オススメ復刻盤「アクトレス・ミラクルバイブル 鶴間エリ･朝加真由美･熊谷美由紀･白坂紀子･中島はるみ」

　2003年に各社合同による懐かしの“お宝”アイドル復刻CD企画として始まり、コアなアイドルファンを虜にしてきた“アイドル･ミラクルバイブルシリーズ”。

　今夏の「松本典子／アイドル・ミラクルバイブルシリーズ THE BEST〜Purity」（こちらで紹介）をはじめ、かつての市販タイトルがアンコールプレスされることもありますが、現在の新作は   SonyMusicShop のオーダーメイドファクトリーで細々（？）と継続されるだけ。
　とはいえ当時はまったく売れず、ほとんど知られていなかった“幻”級アイドルでさえ好事家たちの応援を受け、次々に日の目を見るという成果を挙げているんですよね。

　今やCBS･ソニーのみならずRCAレーベルや他社音源まで広がっていますが、それに伴いマニアック度はどんどん激化。
　先ごろも激レア的な「 アイドル・ミラクルバイブルシリーズ　72～75 Girls　里美ゆり 竹野美千代　東登紀子　ニュー・キラーズ 」が候補に挙がっておりどうしたものかと思っていましたら、途中で収録内容を大幅に充実させ見事に実現。正直アイドルの範疇に入るのか微妙なチョイスがあるにもかかわらず、毎度しっかり購入なさる皆さんにはホント頭が下がります。

　ともあれ、今ではケイゾク商品のラインアップにも加わり、もはやニッチではなくOMF主力商品と言えるほどの地位を築いているこの企画。
　ガールズアイドルだけにとどまらず、アクトレス、ボーイズアイドル、アクターと発展を続けておりますが、このたび女優シンガーを集めたアクトレス・ミラクルバイブルシリーズ第3弾として、「 アクトレス・ミラクルバイブル　鶴間エリ・朝加真由美・熊谷美由紀・白坂紀子・中島はるみ 」が候補に挙がりました！

　2008年に実現した「 アクトレス・ミラクルバイブル　夏目雅子・早乙女愛・池上季実子・真行寺君枝・古手川祐子 」、2012年に実現した「 アクトレス・ミラクル・バイブル～新藤恵美・林マキ・高沢順子 」に続くモノで、アイドルに比べるとさすがにビッグネームがそろっていますが、ただ女優という共通点だけしかないという感じもあり、スルーしようかと思っておりましたが、大好きだったタレントさんや初CD化となる筒美京平作品も入っていることだし、ご紹介させていただくことにしました。

　今回も水沢アキは入らず、5人のアクトレスコンピとなっていますが、まず先陣を切るのはナベプロ所属だった鶴間エリちゃん。
　我々世代ですと何と言っても「おはよう！こどもショー」のパンチあふれるエリちゃん。明るくって楽しくって、ホントに人気の的でしたし、少し後では天地真理の冠番組「真理ちゃんシリーズ」の準レギュラーとしてもおなじみでしたね。

　ここではそれより前、70年から71年にかけCBS･ソニーおよびエピックレーベルから出た3枚のシングルを収録。A面曲は「アーリー70'sフィーメイル・ アイドル・コレクション」シリーズなどでCD化済みですが、「ふられたっていいさ／青いリンゴ 青いキス」「やってくれたぜお嬢さん／土曜の夜から日曜日」「素敵な出来事／五月になれば」の6曲が入っています。
　個人的には「だいこんの花」のおきゃんなお手伝いさんの記憶が残っていますが、エリちゃんの歌にはその鉄火な感じが生かされていると思いますね。

　次は、今や母親役で名を馳せる朝加真由美さん。
　セブンティーンコンテストで坂口良子さんと同期で、あの「ウルトラマンタロウ」にも出ていたアイドル・あさかまゆみちゃんの方が親しみがありましたが、75年にCBS･ソニーに移籍して名前も漢字表記に変更。移籍第1弾シングル「ひとり暮らし／それはあなたが決めること」でイメチェンするも振るわず…。ちなみにA面曲は「アーリー70'sフィーメイル・ アイドル・コレクション vol.2」でCD化済みです。
　80年代に入ってグラビアで話題になりメディアミックスのレコードも出したこともありましたが、やっぱり欽ちゃんのアシスタントを務めた「オールスター家族対抗歌合戦」で歌った「ドレミファくんこんにちわ／やさしい歌」と「ハロー・チャーミング／さよなら夏の日」という企画盤の方がおなじみでした。

　そしてマー姉ちゃんこと熊谷真実の実妹であり、松田優作夫人としても知られる熊谷（松田）美由紀さん。
　モデルから女優へと転身、小悪魔的なイメージで売り出されていました。桃井かおり主演のドラマ「ちょっとマイウェイ」で、緒形拳さんを誘惑する女子高生役が印象に残っていますが、歌は80年リリース、A面が山崎ハコ作の「 ダンシング・ドール／だけど I Love You」のみでした。

　続いては、久々のウルトラシリーズで話題を呼んだ「ウルトラマン80」や「夕やけロンちゃん」の白坂紀子さん。
　EPIC・ソニーから「ドリーム・ブリージン／夕日の中へ」で歌手デビューしたのを機に、短い間でしたが鶴光のオールナイトニッポンのアシスタントを務め、鶴光のワイ談に美声で返したことが印象的。デビュー曲が話題に上ると「ドリーム･バージン」とエッチにからかわれていたものですが…。ちなみに次のアシスタントは、同じレコード会社で仲が良かった河合夕子さんでした。

　最後は、正統派美人の中島はるみさん。81年、歌手デビューした大人気のティーンモデル・中島はるみと同姓同名で、同期デビューの「ラメ色のデカメロン」の中島めぐみは妹という、五月＆小松みどりの上を行くまぎらわしさで語り継がれております
　「Gメン'75」でアダルトな魅力を振りまきましたが、歌も同様。「まぶしい男たちよ／ナルシス」「横向きのさよなら／真紅」という2枚のシングルを出していますが、特筆すべきはすべて筒美京平作品だということ。この4曲のために予約するという人は多そうです。

　ちなみに予約受付期間は2015年1月25日まで。問題なく達成しそうですが、商品化決定するまでに予約するとSonyMusicShopポイントが２倍になるそうですので、どうせポチるなら早めがお得です。

（2014.10.27）