」という声も聞こえてきそうですね。
なお、DVDにはライブ映像セレクションになるそうで、収録内容はABいずれも同一の内容とのことですが、いずれにしても買ってハズレなしという感じの好企画。どれか1つ選ぶなら、やっぱりLPサイズのBでしょうかね。
今年は松本隆さんの45周年や80年代アルバムのSACD化第2期(こちらで紹介)で再評価がますます高まったり、イオンのクリスマスのCMに懐かしい「Together for Christmas」が使用されたり、いろんなところでまた注目が集まっている聖子。
やっぱりスターという意味で美空ひばりの後を継ぐのは、聖子を置いて他にないと実感する次第であります。
昨年の紅白歌合戦では大トリとして出場し、瞬間最高視聴率を記録した聖子ですが、35周年のしめくくりとして大晦日に「永遠のもっと果てまで」が聴けることを楽しみに待ちたいと思います。
(2015.11.3)
*ボーナストラックとして新録音の「You Raise Me up」と「あなたに逢いたくて~Missing You~(Orchestral Ver.)」が追加収録されます。