最新リマスターによるSHM-CDで再々復刻!
このほど一挙49タイトルが発売(当初は50作でしたが小林麻美が発売中止となりました)となったBlu-spec CD2・名盤復刻シリーズ(こちらで紹介)。巷では結構話題になっているようですが、あらためて言及するまでもなく、復刻市場では既に邦盤も高音質CDでの再復刻、再々復刻の時代突入していますので、その都度買い増し、買い換えをするという人もかなりの数に上っているんじゃないかと思います。
今やオリジナルメーカーの純正復刻だけでなくインディーズ主導の企画なども珍しくありませんが、ここに来て、ワーナーいわくシティ感覚豊かなYUKIこと岡崎友紀の「 ドゥー・ユー・リメンバー・ミー 」の再々復刻も決まったようです。
オリジナルのリリースは1980年で、まずはQ盤ブームの94年に本家本元ワーナーから音泉シリーズの1枚として初CD化復刻。そして2009年、約1年をかけてソニーミュージックのオーダーメイドファクトリーでボーナストラック付き再復刻したこのアルバム。
今回は、マニアックな復刻に定評のあるGREENWOOD RECORDSからのリリースで、最新リマスターによる高音質SHM-CDの上、ソニー盤よりも1曲増えた+3のボートラ入り。
グレードアップした内容なので、買い換え、買い増しする人も多いような気がしますので、ほぼ以前のコピペとなりますが、ご紹介させていただくことにしましょう。
昔から名盤の誉れ高いこの作品は、トノバンこと加藤和彦が総合プロデュース。ズズの力も借りて、60年代のスペクター的サウンドをはじめとするお洒落ポップスを突き詰めた、これまたーワーナーいわくターミナルポップ(!?)なアルバムです。
おくさまの「哲也~」「飛鳥~」の頃とも、「それではそろそろ参りましょうか!」という紅組キャプテンの時とも違った、キュートなウィスパー唱法でオトナな雰囲気にイメチェンした友紀ちゃん。“岡崎友紀”という名前を封印して覆面っぽくリリースした感じがありますが、当時でも聴けばすぐ分かった感じでした。
AB面でコンセプトが違っていて、A面がトノバン&ズズのオリジナルに、シルヴィ・バルタンの「アイドルを探せ」やストーンズの「AS TEARS GO BY」というカバーをトノバンのアレンジで。B面は、大貫ター坊&まりやを中心に自作曲も入っていまして、清水信之さんの編曲となっています。
やっぱりイチバン有名なのは、タイトル作にしてスマッシュヒットした先行シングル「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」。とにかくラジオや有線のオンエアがスゴかったことをハッキリ覚えていますが、後にあれほどリメイクされ続けるとは思わなかったですよね。
中でも印象的だったのが2001年、深津絵里や常盤貴子が出てたドラマ「カバチタレ」のテーマソングとしてヒットしたキタキマユのバージョン。なんたって、そのヒットに併せ、YUKIさんのオリジナルも脚光を浴び、CDシングルとして発売されたのですからね。
この時はカップリングとして、本作から「You make me happy」と「As tears go by」がリカットされましたが、このアルバムに対する再評価のピークも絶頂だったように思います。音盤の入手も困難だったとはいえ、ものすごいプレミア価格で取引されていたこともありました。
その頃を思えば、こんなに安価で(OMFよりお安い!)、しかも高音質で手に入るなんて夢のようだといえるかも。
なお、気になるボートラは、ソニー盤と同じアルバム未収録の2曲(シングル「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」のB面「ジャマイカン・アフェアー」と、その後に出たシングル「ラブ・ストーリー」)に加え、今回は「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」のインストも追加。
うーん。コレはやっぱり買い換え決定、という感じです。
なお、YUKI名義でこの次に出たアルバム「 ソー・メニー・フレンズ 」はAORのムードで、04年にVIVIDから復刻されております。
(2013.4.13)