完結なるか?! 初CD化を含む3タイトルが復刻候補に!
ソニーミュージックのオーダーメイドファクトリーでは「メランコリー・カラー」(こちらで紹介)が2ndステージも大詰め、期待の高鳴る寛子さん。ファーストアルバムのように苦戦することなく復刻も時間の問題となってまいりましたが、その好反応を受けてか、ファンの熱烈なリクエストに一気に応えるこの快挙!なんと未オーダーメイド化だった残りの3タイトルが一挙に候補となりました!
サードの「 夢路 +1 」、中期シングルベストの「 Mosaic +1 」、そしてラストの「 少年たちのように +4 」。
ここまで来たらブックレット付きのBOXがいいかなあなどと思いながらも、花の82年組の中で最も期待を集め大型新人としてデビューした頃のような出来事に、なんだかジーンとしてしまいますよね。
これはもう、ファンにとっては完遂させるしかないでしょうし、そうでない人も、今後もこんな荒ワザ復刻が続いていくかもしれませんので、ぜひ投票をお願いしますネ。
さて、この3枚、特筆すべきはやっぱり83年のサード、初CD化となる「夢路」でしょう。
村下孝蔵さんのカバーにして競作となった「初恋」はCMでも流れスマッシュヒットを記録。本家の大ヒットにも大きく貢献しました。その流れを受け、書き下ろしの「野菊いちりん」の提供と相なったワケですが、この曲、あだち充ブームに乗って映画化され三田さんも出演した「みゆき」の挿入歌にもなりました。
三田さんは意外にもグルーヴ感のある歌唱で才能を発揮するボーカリストだと思っておりますが、はんなり、おっとり和風路線はキャラのイメージ通りですから、ホントにピッタリ。テレビで「野菊いちりん」を見た時、こんなに堂々としてるのは初めてじゃないかなと感動したものです。阿木さんの作品を中心に、まさしく京の夢少女の世界が広がっていますよ。
そういえばこの当時、はた金のオールナイトのゲストアシスタントをしていた三田さんに励ましのリクエストハガキを書いたら、ご丁寧なお返事をいただいたこともありましたっけ。
村下さんのファンはもとより、当時はまだCBS・ソニーの叙情派だった岸田智史さんも提供していますから、百恵ちゃんの「あまりりす」とかが好きな人にも、ぜひ聴いていただきたいですね。
そしてちょっとアルバムのリリースが途絶え間があいてしまいますが、84年には「Mosaic」をリリース。しかしこれはオリジナルではなく、「春の冒険/ガラス窓」「恋するメトロ/20才の前で」「ときめきおぼろ/見つめてほしい」「死ぬまで笑ってて/誘惑世代」「ひとりぼっちのクーデター/貝殻物語-Once Upon A Summertime-」という5枚のシングル両面をコンパイルしたベスト盤。実現すれば再度のCD化となります。
この頃には既にCDのベスト・コレクションシリーズはありましたが、LPのTHE BESTシリーズみたいな感じではありませんでしたので、こういうカタチのベスト盤が出たんでしょうか。
イメチェンしたけど、テレビではすごく歌いにくそうにしてた「恋するメトロ」、「20才の前で」「ひとりぼっちのクーデター」といったドラマ主題歌、八木美代子「つ・ま・ん・な・い」のカバー「死ぬまで笑ってて」など、それぞれにいろんな顔の三田さんがいっぱい。あ、だからモザイクだったんですね。今気がつきました…。
そして、これも実現すればCD再発となりますが、歌手復活のイメージが強かった中島みゆき提供のタイトル作を含む「少年たちのように」。
この中では、みゆき作品「愛される花 愛されぬ花」が超オススメ。みゆきも後にセルフカバーしておりますが、京女の悲哀を映したような寛子バージョンに勝るものはありませんえ。
また、このアルバムには天野音彦ことNSPの天野滋作品や、小林明子作品なども入っていますが、その構成はちょっと驚き。というのも、酒井少年の追憶だったのか、B面が1曲を除き「バラが咲いた」「花と小父さん」「えんぴつが一本」「涙くんさよなら」というハマクラ作品集になっているんです。とはいえ太田裕美ファンにもおなじみの板倉文(文明) も参加していますし、そういう聴き方から入るのもいいかも。
なお、村下さん提供作品とEPO作のお菓子作り大好きバラドルソングをカップリングした「恋ごころ/あまい あまい ラヴレター」と、ラストシングル「TA-TI-TA ~涙のマリオネット〜/ 3度目のHONESTY」をボートラとしてプラス。これにてコンプリートとなるようです。
という三田さんの3タイトル。映像集のDVD「 三田寛子 アイドル・ミラクルビジョン 」はまだ1stステージをクリアしてないようですので、どうか他のアイドルにとっても試金石になるとお考えいただき、あわせてご協力ください!
(2010.5.6)
*「Mosaic」には、ボーナストラックとして「ときめきおぼろ(シングル・バージョン)」が収録されることになりました!