驚愕発売!ひとり新御三家・プッチの40周年BOX!!
ひろみのような可愛さと、ヒデキのようなアクションと、ゴローのような歌唱力を併せ持った“ひとり新御三家”。なかなか同意してくれる人はいませんが、昔からプッチのことをそう確信しておりますので、こたびのニュースは手放しでコーフンしております。
そう、デビューから40周年目に突入する2013年、あいざき進也が70年代に残した10枚のオリジナル&ライブアルバムが復刻され、DVDも付いた40周年記念豪華BOX「 コンプリート・アルバムズ&プレミアムDVD BOX 1974-1979(DVD付) 」として発売されるというのですから!
新新御三家候補だった他のメンバーなんか、メじゃない実力派だったプッチ。
何せ昔から実力があるのに努力を怠らない人ですし、近年も、全国津津浦浦を回る同窓会コンサートや、FLのトシ坊、F5のあきら、狩人の高道と組んだユニット・s4で活動を続けてはいますし、熱心なファンの皆さんの応援も往時のようだと聞きますが、そうはいっても復刻市場では数字が出ないため冷遇されている男性アイドル。
ですから、今回のBOXは、ホントにワーナーの大英断といえるんじゃないでしょうか。特にプッチの場合、アイドル時代のCD化は、94年の「ベスト・オブ・シンヤ」と2009年の「ゴールデン☆ベスト」というベストが2枚出たきりだったもので、喜びもひとしおという感じです。
しかも今回はワーナーからのリリースということで、純正感たっぷり。コレも渡辺プロ&ワーナー・パイオニアの先輩である小柳ルミ子とアグネス・チャンのBOXが一定の成功を収めたおかげといえそうです。
個人的には、渡辺プロタレント友の会会員だった頃、落ち目になってきてメディア露出が少なくなったプッチの情報もずいぶん事細かに拝見してきましたから、かなり親近感があるのですよ。
さて、気になる構成は、CDが74年6月リリースのファーストアルバム「気になる男の子」から、「キューピットの青春」「進也の季節 Rock'n Roll Holiday」、ライブ盤の「JUMP ON STAGE」をはさみ、「Rock'n Roll Holiday II」「20才への憧憬」「青春物語」「セクシーレディー」「明日への叫び」、そしてナベプロがワーナーからの資本撤退とともに立ち上げたSMSから79年に発売された「ダウンタウンスリート」までの10枚。
ボートラも入れ、収録曲数は18枚のシングル両面を含む全129曲で、うち108曲が初CD化といいますから、近年まれに見る、ホントにレアなBOXといえるんじゃないでしょうか。
さらに明治チョコレート・Hi-Milkの販促用非売品レコードにのみ収録されていた「おき手紙/進也のひとり旅」も収録される上、DVDはナベプロのタレントならでは、「ビッグスペシャル」「ビッグワイド60分」「笑って! 笑って!! 60分」など自社制作のテレビ番組から歌唱映像がたっぷり入るそうなので、往年のファンなら落涙間違いなしの必携BOXとなることでしょう。
プッチの場合、最初から完成されているので、素人っぽいフレッシュで青い魅力を欲しがる男性アイドルマニアは満足できないかもしれませんけど、初期は初期で穂口雄右さんの凝った曲構成やアレンジが堪能できますし、あの細いカラダでどんな曲調のモノもしっかりモノにしている点にご注目いただければと思います。
個人的には、初のトップテン入りを果たしたオールデイズ風の「恋のリクエスト」を筆頭に、クラシカルで乙女チックな「想い出のバイオリン」などのオリジナルと、ロックンロールやフォークのカバーも入れた「進也の季節 Rock'n Roll Holiday」がオススメ。
カオス的な構成ではありますが、自在に歌いこなすスゴイ歌唱力が圧巻ですし、あの頃、歌も芝居もおぼつかないティーンアイドルの台頭でジャリタレと揶揄されていた時代に、辛口の音楽評論家も認めたプッチの実力がしっかり実感できることと思います。
そして、待望の初CD化なのが77年の筒美アルバム「青春物語」。「真夏の感触/友達からもう一度」「青春物語/僕のハローグッドバイ」というシングルをはじめ、カバー曲を含みほぼ全曲が筒美京平作品という1枚です。
レモンちゃん作詞による一個前のシングル「愛の舟/帰っておいでよ」を収録した「20才への憧憬」もありますし、実は筒美フリークにとっても必携のBOXとなりそうです。
つながり的なことで言えば、キャンディーズのMMPはそもそもプッチのバックバンドだったワケですし、実況録音盤「JUMP ON STAGE」はキャンディーズファンの皆さんも必聴かも。
キング・クリムゾンの「クリムゾン・キングの宮殿」、グランド・ファンク・レイルロード「ハートブレイカー」、ヴァニラ・ファッジ「キープ・ミー・ハンギング・オン」、スティヴィー・ワンダー「悪夢」、ユーライア・ヒープ「対自核」という、チビりそうなラインアップを歌いこなすプッチ。キャンディーズのライブ盤と対比して聴く、というのも一興といえそうです。
というプッチのBOX。アナログシングル盤サイズのクラムシェルパッケージに紙ジャケ、本人解説付きスペシャル歌詞ブックレット、全シングルのジャケットミニポスターなど仕様やオマケも豪華になる模様。もうこんなチャンスは二度とないと思いますので、大いに期待しながら予約しようではありませんか。
(2012.12.10)