新新新御三家、CBS・ソニー時代の全曲集!
1975年デビュー、一部では新新新御三家の1人としてクローズアップされていた加納竜。しかし新御三家の壁は厚く、新新御三家のメンバー同様どうしても歌の方では大ヒットが出ませんでしたが、根強いファンは今も健在の模様です。
そんなファンの皆さんのリクエストが熱烈だったためか、オーダーメイドファクトリーのスペシャル企画商品として、CBS・ソニー時代の全曲集「 GOLDEN☆BEST limited 加納 竜 」が復刻候補に挙がりました。
新御三家フォロワーを見てみても、1コ上にはプッチやみちる、荒川務(知人であります緑川真も仲間に入れてほしいけど、ムリでしょうか)。同期にはジャーニーズの豊川誕に、淳子のお相手・山本明。ひとり新御三家的なプッチが器用さと幅広さを見せたものの、イメージはほとんどひろみ志向のような青くスイートな男子ばかりでした。
そんな中、ヒデキよりもクールでオトナなワイルドさを感じさせた唯一の存在が加納竜だったのですね。よく比べられた同期の草川祐馬も、若干ワイルドなイメージで売り出されましたけど、線が細かったしキャラは決して明るい方じゃなかったですからね。
加納竜といえば、映画「愛と誠」の3代目誠役(初代はモチのロン、ヒデキです)をはじめ、「刑事犬カール」やスターボウリングでの勇姿が鮮烈で、歌手だったことを知らない人も多そうですが、確かに歌の印象は薄いです。奈々ちゃんの映画「青春の構図」に出たり、資生堂・男性化粧品のCMでは草刈正雄の弟分として出演したりした姿の方をよく覚えてますもんね。
音源的には、アーリーシリーズの「アーリー70´sメイル・アイドル・コレクション」やDREAM PRICE 1500シリーズの「ヤング・ポップス’70sベスト・ヒット(男性ボーカル編)」、オーダーメイドの「アクトレス・ミラクルバイブル」などでCD化されたことがありましたが、珍しくどのサビも口ずさめなかったほどで、やっぱり歌手としてのイメージはよみがえらなかったのでした。
でも、今回の企画が実現すれば、失われた記憶が取り戻せるのかも。内容は、山口洋子+中村泰士というコンビによるデビューシングル「エロスの海/夏草」から「愛を探して/星がみていた」「風の中の純情/さすらい」や、早乙女愛とのデュエットによる映画テーマ「愛と誠/白い馬の騎士(ナイト)」のほか、「異国へ逃げたい/純情まがり角」「君のかおりに酔わされて/私のたからもの」というシングルに、アルバム「加納竜ファースト」から「約束事」「泣けと言う夕日」「女友達」「秘密」「橋のある風景」「おちびさん」というナンバーを加えた全18曲。
歌唱の方はワイルドではなく、硬質なボーカルでどちらかいえばマジメな正統派。女子たちには、逆にエロスを感じさせてしったのかもしれませんがね。初期では詩やメロディーは当時でもちょっと時代がかった青春歌謡路線という気がしますが、穂口雄右さんのナウいアレンジがとっても効いていて救いになっていると思います。
ナツメロ市場では需要が低いためどうしても冷遇されがちな男性アイドル、しかもオーダーメイドでは速度の遅い70年代ですが、今後の試金石になるでしょうから、加納竜ファンだけでなく、お目当てが他にある方も、ぜひ投票してみては。
なお、オーダーメイドでは、CBS・ソニー邦楽アーティスト第1号の1人、英亜里の「 GOLDEN☆BEST limited 英 亜里 」や、百恵ちゃんやキヨシローの作品も収録した三浦友和の「 喜・怒・愛(Ki・Do・I) 」も投票受付中。あわせてご協力ください。
(2010.2.18)